「奇っ怪」観劇の翌日
トラムで「奇っ怪」を見た翌朝の朝刊を見てちょっとびっくり。
「奇っ怪」は小泉八雲の怪談話が元になっていたのですが、その八雲の孫の
時さんの訃報が出ていました。
単なる偶然にしても、観劇の翌日と言うのには、不思議な感じがしました。
思い返すと「奇っ怪」、なかなか面白い、演劇らしい演劇、でした。
トラムで「奇っ怪」を見た翌朝の朝刊を見てちょっとびっくり。
「奇っ怪」は小泉八雲の怪談話が元になっていたのですが、その八雲の孫の
時さんの訃報が出ていました。
単なる偶然にしても、観劇の翌日と言うのには、不思議な感じがしました。
思い返すと「奇っ怪」、なかなか面白い、演劇らしい演劇、でした。
最近、東博の「所蔵品」でマスコミ人気No.1では、と思うのは、仏像でも絵画
でもなくて、その建物自体。
前に「ガリレオ」で、博物館の前庭エリア全体が大学のキャンパスに化けていた
のもなかなか大胆でしたが、本館入った正面の大階段は、注意して見ていると
ロケに良く登場します。
私が最初に気づいたのは、妻夫木くんと竹内さん共演の映画「春の雪」。
「Mr.Brain」でも海老蔵さんがポケットに手を突っ込んで上っていきましたし、
今石坂さんが閣僚みたいな役柄で降りてくる、スマートなんとかと言う会社の
コマーシャルもそうです。
目印は正面踊り場の、盤面部分に独特のカーブのある時計です。
世田谷パブリックシアター。
このところ連日の三軒茶屋通いです。
そして初めての韓国語劇。
シンプルなセット、シンプルな衣装で、80分、王家の世代交代に纏わる血生臭く
愚かな人間たちの生と死の物語が緊張感に包まれて展開されました。
高貴な血筋を絶やさぬ為の身代わり話は「菅原伝授〜」の「寺子屋」みたいだし、
先代を追放した次王の苦しみは「マクベス」、若い血筋を残すのを恐れるのは
義経と頼朝の様でもあり、血で血を洗う惨劇と、最後に残った子どもに未来が
託されるラストは「タイタス・アンドロニカス」を彷彿。
また「棒縛」風の動きや観客を見てのセリフは能や狂言を連想しました。
今日もポストトークが開催。
作・演出のオ・テソクさんと萬斎さんが登場。
オさんの観客のイマジネーションが舞台を完成させる、とか、芸術が普段使わ
ない人間の引き出しを開け、それは誰のものでもなく自分独自のものだという
部分、また独自の発声についての実演つき説明が非常に印象的でした。
今年の鋼太郎さんは敢えて様々なジャンルの芝居に挑戦してるみたいですが、
秋にAUNの「アントニーとクレオパトラ」あり、11月にPARCO劇場ありなのに、
何と9月に世田谷パブリックシアターで、さんまさん主演の芝居にご出演だとか。
蜷川さんの「働き病」が移ったか、働きすぎ〜!
「ワルシャワの鼻」
日程:9/5(土) 〜 16(水)
会場:世田谷パブリックシアター
作・脚本:生瀬勝久
演出:水田伸生
出演:明石家さんま、生瀬勝久、羽野晶紀、山本太郎、徳永えり、山西惇、
温水洋一、八十田勇一、小松利昌、杉本凌士、仲田育史、大迫茂生、坪内守、
吉田鋼太郎
しかし凄いキャスト。
並んだだけで舞台からはみ出しそう…。
シアタートラム。
客席に荒川良々さん、佐々木蔵之介さんをお見かけする。
今年の夏は例年より増しで怪談はなしの芝居が多い気がします。
驚かし怖がらせメインの怪談やホラーは大嫌い。金払ってまで不快な思いを
したくない、がモットーですが、今回は萬斎さんのポストトークに出られるし
テレビより断然面白い、仲村トオルさん出演と聞いてでかけました。
作品は、「イキウメ」の前川さんが小泉八雲の「怪談」を読み直し、5つの
作品を取り込みながら最後には一つにまとまってくる構成で、オムニバスとも
違うし、役者は何役もやりながら、更にその物語について感想も言う、実に
複雑ながら能っぽい客観性もあり、予想以上に面白く見ました。
衣装も装置も殆ど変えないでも、話と現代とが混乱せず見られたのが、とても
良かったし、何より意外にやたらに笑えたのが不思議でした。
確かに怖がらせ狙いのシーンもありましたが、全体には「怖い」の奥にある
もの、セリフにもありましたが「恐怖心と願望は裏表」「(物の怪を)信じる
から(物の怪を)見るのではなくて、信じるから見えるのだ」と言う部分が
キモかなと思えましたし、何より、「怖い」の定義って何?と言う素朴な疑問が
湧いてきました。
ポストトークには前川さん、萬斎さんに途中から仲村さんが参加。
公演によってはなかなか感想をおっしゃらない萬斎さんが、今回はかなり饒舌。
「よい仕上がりでしたって、上から目線みたいですけど」とおっしゃっていて
この作品はかなりお気に召したようでした。
八雲作品の中から5作品を選んだ理由や、作るプロセスについて、かなり突っ
込んだ質問も出て、なかなか密度の濃いポストトークでした。
それにしても最後のエピソードは完全に「牡丹灯篭」で、見ながら、そう言えば
来月コクーンでこれが掛かるんだったと思いながら見てしまいました
(瑛太くんが新三郎ですね、きっと。しかしそうするとお露は誰?)
まさか10時間芝居やって、「真田風雲録」やったあとにまだもう1本、年内に
やる気だったとはもはや脱帽の域ですね。
作品は有名な法廷「十二人の怒れる男」
映画版は「古典」ですし、三谷さんはこれを「リメイク」して「十二人の優しい
日本人」を作っています。
主演はコクーン初登場(!)、蜷川さん芝居も初の中井貴一さん。
何か三谷さん芝居の気配が最近濃い方なので、蜷川さんとの顔合わせは意外な
感じがします。
共演西岡徳馬さんほか。
12人もいるのだし、「コースト」抜け組なので、是非高橋洋くんにも出て欲しい
です。
「十二人の怒れる男」
作:レジナルド・ローズ 訳:額田やえ子(映画字幕で有名な!)
演出:蜷川幸雄
出演:中井貴一、西岡徳馬 他
日程:11月中旬〜
ちなみに恒例?の野田さんの年末年始またぎはなくて(野田さん、池袋に
「本拠地」できてしまいましたしね)、ケラさんの新作がかかる模様。
新国立劇場 小劇場。
世田谷パブリックシアターでも同様のシリーズを何回かやっていますが、なか
なか腑に落ちる物に出会えません。
抽象的な(象徴的な、とも)表現の能だとイマジネーションの部分を観客が
好きな様に補う分何となく納得できる事が、現代劇として、象徴の部分や作家、
演出家の頭に浮かんだ物を具現化させて舞台で再現させた瞬間に、妙に陳腐に
妙にこねくりまわしてややこしくなってしまい、「はて元ネタは何だった?」と
頭を捻ってしまう事が多いのは何故なんでしょう。
今回の「鵺」も、後半に行くほど、三津五郎さんが踊り、たかおさんがのた
うつ程、「で、何で鵺?」と、頭を傾げる羽目に陥りました。
勿論「鵺」とはそれぞれの心の中にあり、そして人は他人(他の3人)と
関わって生きていると言うのが、4つのパーツ(猿、狸、虎、蛇)からなると
言われる鵺についての作品を、4人の俳優で演じ、3つの物語で、鵺にあたる役を
演じる役者さんが変わる仕掛けと言う発想は理解できました。
でもそれにしては訳の判らないパヘットショーや、宮崎アニメみたいな顔の
描かれた石、骨髄移植による血液型の話や、人身売買エピソードと「鵺」から
連想されたアイテムが未整理のままぶちまけられた感じばかりがして、先月の
「桜姫」同様、試演の域を越えてない感じがしました。
(にしてはセットも舞台効果もエライ凝ってましたけど)
役者さんは、いつもは軽みのある役の多い、たかおさんが、重々しく演じて
いた頼政、本業に近い武将姿より、上司の妻との微妙な男女関係を、意外に
リアルに見せていた三津五郎さん、そして「冬物語」に続いて巫女的な雰囲気で
場を圧倒した田中さんと役者揃いでした。
村上さんは最後のアジア人の若者には妙な生気がありましたが、特に最初の
時代劇パートが決定的にダメでした。
滑舌悪くてセリフが全然聞こえず、他の3人との差が余りにも歴然。
導入部であれだとかなり萎えます。
能舞台を思わせる舞台設計、数々のイリュージョン?、更に吊ってある照明も
セットの一部に使ってしまう美術や照明のアイディアには感心しましたが、
名手、坂手&鵜山コンビをもってしても、能の現代劇化、その匙加減はなかなか
難物だったような。
勿論、私が中途半端に能をかじっているばかりに能との比較に気を取られて
いる可能性は高く、普通の現代劇として見たらもっと違う見方もできるのかも
知れませんが。
そう言えば世田谷パブリックシアターで宮沢さんが作・演出した、同じ「鵺」も
舞台は同じくアジアとヨーロッパの境あたりの空港の待合室でした。
って言うかそこだけ見たらそっくりですね。
あ〜これならまだ判らないままオリジナルの能を見てる方が腹が立たないかも。
役者が良いだけに惜しい。
ニュースの続きでなんとなくNHKの「プロフェッショナル」を見ていたら
特殊メイクアップアーティストの江川悦子さんを取り上げていました。
女装する水谷豊さん、頭にコブのある松方弘樹さんの家康など、様々な活躍の
実績が紹介された後半に密着していたのが、映画「レオニー」で中村獅童くんが
演じる芸術家イサム・
ノグチの父親の老けメイク。
江川さんの作り出す「もう一つの顔」のテクニックの凄さと、江川さんの
目指す目標の高さに目を奪われました。
ついでに映画も気になったので調べてみたら、レオニーはイサムの母親の名前。
ノグチと両親との関係はなかなか複雑なものだったようで、それを松井久子
さんと言う女性監督がメガホンを取った作品だそうです。
獅童くん、暫く舞台に専念してましたが、やはり映画好きなのは家系でしょうか。
だいたいのスポーツニュースネタは、野田さんと大竹さんが揃って記者会見に
臨んだと言うのが肝でしたが、「Tokyo Headline」最新号には、全員の写真が
出ていて、北村くんが記者会見に出ていた事を漸く確認できました(苦笑)
しかし、野田さんが芸術劇場になろうが、イギリスからオールメールのシェイ
クスピア公演カンパニーが来ようと、全く無関心らしいのが、同劇場サイト。
宣伝しなくて客が集まればそれに越した事はありませんが、ここまで何も
しないって言うのはどうなんですかね。
芸術監督さえ有名な人を呼べば何とかなると考えてるとしたら甘過ぎ。
「Tokyo Headline」のインタビューで野田さんがしきりに「時間がなかった」と
おっしゃってますが、だったら余計にDMデザインして印刷して送付するのに
比べたら遥かに低く広く告知できるwebを活用しない手はないはずですが。
「秀山祭」、今年はご兄弟がっぷり四つです。
そして演目アンケート人気ランキング1位だった「勧進帖」が高麗屋&播磨屋
コンビ(義経入れればトリオ)で上演。
見たいのが昼夜1演目ずつと言うのが微妙ですが。
★昼の部
※ 竜馬がゆく〜坂本竜馬最後の日
竜馬:染五郎、中岡:松緑
※ 時今也桔梗旗揚
饗応の場/本能寺馬盥の場/愛宕山連歌の場
光秀:吉右衛門、 四王天但馬守:幸四郎、森蘭丸:錦之助、小田春永:富十郎
※ 名残惜木挽の賑 お祭り
※ 天衣紛上野初花 河内山 松江邸広間より玄関先まで
河内山宗俊:幸四郎、松江出雲守:梅玉
★夜の部
※ 浮世柄比翼稲妻
鞘當 不破伴左衛門:松緑、名古屋山三:染五郎、
鈴ヶ森 幡随院長兵衛:吉右衛門、白井権八:梅玉
※ 歌舞伎十八番の内 勧進帳
武蔵坊弁慶:幸四郎、源義経:染五郎、富樫左衛門:吉右衛門
※ 松竹梅湯島掛額 吉祥院お土砂 櫓のお七
紅屋長兵衛:吉右衛門、八百屋お七:福助他