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2006.07.27

「野村狂言座」を観る

宝生能楽堂。

狂言座の楽しみは、普及公演などでは余りかからない
曲を見られることだと思っているのですが、今回は3曲
すべて私には初見で、狂言では珍しく、結末を知らずに
最後までわくわく見ました。

「狐塚」
「鳴子」同様、水田の稲を鳥害から守るために鳴子片手に
水田に行かされる話で、実質シテの太郎冠者の一人舞台
状態なのですが、どうもシテの深田さんの喉の調子が
完全でなかったようで、笑うところとかが結構キツそうだった
のがちょっとお気の毒。
でも観客の勝手な思い入れかもしれませんが、ご自身たちの
研鑽会「ざゞん座」が作られたことが、一つ演者として
ステップを上がられたように見えました。

「黄鐘早舞」の素囃子を挟んで、「蝉」
「蝉」というと、舞の部分だけ独立して見たことはありましたが
曲として見るのは初。

作り物が出て、旅僧が出て、旅先で見たものの謂れを所の者に
尋ね、その供養をしていると、供養されたものの亡霊が出てきて
昔語りをして舞って入る、という、「頼政」同様に能の結構忠実な
パロディ。
今回はそれが「蝉」というところで随分笑えたりするのですが
オチは蝉の霊が供養のおかげで「つくつく法師」(蝉の種類と
<法師>の掛詞)になりにけり」ってところなのですが、
意外にスルっと行ってしまったので、「あれ?これでおしまい?」
という雰囲気がちょっと見所に流れた気がしましたが、
オチというよりも、このパロディ精神が見所。
所の者で遼太くんが出ていましたが、本当にすっかり背丈が
あっという間に伸びましたねえ。しかも顔は小さいまま背だけ
伸びた感じで顔が背に対して本当に小さい!!
竹山くん(旅僧)と二人出演しているのを見ると、なんだか随分
演者の世代が若返った感じがしました。
(ちなみにあの後見はどなただったのでしょうか??)

20分の休憩を挟んで「牛盗人」
万作(シテ:藤吾三郎)、萬斎(アド:奉行)、裕基(小アド:子)と
三世代の共演。
久しぶりに見た裕基くん、増えたセリフもしっかり覚え、泣く仕草、
正座して待つところなど、随分成長したのが傍目にも判ります。
この曲は子の役を本当の子どもがやるのが健気さを誘って
趣が増すと思うので、この年代の子どもがいないとできない
曲なのかも知れません。
全体としては笑いというよりも、裁きの場でのセリフのやりとりと
親と子の情でほろっと見せる、狂言というより芝居に近い印象
でした。
熱心に語る子を見つめる奉行役の萬斎さんの目がやっぱり
「師匠」の目だったのが印象的でした。

蛇足ですが個人的には萬斎さんのあの暑苦しげな髭はストーリー
には直接関係ないないし、無くても良いかなとは思いました。
前に見た「金岡/大納言」でのストレート系ロングヘア風鬘も
そうですが(あれはちょっと巫女さんでした・・・暴言1)、
萬斎さんはそのままで素襖など爽やかに決まるビジュアル
なので、こういうちょっとデコラティブないでたちを加えると
かえって「過剰包装」に見えてしまうんですよね・・・(暴言2)

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