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2007.04.01

「狂言ござる乃座37th」を観る

大曲「釣狐」の次の「ござる」は、ご自身がプログラムの「ご挨拶」で
書かれている通り、比較的地味目の小品3曲。
とは言え、「横座」は今の私たちには余り馴染みがない人の話を喩えに
延々と聞かせる語りもの、「寝音曲」は前に最後に調子に乗って舞い
ながら謡うあたりで萬斎さんが完全に息を切らしたのか、謡がキレギレに
聞こえた事があり、トリッキーな謡いのスタイルにばかり注力できない
曲のような気がするので、いずれも興味深く拝見。

まず「横座」
初めて観る曲でないにもかかわらず、またプログラムに喩え話に出て
くる歴史上の人名が系図付きで出ているのに、やはり判りにくかったです。
かつてはこのエピソードがもう少し世間に知られていたのかも知れず、
であれば仕方ないですが、牛が鳴くか鳴かないかの話がいきなり天皇の
後継争い話に飛ぶのは、人名も似てるし私の感覚ではやはりついて
行きづらかったです
牛を連れている男役の万之介さんが、牛が呼ばれる度にすかさず
「1回〜」とツッコミを入れるタイミングが絶妙で笑いました。

「重喜」
タイトルは裕基くん演じる寺に遣える小者の名前。
これがなかなか、いわゆる「こざかしいガキ」(笑)で、住持に口答えを
して「弟子は七尺下がって師の影を踏まずだ」とたしなめられると
次に頭を剃れと言われると剃刀に七尺の棒をつけて剃ろうとする。
挙句手を滑らして住持の鼻に傷を付けてしまい、逃げ出すと言う話。
話を書くと面白くも何ともありませんが、これを裕基くんが、可愛
らしい手付きと仕草で演じるのですから、見所からは自然と笑いが
起こりました。
住持役の万作さんが楽し気に演じていらしたのも印象的。

さて最後の「寝音曲」。
主は石田さんでしたが、やはり今回もラストの謡が私には美しくは
聞こえませんでした。この曲は未だに千作さんが演じたのをいつだったか
見たのを超える上演には出会えません、

そう言えば「ござる」は毎回プログラムの最終ページに萬斎さんと
様々な接点を持つ方たちが一文を寄せているのですが、今回は文面から
察するに関西を地盤とされているらしい演劇評論家の方によるもの
でした。
萬斎さんが能のアイで登場する会は大変盛況だが「本末転倒」だし
「客寄せパンダ」ではいただけない、と言う、なかなかズバリと書かれて
いて、クスリとしましたが、逆に例の某評論家の名前が出ていたのは
ちょっと…

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