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2004.07.25

伝統芸能を身近に感じさせるには?

歌舞伎に興味が無い、という人に話を聞くと
高校生の頃に授業で国立劇場に連れて行かれて
1回は見たけどつまらなかったし、寝ちゃったし、という
のを良く聞く。

どうも「歌舞伎鑑賞教室」は、歌舞伎に無関心だった人を
ファンにできなかったばかりか、「つまんない」「嫌い」という
固定観念を刷り込んでいる可能性がある。

最近は(先月私も「鳴神」を見たが)随分解説に
工夫を入れたりしているが、それにしてもなんで今月
高校生に見せるのが「傾城反魂香」なのか理解に
苦しんだりする。

ともあれ、歌舞伎は親しんでもらうために「鑑賞」を
前面に押し出すスタイルを貫いているようだが、
さて、見るだけで興味を持てるのだろうか。

さて一方、能狂言。今、知名度で言えば、歌舞伎には
劣るが、子供から学生向けに親しんでもらおうという場合に
こちらは「鑑賞」だけではなく「体験」に向かうことが多いのが
歌舞伎と対照的で興味深い。

歌舞伎に比べて舞台装置などがシンプルで「出張」
しやすいのが、そのフットワークの軽さを支えているのだと
思うし、ま、正直能を小学生に見せても、それこそ
まるで判らない、ということになりそうだから(大人ですら
そうである。庶民向けの芸能である歌舞伎に比べて
能は実に不親切な芸能なのだ)、実際に「型」を覚えてもらい
動いてもらう、あるいは楽器に触れてもらう、ということが
親しんでもらうのに、一番有効なのだということは
容易に理解できる。

別項で触れる「求塚をめぐるレクチャー、能と唯識」の中で
講師の岡野守也氏によれば、「型は人間のパニックを
防ぎつつ、上手に発散する方法」なのだとか。
であれば、今の子供たちに、能や狂言の蓄える「型」を
はじめとするスタイルは必要なものかも知れないと思った。

この夏も各地で、子供向けの伝統芸能に親しんでもらう
イベントが行われるようです。

国立能楽堂のこの夏はこんな感じ。

★(終了)「夏休み親子のための狂言の会」
  狂言「呼声」「瓜盗人」他
★8月13日、14日「子供のための夏休み能楽教室」
  狂言「居杭」能「土蜘蛛」


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コメント

実は、私が狂言に始めて興味を持ったのが、小学校の狂言鑑賞でした。演目は「附子」今改めてあらすじを読むと、こんな内容だったんだ~と、当時理解していたかどうかはあやしいのですが、とても面白く感じた事は確かです。たまたま、祖父が狂言ファンだった事もあり、連れて行かれたのが万作さんの公演でした。そこで武志君を始めて観る訳ですが、悲しいかなその後狂言に接する機会を失ってしまいました。当時我家は、(多分我家ばかりでなくごく一般の家庭はほぼそうであったであろう)狂言なんぞ鑑賞に子供を連れて行く余裕なぞなく、今のようにPCで情報収集する事も、ファン同士での交流を持つ事も無く、気が付けば結婚をし子供をもうけ、朝ドラで萬斎さんを見つけるまでは、狂言のきょの字も、私の生活にはありませんでした。
子供達に、歌舞伎や狂言を観てもらうのも、体験してもらうのもひとつの手ではありますが、さて、そこで興味を持った子供達に、更に興味を持続してもらうにはどうしたらいいのでしょう?それを考えた時、「にほんごであそぼう」は非常に良い試みだと思います。あとは、親子で鑑賞できるお手ごろな公演なんぞ、地方でもこまめにあったりすると、嬉しいなぁと感じる今日この頃です。

投稿: 葉月 | 2004.07.25 20:37

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