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2007.12.27

「一噌幸政三回忌追憶演奏会 一噌幸弘笛づくし 第二夜 ヲヒヤリその16」を観る(聴くか?)

国立能楽堂。

一噌幸弘さんの恐ろしい演奏技術と、余りのギャップを見せる脱力系
トークは、「現在形」などで拝見してましたが、先日の第一夜に続いて
この第二夜でも、とにかくその指の動きの速さとどこで息継ぎしてるか
全然判らない超絶技巧に圧倒されました。

(1)素囃子「神舞」
 良く狂言の会でも単独でお聞きする曲ですが、何しろ共演が亀井広忠
 さんに大倉源次郎さんとなれば、ごく普通の「神舞」になるはずなし。
 三人の並びから聞こえがずいぶんアンバランスな筈の席で聞いていた
 のに、3人の音が同じように粒だって聞こえたのはすごかったです。
 これで舞うとしたら<神様>も相当大変そうです。

(2)狂言の楽と舞「松竹の語舞」
 野村萬さんと万蔵さん。実は現・万蔵さんは初めて舞台を拝見
 しましたが、随分長身の方なんですね。
 連れ舞になっているのか、よく判らない部分もありましたが、
 萬さんは動きが滑らかで美しかったです。

(3) 一調「起誓文」 
 源次郎さんの小鼓に、宝生閑さんの贅沢な組み合わせ。
 すがすがしさのある謡でした。

そして休憩をはさんでいよいよ「能管と篠笛による<ヴィヴァルディの四季>」

弦楽チームは幕を脇からめくって登場(楽器が大きいから当たり前ですね)、
笛の方以外は洋服なんですが、足もとは足袋という不思議なスタイル。
やはり能舞台で足袋だと日本人は本能的にすり足な感じになるから不思議です。

幸弘さんはあちこちに笛を大量に手挟んで登場。
ま、始まったら、書いたとおり、幸弘さんの手の動きと息のすごさとに圧倒
されました。
さすがに後半になると疲れてきたのか、冬の最後のカデンツァのあたりは
原曲を聴きなれた私でもどこを吹いているのか分らなかったりしましたが、
どちらかというと、後の肝心の弦楽チームが音が微妙だったり、揃わな
かったりと、飛ばしまくる幸弘さんについていけてない感じでした。
ご自身も終わってから「バイオリンの難曲を笛でやるのは大変」とおっしゃって
ましたが、途中で角笛出してきたり、名高い?リコーダーの2本吹きなど
超絶技巧のオンパレードでした。

最後にお父様の追善として「蟹の笛」が、弦楽との協奏曲として上演
されましたが、これが凄い。
シンプルなメロディからどんどん広がる感じ、途中からはもうジャズのセッションか
現代音楽かという領域に突入。とにかくカッコ良さがむちゃくちゃで、
正直「四季」を上回る出来だと思いました。
これをこのまま、大河ドラマか、時代劇のテーマ曲に使ったらかなり
エッジが利いていて印象的なものになりそうだなあなどと、思いながら
聞いていました。

予定を15分ほどオーバーするほど、ものすごい濃密で面白い時間でした。
耳がちょっとキンキンしちゃいましたけど・・・

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