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2005.10.14

「万之介狂言の会」を観る

国立能楽堂 脇正面

万之介さんと万作さんの「川上」
(しかも、万作さんが妻!)が見られると言うのは
貴重かと足を運ぶ

まず「佐渡狐」
奏者:石田 越後のお百姓:月崎 佐渡のお百姓:深田
とっても無難です。ただ深田/石田コンビを月崎さんが間に
入って遮ろうとしても結構見えてる感じでしたけど。
深田さんは吸う息が時々妙に強くてセリフがセリフにならない
時があるのが気になりますね。

「川上」
夫:万之介 妻:万作
万作&萬斎コンビ、万作&石田コンビしか見たことが
なかったのですが、万之介さんの夫だとかなり雰囲気が違って
いました

シンプルです。
夫が「行く」と言っても妻はあっさり「そうですか」という感じだし、
「目が見えなくてもいいから離縁はいや」という妻に「やっぱりそうか」と
宗旨を変更する夫。
見た目はドラマティックではなかったですがその分、余白(余韻)の
面白さがありました。

万作さんの夫と萬斎さんの妻だと、もうちょっとお互いの会話が
バトルになるし、若い萬斎さんの妻だと「年の離れた若い妻」に対する夫の
心配とか、若い妻の夫に対する遠慮の無さとかが感じられたりする
のですが、これくらい年配同士の組み合わせだと、ツーカーというか、
そのあたり随分ニュアンスが違って見えました。
さらに決意しても飄々とした雰囲気が漂う万之介さんなだけに、尚の事。
まるで一幅の水墨画ようなイメージの「川上」でした

休憩20分を挟んで
「貰聟」
夫:萬斎、妻:高野、舅:万之介
この日萬斎さんは「日比谷シティ夜能」の出演が終わってから
国立へ移動だったはずですが、移動も悠々で間に会った模様。

この日のリーフレットに「万之介さんはアドで優れている」という趣旨の
寄稿が掲載されていましたが、がこの曲はまさしくそれが証明された
感じjでした。
前の曲で枯淡、という雰囲気満点だった能楽堂が、萬斎さんの演ずる
酔っ払いの夫が登場したところで一気に賑やかに。

筋は今でもありそうな夫婦喧嘩にまつわる話。
妻の子供を思う気持、夫の割と正直な改心、そして父親の娘を
思う気持と共同体の中での厳しさを示唆するセリフと本当に
良く出来ています。
萬斎さんの酔っ払いぶりは見事ですし、高野さんの強気だが
子供には弱い妻ぶりは言うまでもない出来。
そして何より酒飲みの聟の行動にも理解を示し、娘を諭しつつ、
やはり娘をそんな夫のところには帰したくないという親心を
万之介さんが相変わらずの絶妙の間で演じていらしたのが
印象的でした

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