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2005.11.23

「日本の心 能と狂言」を観る

国立能楽堂

このところ萬斎さんの見ていない作品が多くかかるので
楽しみが続いています。
この会も萬斎さんの「瓜盗人」が目当て。

開演前に大学の先生による解説がありましたが、
能の解説はともかくもして、観れば判る狂言の、それもオチまで
言ってしまうのは、観る人に楽しみも奪うし、どういう神経
なんでしょうか?
解説付きの公演で(演者以外が解説者の時)時々ある
余計なお世話です。
ただし、能の終わりの拍手が何度もになるのは
(そもそも拍手自体は余り好きではないのですが)
締まりがないと思っていたので、「全員がいなくなった
ところでまとめて拍手してください」という発言は
ナイスでした

そうそう、プログラム兼詞章の冊子は1600円と相当
高かったのですが、萬斎さんのインタビューが出ていたので
これは仕方ないかな。

それにしても季節柄仕方ないとは言え、風邪(特に咳)の
酷い人が、マスクも何もせずに来ているのはいかがか。
ご自身も辛いでしょうが、もうちょっと他の観客への
配慮があっても良さそう。移る心配もあるし、なにより
舞台に集中できません。
何度も書きますが、余り酷い症状の時はやはり来ない
という決断もすべきでは?

狂言「瓜盗人」
畑の主と盗みに入った泥棒の話ですが、畑の主は
最初と最後にしか出てこないので、ほとんど萬斎さん
演じる盗人の独り舞台。
パンフレットのインタビューによると、萬斎さんのおじい様の
「瓜盗人」は瓜に泥がついているように見えたと評された
そうですが、観る限り都会のにおいの強い萬斎さん
演じる盗人はどうも、ビニールハウスの水耕栽培の
トマト畑に入ったようにしか見えてこないのは、半分は
仕方ないことかもしれません。

途中出てくる、祭の出し物の稽古をするところで出てくる
「罪人を責める鬼の話」をはつい先日見たばかりの
「鬮罪人」で太郎冠者が提案する趣向とそっくりで、
不思議なリンクでした。そしてその稽古をやるところでは
一噌隆之さんの笛が入ってなかなか面白くみました。
(それより前の部分で裏から笛が聞えてきたのは
 びっくりしましたが、このためだったんですね)

休憩を挟んで能「半蔀」
有名な「源氏物語」の「夕顔の巻」からの話なので
判りやすく、また凄く力強いというわけではないですが
聞きやすい地謡のおかげで、楽しんで見ることができました。

そういえば能が始まる前に「演能中にパンフレットのページは
めくらないでください」と言っていました。みんなが一斉にページを
めくる音が他の観客や演者に耳障りだからだとは思いますが
初心者で詞章とつきあわせないと話が判らないので
詞章めあてでパンフレットを買った私には、ちょっと困った
アナウンスでした。
それを言うなら解説の時に「買ってください」といわなければ
良いのにと思います。手に在れば見たくなるのが人情だと
思うのですが・・・

能を楽しむために詞章をパンフレットに載せていると思うので
なんだか矛盾している気もしましたが、どうなんでしょうか?


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コメント

かのこさま、こんにちは。
いつも楽しみに読ませていただいています。

パンフレットの萬斎さんのインタビューはどういう内容なのでしょうか(いつも聞いてばかりですみません)。

上演中に詞章を読むことについては、櫻間師が以前こうおっしゃっていました。演じる側としてはやはり舞台、演者を見てほしい、詞章はできれば予習してほしい。

でもかのこさんのおっしゃることも事実ですね。予習なんてなかなかできることではないですから。私の場合、もし会場で詞章が入手できたら開演までの間や休憩時間になるべく目を通すようにしたら、少しは理解度がアップしました。

投稿: susie | 2005.11.24 07:13

susieさま
萬斎さんのインタビューは演じる「瓜盗人」に
ついてのエピソードと、現代に演じる狂言
(古典芸能)のありかたについてで、萬斎さん
によると、やはり「オイディプス王」のアテネ
公演で、相当「演じる」ということ、上演される
場によって同じものでも東京公演とは
変化させた蜷川さんを見て、古典芸能も
同じことを同じように見せるのではない
方法も考えなければ、というようなお話が
モノクロ写真入り2ページで出ています

詞章については能楽師の方のおっしゃる
ことも大変大変ごもっともですが、やはり
今の言葉でない上に、せりふならば
歌舞伎で聞きなれているのでどうという
こともないのですが、謡に乗るのはやはり
かなり私には判らず、詞章は理解の助けに
なっているので、なしで見るのは、まだ
自転車の練習を始めたばかりの人間が
補助輪なしで乗るのと同じくらい不安です(笑)

やはり値段が張っても音のしない和紙様の
ものに印刷されている詞章を買うのが
正しいのかもしれませんね(笑)

いや、やっぱり能はまだ難しいです

投稿: かのこ | 2005.11.24 08:30

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