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2008.12.02

「青い鳥」を見る

阿部寛さんがこれまでの<熱血>とか<型破り>というようなイメージとは
逆の、物静かで必要な事しか言わない教師役を演じると言うのと、同名の
原作(短編集。「その日の前に」と同じ重松清さん著)は全く読まずに見に
行きました。
(共演が「医龍2」で、大塚寧々さんの息子役をやっていた本多奏多くん
だったのもポイント高かったですが)

誤解を恐れず言うと、よくここまで直球ストライクど真ん中の、一種「説教」
っぽく、やや辛気くさいとも言える、教育問題を扱う地味な映画が一般公開
されているなと言うのが第一印象。
そしてとても感想の書きにくい映画だったというのが第二。

何しろテーマは「いじめた側のその後の責任の取り方」。

阿部さんが演じる村内先生が臨時講師という立場で、一種第三者立場だから
こそ斬り込めた部分というのが大きくて、その意味でちょっと股旅ものの感じも
あるのですが、阿部さんと本多くん、そして同僚教師役の伊藤歩さん以外
ほとんど「あのキャラクターの人」というイメージのついていない役者さんだった
ことで、一層この物語がごく一般的な世界でありそうなリアリティを獲得して
いたように思います。
そして阿部さんの生徒に向ける微笑もですが、屋上で見せる孤独感(写真で
示されるものはおそらく彼が失ってしまった何かを象徴している)が背中からも
足元からも感じられたのが素晴らしかったです。
阿部さんでは今年は「歩いても歩いても」とどちらも普通じゃない普通の人を
演じていて印象的でした。
子役では特に村内先生に反抗的な生徒をやっていた太賀くんの田口トモロヲ
さん似のふてぶてしさがなんとも。
個人的にはいじめにあって転校した生徒を「見せないで感じさせる」という演出を
続けていたので、最後まで本人を(回想シーンといえども)出さないでほしかった
かなあという感じはしました。

おそらくこの映画は主人公たちと同じ中学生よりも、それを「見守り」「寄り添
う」べき大人が見る映画かもしれません。

それにしても何の衒いも遊びの余白もなくてちょっと息が詰まりました。
嫌いではないですけど。

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