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2006.09.26

九月文楽公演「仮名手本忠臣蔵」(3 部)を観る

いよいよ結末の第3部。大団円の割に肝心の討ち入り/引き上げの
ところが決定版がなく、余り上演されていないというのもちょっと
不思議な話ですが、まあどんな形でも「討ち入り成功」は観客誰もが
判っている結末なので、やっても蛇足っぽくなってしまうのかも。

それと文楽の場合は1人形の3人遣う人がいるので、そうそうテレビ
ドラマみたいに役者が出せないという事情もあるようで、この部の
メインは「九段目 山科閑居」

お石、戸無瀬、小浪の3人の女性の心理をじっくりと描いた段で
もちろん歌舞伎でも有名な段ですが、やはり面白かったですねえ。
しかし、最初から絵図面を渡せば何も本蔵は死ぬ必要は無かった
のでは、とかそもそも小浪からしたら、自分の(未来の?)夫に
父親を目の前で殺されるなんて辛すぎやしないかとか、どうしても
ちょっと余計な事を考えてしまいますけどね。

人形であそこまで心理描写を見せられるというのが、毎回文楽
って凄いよなあと思うのですが、逆に元から苦手な踊り(今回は
冒頭の「道行旅路の嫁入」)については、人間が凄い技巧を
見せるのならまだ面白いなと思うのですが、人形の踊りというのは
どうもまだ面白いと思えないのが初心者のつらいところ。
ただし、戸無瀬が煙管でタバコを吸うと煙管の先からちゃんと
煙が出る仕掛けとか、背景の早替えとか、そういう文楽ならでは
の工夫が楽しかったです。

ただ今回は全体を3部に分け、さらに時間を均すために調整した
結果とは言え、この第3部は劇場に行っていきなり踊りが30分、
それでいきなり25分の休憩というのは、ちょっと私などは気合が
削がれる感じがしちゃいました。
やっぱり行ったらしっかり芝居が始まって欲しいし、踊りだったら
最後に締めるっていう方が(私はそれで時々帰ってしまうんですが)
生理的に合うんですけどね・・・

ともあれやっぱり通しは面白い!と痛感した一ヶ月でした。

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文楽ほか伝統芸能」カテゴリの記事

コメント

かのこさま
完結しましたね、おめでとうございます!
ようやく文楽の面白さが分かってきた私です。感想は、本当に同感。私は、道行旅路の花嫁?では、しっかり寝ていました。踊りで始まるつまらなさ、という点では、通しで見たのは正解かも…、と未だにうすぼんやりと「ああぁーっ、疲れた…」という感を抱いきながらも思った事でした。
文楽の、筋立ての面白さが、日を追って身にしみてきました。12月が楽しみです。
マスミ

投稿: マスミ | 2006.09.27 23:54

マスミさま
本当に。
あとはもうちょっと国立小劇場、客席の傾斜つけて
ほしいですよねえ・・・
人形が大きくはない(人間に比べて)のに、目の前に
アフロヘアとか座高の高い方とか座ってしまうと
見づらいことこの上なしなので(笑)

投稿: かのこ | 2006.09.28 09:51

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