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2005.12.21

「武田同門会」を観る

観世能楽堂

体調を崩していたので、主催者の方には申し訳なく
心苦しくも、能・狂言1曲のところまで。

まず舞台上での装束付けのデモンストレーション。
この会では毎回やっていたそうで、今回は半切と半被でした。
能の装束を付けるところを初めて拝見したのですが、
あれだけの装束があっという間に着せられてしまう、その
手早さに驚きました。

能「仲光」
初めて観る(私の場合はたいていそうですが)曲でしたが、
調べたところによると、子方が二人出る曲のため、なかなか
かからないのだそうです。
誰も面もかけませんし、中入りもなし。
舞は最後に仲光が舞う「男舞」くらいで、あとは地謡も短く
ストーリーが主君の子の代わりに年恰好の似た自分の子を
身代わりに殺す、という、まるで「熊谷陣屋」か「寺子屋」に
似た劇的展開で、芝居に近い感覚で観ていました。
さらにシテが橋掛に出たところでかなり長い名乗りをしたり、
途中で一旦切戸口から出たツレの満仲が、再度切戸口から
登場したり、演者の動きがいつもの夢幻能と違って、それも
興味深かったです。
それにしてもアイの萬斎さんの役が「仲光ノ家人」と
なっていましたが、満仲に刀を渡したり、仲光と話す口調を
聞いているとどうも満仲の家人に見えて仕方なかったのですが。

狂言「謀生(ほうじょう)の種」
シテ(甥):萬斎
アド(叔父):万之介

これも初めて観る曲で、これが今回の個人的目玉。
ホラ吹きの叔父にしょっちゅう騙される甥が今回こそはと
大ホラを仕込んで叔父の元を訪れるも、さらにスケールの
大きなホラにあっさり騙されるというもの。
屁理屈くさいと言えばそれまでですが、何より、なんとか
鼻をあかしてやろうとする甥の努力を無にする、大ほら吹きの
叔父を楽しそうに演じる万之介さんの前には、シテのはずの
萬斎さんもちょっと押され気味?
鮮やかな青に鯰と瓢箪という、これもなかなか狂言らしく
人を喰った肩衣も秀逸でした

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コメント

はじめまして、2Dと申します。

私もこの「謀生の種」という演目が気になりつつも、
どうにも都合がつかず、観ることが出来ませんでした。
ご覧になった方の感想を読めてうれしいです。
万之介さんありき!、という曲のようですね。来年あたりチラホラやってくれないかなあ・・・と願っておきます。

突然書き込みまして、失礼しました。

投稿: 2D | 2005.12.26 01:23

2Dさま
はじめまして。コメントありがとうございます。
私もこの曲の題名自体今回初めて見ました。
おっしゃるように、これは叔父が柳に風の
キャラクターでないと、全然つまらない曲に
なってしまう気がします。
次の機会にごらんになれると良いですね。
また観能の感想などもお聞かせください

投稿: かのこ | 2005.12.26 12:48

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