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2006.02.23

「野村万作の世界」を観る

朝日ホール(有楽町)

まず萬斎さんの解説。
『茶子味梅』がらみで唐人の出てくる狂言の話になり、
狂言で唐人が出てくる狂言は三番しかないとか、
そのうちの一曲『唐相撲』をやると、いつもご自身は
余り面白みの無い相撲取の役ばかり廻ってくるのが
ちょっと、とか、あとはいわゆる<唐音>について。

『早舞』の素囃子があって
『茶子味梅』
 シテ(唐人)・万作 妻・高野  所の者・万之介
 後見・深田

しかしどうしてこれを「ちゃさんばい」と読むのか不思議
なのですが、見どころは万作さんの舞と当然唐音。
音が面白い、という部分はもちろんあるんですが、私はどうも
どんな漢字を音読みにして<唐音>にしているのかが気になって、
結構考えながら見てしまったのと、故郷から遠く離れた地で
気弱になって故郷を思うのは余り責められた話でもないかなあ
と思ってしまうところがあるので、強烈には笑えない曲でした。
04年に石田さんの唐人、萬斎さんの妻で見た時はもっと
ゴホゴホ笑った気がするので、やはりそこは演者の年齢とか
個性の違いでしょう。
高野さんの着ていた縫箔が渋い赤に草紙と梅柄を散らした
上品なものだったのが印象的でした
そして何よりも、能楽堂と違って、囃子方が全員正面を
向いて演奏をしていたのがなんだか嬉しかったです


『小傘』
 シテ・萬斎 新発意・月崎 田舎者・深田 尼・石田
 立衆・高野・竹山 後見・良乍

萬斎さんはこの手の「ちょっとずる賢いやつ」役が好きなのか
または偶然のめぐり合わせなのか、私はかなりこの曲は
回数見ているのですが、シテにしてやられるのが威張り
散らす主だったり、ダメ亭主だったりするのではなく、
信心深い尼さんが着物をまんまと持っていかれてしまう
っていうところが、毎度気の毒に思えます。
ですが小唄をお経に聞かせる話術と舞歌がストーリーの
中でどちらも楽しめるというのが面白味でしょうし、何より
この曲では「尼」専任、石田さんの普通の身の丈からは
想像できない「小さく成り様」と軽やか?な身のこなし
が気の毒さ加減を忘れさせてくれます。

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コメント

かのこさん、レポありがとうございます。
茶子味梅は拝見したことがありませんが、高野さんの縫箔の美しさを想像しました。唐音の漢字はどんなのだか少しは見当がつくのでしょうか。

投稿: susie | 2006.02.24 09:49

susieさま
唐音は私は全然っわからなかったです(泣)

投稿: かのこ | 2006.02.24 15:21

かのこさん、こんにちは。
いつも楽しく拝見させていただいております。
私が茶子味梅を見たときは、唐人・萬斎さん、妻・高野さんでした。小柄な萬斎が演じているからか、自分の唐音の内容を妻に知られて慌てる感じが、恐妻家に怯える旦那さんそのもので大いに笑えました。舞いも軽やかでしたね。
ところで唐音は聞いていると本当に中国語のような感じでしたが、最初の萬斎さんの解説で、他の家や、確か野村家ももとはこの部分はアドリブでやっていたとか。それが今では、野村家では口伝する内容としてしっかりした台詞?の一つになっているらしく、覚えるのがなかなか大変ということでした。
紙に書いたりするのかわかりませんが、文章ではなく、音で覚えていくのは確かに難儀な作業ですよね。

投稿: utaka | 2006.02.24 19:47

utakaさま
コメントありがとうございます
「茶子味梅」に限らず、狂言は同じ演目でも
演者によって随分味わいが変わるのが
またそれが楽しみでもありますね
萬斎さんの夫、石田さんの妻も相当面白そう
(「金岡」っぽくなりそうですが)

また感想などお聞かせください

投稿: かのこ | 2006.02.25 16:20

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