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2008.06.22

「よこはま万作萬斎の会」を見る(23日、万作先生のお話について補足)

横浜能楽堂。
贅沢にも夜の「現在形」とはしごの幸せな休日。
しかも能楽堂でのクラシックな狂言の会と劇場での“スペクタクル”能との
組み合わせ。

石田さんの解説に続いて、まずは私は初見の裕基くんの「魚説法」。
施主は万之介さん。
明晰で通る声の裕基くん。今や立派なシテですね。
後見のパパの顔の怖いのは相変わらずもうお約束状態ですが
見ているこっちがドキドキしてしまいます(苦笑)

続いて万作さん石田さんの「箕被」。
先般、NHKの「日本の伝統芸能」で取り上げられていたので楽しみに拝見
しましたが、やはりというか、豈はからんや、結局は話の面白さが半分も
判らず終い。
教養としての歌の知識があってこその曲の面白さと、この曲が成立し継承され
続けた根底にある、かつての日本人が基本として持っていたのに、今や一部
の人のものになってしまった素養としての「歌」と言う事を再認識しました。

休憩挟んで横浜公演ならではの万作さんの「芸話」。
今回は狂言面について。
持ち方、かける紐の位置、そしてかつて能面を打ち、それを戦後すぐの一時期、
生活費の一部に充てていたと言う、お父さまのお話などがありました。

★万作さんのお話の中で出てきた、「枕物狂」でかける「かいじゃくし」という
面というところ、どんな字を書くのか、どんな面なのかと帰ってきてから調べて
みましたら、 「Kyogen 大和座」さんの07年の日記にこの「貝杓子」という面
について写真入りで出ていました。字も想像できなくて困ってましたがこれで
納得。
また、万作さんのお父様、万蔵さんの能面打ちの師匠という「しもむらきよとき」
さんとは、調べたところ下村清時という能面作家で、明治から昭和初期にかけて
活躍した日本画家、下村観山のお兄様なんだそうです。

最後が萬斎さん、高野さん、深田さんの「千鳥」。
この曲で思い出すのは、前にどこかでの茂山家と万作家との合同公演の時
に、萬斎さんが「『千鳥』は祇園の山鉾のくだりがある大蔵流の方が面白い
と思う。うちの家のはちょっと地味目」というような趣旨のことをお話されていた
のですが、正直、関東の人間には山鉾の見立てと言われてもピンとこない
ですし、それよりも酒屋と太郎冠者の「だるまさんがころんだ」的やりとりの
絶妙のタイミングの面白さとかを純粋に楽しむので良いような気がするほど
面白かったです。
しかし無料配布のリーフレットにあった通り、この太郎冠者、かなりの有能な
部下です。こう言う献身的に上司の命令を工夫して遂行しようとする部下
を持つ上司は幸せ者ですよね。自分を振り返ると恥ずかしいくらいですけど。

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