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2006.03.05

「狂言劇場その参」Bプロを観る

Bプロ【能楽囃子・瓜盗人・悪太郎】を
2回、演者違いで観ました。
狂言では同じ演目でも演者違いで見る事は良くある
ことですが、こう続けて見るとがその違いが一層際立った
ように思います。

能楽囃子は囃子に詳しいわけではないので、1回目は
笛から、2回目は大鼓がきっかけで始まったので違う曲だと
は判りましたが、何の曲かはわからず仕舞でした。
ただ2回目は後半、太鼓、大鼓、小鼓、笛とそれぞれの
掛け声がかわるがわる入る不思議な迫力の曲でした


【瓜盗人】
万之介さん(百姓:深田)、石田さん(百姓:高野)の
2組合せを見ました。

2回目など盗みに入っておいて、祭の出し物の
練習を案山子相手に始めてしまうなんて、とても
泥棒らしくない泥棒なので、このあたりはきっと
のんびりふっと息の抜けた感じの万之介さんで見たら
面白いだろうなあと思っていたのですが予想通りで
一人で耳を塞いだり、声を上げたりして驚くあたりとかの
間がなんとも笑えましたし、何よりどうみてものんびりで
泥棒やってる感じが皆無なのが絶妙でした。
ただ普段からちょっと立ち座りにご苦労をされている
万之介さんなので、転がりながら瓜を取るところなど
ちょっと大変そうに見えてしまいましたが・・・

一方石田さんのは、身のこなしが素早くてこちらは
「泥棒らしい」(誉め言葉です)。ただ動きが大きくて
最後に案山子に化けた百姓にぶつかってしまい、
緑の打ち紐が肩にかかったまま幕に入ることになって
しまったのはちょっと計算違いだったのでしょうか?

今回は百姓が見回る時は昼間の設定で舞台が明るく
照明で照らされ、男が盗みに入るときは照明が暗くなって
夜を表現していたのが効果的でした。

しかし鞨鼓にウソフキ面を縛り、棒を袖に通した
水衣をそこに通すという簡単なしかけでちゃんと案山子に
みせてしまう狂言の工夫は凄いですね

【悪太郎】
これは萬斎さんの悪太郎と万作さんの僧の組合せを
選んで鑑賞
伯父が石田さんと万之介さんで観ました

この演目は、狂言劇場の舞台の特徴である、左、右
そして正面奥へ延びる3本の橋掛を効果的に使って
いました。

まず見所は後半の悪太郎と僧のやりとり。
舞歌のところで、向かい合って完全にシンメトリーに
なる動きの美しさは、こればかりは親子ならではかなと
思いました

石田さんの伯父の回は、下手の伯父と悪太郎の
やりとりの時に伯父の顔が良く見える位置から拝見
していたのですが、その時の石田さん伯父のにこやかな
慈悲に満ちた表情が凄く印象的で、それは甥を思う
気持ちに溢れていて、だからこそ出家させて悪太郎の
行いを正そうとしたように見えました。
万之介さんの伯父は本当に伯父な訳で、そのあたり
怖げな伯父様ですが、こちらはあれこれ言う甥を
『柳に風』と受け流し、将来のことを考えてやっている
ように見えました

橋掛の使い方では、僧の出は真正面の奥から、絶望と
悟りを感じた悪太郎の真後ろの闇からふっと現れて
悪太郎の信心の発露を表現しているように見え、また最後の
ところ、『別れて参りましょう』とあって、悪太郎は右手の
橋掛、僧は左手の橋掛へ本当に別れて入っていくのが
通常の能楽堂では見られない演出でとても印象的でした

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