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2004.12.28

「子午線の祀り」千秋楽を観る

つくづく感じるのですが、この4時間近い芝居を
当日券・立見で観る人は本当に凄いです。
座っていてさえ疲れるのに、立ってなんて・・・

とりあえず千秋楽なので、絶対寝てしまわないよう
前日睡眠たっぷり、濃い目のコーヒーを飲んで
刺激系のタブレット片手の観劇。
(それでも1,2幕それぞれ岩波文庫の脚本にして
 2ページくらいずつ記憶が飛びましたが・・・)

千秋楽で、やっと今回の中で一番納得できる
舞台が観れたように思います

昨日文句を言っていた客席も、今日は緊張感が
あったのか、18時にアラーム音が2ヶ所
ピコピコ鳴りましたけど、まあまあ非常識な
音はあまり無く、舞台に集中できたのが
良かったかも。

昨日は、知盛が後白河院の院宣への
兄・宗盛の返事に怒って、数か条を叫んだ
後に拍手が入る、という不思議な現象も
ありましたが、今日はそういうこともなく、
また、佐藤さん演じる伊勢三郎、大森さん
演じる三浦介が笑いを呼んでいました。
大森さん、随分前半苦労していた感じが
あったのですが、今日はタイミングとかも
絶妙でよかったです

義経も、弁慶とのやりとりの中で
頼朝との確執や義経の勘違いが明らかになる
ことで、実はこの源平の争いには勝てても
その後にやってくる悲劇を予感させるところが
見えてきて、単に平氏滅亡の勝者だけでない
のが悲しいのですが、そのへんの
<わかってなさ>を嵐さんの陽気さが
現しているようで、前半、場違いだなあと思った
軽さがやっと納得できるようになりました

萬斎さん、高橋さん、木場さんはある水準で
安定した感じでしたが、萬斎さんはやはり
冒頭のシーンのような、文語調の語りのほうが
そこにいない影身への口語調の独白よりも
似つかわしい気がします。というか、どうも
後者はもう一つ形式に嵌ってしまった感じが・・・
(それにしても萬斎さん、見れば見るほど
 宝塚の男役のようでした)

全体に感じたのはやはり劇場の幅があの人数を
一斉に乗せるには狭いかなあと。

また、どうしても最後まで出来なかったのは、
知盛の息子、知章は男性が演じたのに、
なぜ宗盛の息子は女性が演じていたのか?
<子方>という扱いにしても、なんだか
最後まで違和感が拭えないまま千秋楽。

確かにこの長時間を演じきった役者さんは
すごいと思うのですが、それにしても正直なところ、
今回の公演を「凄い」とそれほど思えなかったのは
なぜなのか、というか、以前の公演とどこが
どう違ったのか、是非知りたいように思えました。

そして今後もこれをレパートリーとして演じて行く
のであれば、21世紀風の演出面でのアレンジが
ないと、少なくともこの長さに観客がついて
これなくなるのでは?とも。
長さだけが印象に残る芝居にはなってほしくないですし。
映像なのか、装置なのか、そのあたり
何か今世紀の演出家による新しい切り口を
観て見たい気もした千秋楽でした。
(理解不足のままだったとも言えますが)

それと、知盛という人はどう見てもこの戦いについて
最初から負けることを予感しているように見える
のですが、その割には最後まであがくように
勝つ、と民部に叫んだりもしているのは、
自分の弱みを突かれたためなのか、総大将と
してのポーズなのか・・・?
知盛というキャラクター自体すらどうもきっちり
把握できなかったのも今回何度見ても
消化不良だった原因かもしれません

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