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2006.11.26

「狂言ござる乃座36th」を観る

ようやく観てきました、萬斎さんの「釣狐」。

とにかく狂言の解説本でも「秘曲」とか書かれ、また
萬斎さんのお父さんの万作さんがこの曲で40代という
異例の若さで芸術祭大賞を受賞したということもあって
なんとなく万作家の「釣狐」というのは特別な存在の曲と
いうイメージが強くあって、しかも萬斎さんがずいぶん長い間
演じていないので、いったい萬斎さんの狐を見ることができる
のか、心配?していたのですが、ついにその機会がきました。

最初に書いてしまうと、もっとアクロバティックな動きだけが
クローズアップされ、観客も凄く緊張だけを強いられるというような
静かな笑いのない曲というイメージが強かったのですが、意外に
笑いどころはありましたし、語りをきかせるところもあって、
確かに通常の曲に比べると長いし、装束は特別でしたが
やっぱり狂言であることには違いないなと思いました。

見所の暖房が少し弱めだったようですが(「曲の都合」というのは
「狐」のシテの厚着のためかと推察されます)、昼間の公演だった
せいかさほど寒さは感じませんでした。

今回の猟師は三宅右近さん。後見は万作さんと深田さん。

前段は狐が高僧に化けた、という設定で語りとか動きの
端々に狐の様子が見受けられる、その見せ具合が難しい
でしょうし、何よりずっと身体を前傾したままでというのも
肉体的には(しかも超厚着)かなりきつそうで、前半のかなり
早い段階で萬斎さんの息が上がっているのが聞こえてきました。

玉藻の前の語りのところと言い、動きと言い、歌舞伎の
「義経千本桜/河連法眼館<狐忠信>」にも手つきとか、
「きつねことば」とかがあって役者のありようが似ているなと
感じました。
えさに対する執着となんとか理性でそれを押しとどめようと
するところが実に面白かったです。
とにかくこの前段、時間を見たら1時間ちょっとあったのですが
圧倒的な迫力でとても短く感じました。

そして後段の完全に狐の姿での登場後はセリフではなく
鳴き声だけですが、異様に声が大きく聞こえ迫力がありました。

最後、てっきり罠にかかって終わりかと思ったら、あっさり
狐に逃げられてしまう、というのはちょっと意外。
(それがやはり狂言なんですよね)
しかも映像では有名な狐の姿でのこの後段は10分ちょっと
というのも意外でした。

圧倒された、というのが正直なところで、まだきっちり感想が
まとまりませんが、「やっと観られた」と思い、そして
「できれば何度も観てみたい」という贅沢な願望が湧いて
きました。

それにしても萬斎さんの演じるのをじっと後見から見ていた
万作さんの視線、なかでも白蔵主の語りのところでは、葛桶を
後ろから支えていた時の万作さんに、すごい迫力を感じました。

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