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2004.09.12

国立能楽堂 普及公演を観る

解説「榊の枝と水仙花」 久富木原 玲
狂言「鏡男」 夫・万之介、妻・万作 鏡売り・石田
能「野宮」  シテ・塩津哲生 ワキ・工藤和哉
        アイ・萬斎

解説は、「野宮」の内容の説明から、六条御息所の
源氏物語におけるエピソードと、樋口一葉の
「たけくらべ」が驚くほど構成が似ているという話。

源氏物語において、変わらぬ思いを象徴する榊の枝
(常緑樹)が、「たけくらべ」においては、少年の
メタファーである水仙が、しかも<枯れない>
造花である、と言うことなど、なるほどという
お話でした。

そこまではよかったのだけれど、なにも「野宮」の
アイに登場する萬斎さんを紹介するのに
「オイディプス王アテネ公演」の話まで・・・
ここは能の会、本業以外の話をわざわざ持ちださ
なくてもねえ。本業の海外公演とかなら判るけど。
それに話をするのが司会者ならともかく、解説の方が
そこまで言ってくれなくても(何か特別ないわれでも
あるのかと途中まで真剣に聞いてしまいました)と
ファンのこちらが気まずかった・・・・

さて狂言。
「鏡男」は大蔵流では良く出るそうですが、
万作家では比較的遠い曲だと、前に聞いた記憶が
あるが、この日は豪華配役。
特に万作さんの女役は初見。
紫というか小豆色に近い色の着物に扇と花の刺繍
で、上品に「わわしい女」を拝見しました。
ただワラワラ言っているのではなくて、
連れ添って長いので判ってはいるけど、この夫は!
という感じがあって微笑ましい奥様でした。

休憩を挟んで「野宮」
とにかく長い!アイ(語りアイ)を入れると2時間15分。
人気曲ということで、かなり私も気合いを入れて
観ましたが、それでもところどころ記憶がない・・・

当たり前ですが、実に幽玄の世界を描く静かな能
(だからこそ、「落ちる」人続出)で、動きが少ない
分、アイの語りは気合を入れなおす感じがしましたが、
萬斎さんは声が独特で、しかもたたずまいも
(いわゆる<押し出し>)かなり存在感があるので
正直ちょっとアイの部分だけが突出した感じも。
目が醒めて大変ありがたかったですけど・・・

この日の萬斎さんはそのあと、19時から水戸で能の
会の冒頭の狂言に出演。
両方見る計画を立てていた観客のほうは移動が大変
だったかも・・・

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コメント

「野宮」は2時間15分ですか。本日の「芭蕉」も2時間10分でした。本当に長い。番組は他に「名取川」と仕舞が3曲に「船弁慶」で全部あわせて約5時間。手のひらサイズの矢来能楽堂に立ち見まででるすし詰め状態、通路まで見所と化してしているので身動きならない感じ、休憩時間には暑いのを承知で売店横の扉を開け放っておりました。今回は混雑故やむなく桟敷席で拝見しましたので足の置き所に四苦八苦、でもどなたもお帰りにならない、本当に忍耐強い方ばかりでした。
 考えてみると1回で5時間の公演というのは、かなり無理があるのではと思ってしまいました。

投稿: 松風 | 2004.09.12 21:41

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