やはり面白かったドラマ「眠れぬ夜を抱いて」
療養で外出を控えていたおかげで、いくつかの芝居を見そびれ
たし、何より思わぬ支出が必要となってしまったのですが、
逆に外出できなかったおかげ?でできた、「怪我の(病気の)
功名」というのも、実はいくつかありました。
たとえばいつもいいかげんにやっている衣替え、たとえば
溜まっていた芝居のポストトークメモの清書、そして何より
山となっていた録画の視聴(含・DVDへのダビング)、さらに
ずっとやろうやろうと思いながら時間がなくて手付かずに
なっていた、HDD/DVD入手前にVTR録画したもののDVDへ
のダビングもいくつかすることができました。
その中でぜひやっておかなくてはと思っていたものの一つに
いまだにDVD化も、CSでの再放送も(多分)行われていない
野沢尚さんの原作・脚本による、テレビ朝日系ドラマ
「眠れぬ夜を抱いて」のDVDへのダビングがありました。
VTR→DVDは私の場合はVTRが外部入力なので、
見ながら録画しなければならないこともあって、結局全11回を
2日にわたって一気見したのですが、連続ドラマで見ていたのとは
違う迫力(忘れていたところがたくさんあっただけなのも確か
ですが)、さすが、初回収録時に最終回の脚本があがって
いなければできない細かい伏線とかが判って、連ドラで見ていた
時の記憶以上に面白かったです。
もちろん、出演者の1人に筧利夫さんが含まれていたという
のも、大きな要因ですけれど。
まあ、テレビ朝日のドラマは当たり外れが大きいというか
やっぱりフジのドラマのようには注目を集めないこともありますし
出演者も結構地味だったこと(主演が財前直見さんというのは
実力はさておいて、連ドラとしては地味、といえるでしょう)、
何より、当時木曜21時枠は裏番組に強力なコンテンツがあり、
視聴率が伸び悩み(確かほとんど一桁でした)、野沢作品
として有名になり、ブームにもなった「眠れる森」ほどには
評価は受けなかった作品だったのは確か。
ドラマの面白さの違いというのももちろんありますけれども
「眠れぬ~」が不利だったのは、「眠れぬ森」でも犯人だった
仲村トオルさんがやっぱり事件の元凶だったというのが
途中の回で判明してしまったのと、2家族が失踪しなければ
ならなかった根拠が今ひとつで、何より、最後の回の方で
山路(筧さん)が自分たちが「幽閉」されている山の真下に
コンビニが見えるのに、「出て行けない」と嘆いているのが
いかにも不自然に聞こえたように、絶海の孤島にでも幽閉
されたならともかく、あれほど世間に近く、また警察の捜査で
あっけなくその場所が知れてしまう場所に、用意周到な中河
(仲村)が2家族を幽閉させていた、というのはどうみても
不自然でした。最終回の夫婦2人の逃避行が余りに上手く
行き過ぎるのもどう考えても変だったし。
おそらく野沢さんは「バブル」時代に青春時代を過ごした人間が
30歳台になってから、どう自分たちの若かった頃に折り合いを
つけ、あるいは、ツケを払わされたかという、時代と自分たち
というものを強く意識してこの作品を作ったのだろうと思いますが
(1960年生まれの野沢さんも80年代後半に青春の後半を
生きた世代)、その感覚を共有できた視聴者は(その年代の
人間が21時台のドラマを見ていなかった、もしくは出演者に
その世代の気を引く俳優が少なかった)多くはなかったのかも。
(海外ロケとか結構陳腐なつくりだったしね・・・・)
しかし、今改めて野沢さんの作品リストを見てみると、この作品の
後、野沢さんが書いた連続ドラマは、倉本聰、三谷幸喜との
競作(共作)による、「川、いつか海へ」だけで、それも3人が
書き継ぐ形になっているので、1人で書き終えた最後の連続ドラマに
結果的になっているのに気が付きました。
ちょっと説明過剰な部分はありましたが、緻密な作品作りで
好きな作家さんだっただけに改めてその才能が惜しまれます。
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コメント
お体の調子はいかがですか?寒くなって参りましたし、何事も治りかけが大事ともいいます。無理なさらないでくださいね。
とはいえ、見たいお芝居があると、何としても!と思っちゃいますよね。(私だけではないですよね。)釣狐には間に合われたのでしょうか?(東京、まだ2公演ありますものね。きっと・・・)
さて、本題。大好きな野沢尚さんのことが上がっていたので。本当に残念な急逝でした。向田邦子さん以来のショックでした。脚本家としても作家としても大好きで、活躍が楽しみでいただけに。「反乱のボヤージュ」や「砦なき者」(内野さんも出てましたね)など繰り返し見てもなお視聴に耐える重厚さ。彼のような社会派の脚本を書く人が、今、なかなか見当たらないのがさびしいです。
かの子さんは「龍時」をお読みになりましたか?私はこの続きが読めなくなったのがとっても残念!決してサッカーフリークではないのですが、この試合の臨場感はすばらしいと思っています。
だらだらと書いてしまいました。私の「狐」は京都です。楽しみです。
投稿: mineko | 2006.11.21 20:03
minekoさま
コメントありがとうございます
もうじき「狐」ですね!楽しみですね(^.^)
野沢さんの「龍時」タイトルだけは聞いたことがありますが
もっと社会派の作品を読みたかった(そして見たかった)
作家でしたね。
投稿: かのこ | 2006.11.22 08:11
こんにちは。
「眠れぬ夜を抱いて」を検索していて、こちらにたどり着いた者です。
レンタル屋にビデオで置いてないかとあちこち探しておりますが、なかなか見つかりません...
同じ野沢作品の「眠れぬ森」なら、たくさん置いてあるのに...
突然で恐縮なのですが、あの... お借りすることって可能ですか?
不躾なお願いですみません...
ここに書いていいものかどうか、迷ったんですが...
もしよろしければ、ご一考いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: saru | 2006.11.30 00:43
saruさま
コメントありがとうございます。
ご覧になりたい気持ち、とっても良くわかります。
ですがやはり市販されていない録画物については、
個人的な楽しみという範囲でというのが、著作権者への
配慮というものかなと思っておりまして・・・・
ご期待に添えずに申し訳ありませんが・・・
一度でも、CSででも良いですから再放送されるか
パッケージ化されると良いですね。
投稿: かのこ | 2006.12.03 09:38
お返事ありがとうございます。
残念です...
気になったので著作権のことについて再度調べてみました。
有償でもないですし、公衆でもないので、問題はなさそうです。
お友達だったらよかったのかも、なーんて思ってしまいますが(笑)
いろいろ勉強になりました。
ありがとうございました。
投稿: saru | 2006.12.03 22:34