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2005.08.28

「やるまい会 東京公演」を観る

宝生能楽堂。

名古屋の野村又三郎師の芸歴80年!と
孫の信朗くんのお披露目を兼ねた公演で、
万作家、茂山家からもお祝いで参加という
贅沢な公演。

上演4作品は総て「大名」の登場する曲で
統一されている、というのもなかなか洒落ています。

まず万作家参加の「鼻取相撲」

萬斎さんの大名、石田さんが太郎冠者、
小三郎さんの坂東方の者。
「蚊相撲」「文相撲」と同工の曲ですが、
鼻を叩かれた大名が、それを「要害する(保護する)」
ために、素焼きの小皿に紐をつけて鼻にマスク状に
当て、それでも負けるとその皿を舞台に叩きつけて
割って幕に入る、というあたりが見所。
鼻につけた皿がまるでどらえもんに見えて
しまって、ちょっと笑いが止まらなかったのですが
おおらかな雰囲気が良い作品でした。

次は又三郎家の門下の演者さんによる「昆布売」
謡がしっかりしていないと平板になってしまう
曲ですが、無難につとめていらっしゃいました。
大名がやりすぎると品が無くなるのですが、それが
ないのが良かったです

ここで休憩がはいり、又三郎さん、小三郎さん、信朗くんの
三人が袴姿で登場してのご挨拶。

休憩明けは茂山家の「墨塗」
千五郎さんの大名、正邦さんの太郎冠者、茂さんの女。
万作家のも何度か見ているので、家での違いが
良く判りましたが、やはり最後は茂山家らしく
どたばた度がかなり万作家より高い盛り上がりでした。
女が大名につける墨、ひょっとすると練墨のような
ものかもしれません(万作家は普通に摺った墨汁)

最後は又三郎、小三郎、信朗くん三代共演の「靱猿」
やはり気になるのは猿の所作。
所作全体が万作家のように身体を掻いたり
きちっと決まった感じではなく、紐を縄跳びのように
回したり、仰向けに身体を伸ばしただけだったりと
又三郎家は自由な感じがしました。
また信朗くんはまだ初舞台から間がないのか、足に紐が
絡んだり、面が落ちそうになるのが気になって棒立ちに
なっていて後見がたって確認する場面もありましたが
きっとすぐにたくさん技術を身につけて
幕間の挨拶で、又三郎さんがおっしゃっていた
「是非もうちょっと長生きして孫とセリフのある狂言で
共演したい」という夢は叶うのでは?と思いました。

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