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2008.04.27

「国立能楽堂狂言公演」を観る

5月のコクーン公演稽古真っ最中の筈の萬斎さんご出演とあって拝見に。

まず善竹家の「附子」。附子を食べた言い訳に天目を割るのに「抜け駆けする
な」と一回一回声を掛けたり、何より戻った主に二人が「(附子を)食えども
死なれもせず〜」と、舞いながら主に迫るところ、主が空になった附子の入って
いた桶を覗き込むと言ったあたりが見慣れた万作家のと違っていて、こんなに
ポピュラーな曲でも流派、家でやり方がまるで違うと言うのを実感しました。

次は茂山家の創作狂言「濯ぎ川」。
フランスのファルスを元にした作品だそうで初見。
個人的には解説にもありましたが夫婦間に通底する愛情とかが感じられず、
シビア過ぎに思えたのと、全体に二人の女性役のセリフが私には必要以上に
ガーガーとうるささを競ってるのかと思うくらい耳についてダメでした。

休憩を挟んで舞囃子「早舞」。

最後がお目当て、万作家の「博奕十王」。

NHKホールでやった「電光掲示」版のスペシャルでやったのが萬斎さんのでは
有名ですが、私は余り見た記憶が有りませんので、ほぼ初見の印象。
萬斎さんは残念ながら?閻魔大王役で面をかけていらしたので、お顔を拝見
できませんでしたが、意味なく「1」に拘った挙句に負けまくり(そもそも
男の持ち込んだ賽子には最初から「1」の目がない)すっからかんになった
上に折角の来客?を極楽まで送る羽目になるダメっぷりを楽しそうに演じて
いらっしゃいました。
そう言えば、先日読んでいた「シェイクスピアのたくらみ」と言う本に、シェ
イクスピアが、登場人物が(たいてい主役)知らない重要な事を、予め別の
登場人物に語らせ観客に知らせる事で、観客は何が起こるかではなく、
主役がどうやってその事実に気づいたり、気づかずに不運に陥るかを見届ける
事になる、つまり、観客は主役より多くの情報を持っている分、共感しないで
距離を持って見ることになると言う事が書かれていましたが、この曲も
閻魔大王がまんまと博奕打に騙されるのは最初から観客には判っていて、
その騙されぶりを笑うと言う構造になっているのは、これと同じ仕組み。
そう考えるとまたなかなか面白かったです。
(まあ狂言にはその手の話は多いですけれど)
ともあれ、大人数の曲、楽しませて頂きました。

いよいよ次に萬斎さんを拝見するのは「わが魂〜」舞台です。

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コメント

萬斎さんって、面をつけていても、指先でわかりますよね! 
指先のそり具合が。

「博奕十王」は初見でした。
万之介さんの「違う目にかけようよ〜」って トライしつつも
閻魔さんに押し切られてすごすごと引っ込む、
飄々とした感じが、何とも言えず良かったです。

投稿: めい | 2008.04.27 21:50

めいさま
コメントありがとうございます。
指で判っちゃうんですね~!(^^)!
私は声を聞くまで確信が持てません(笑)
そして、万之介さん、ああいう時はもう独壇場
ですね(^^)/

投稿: かのこ | 2008.04.28 23:13

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