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2009.02.22

「ディファイアンス」を見る

ダニエル・クレイグ主演、監督は「ラスト・サムライ」のエドワード・ズウィック。

ダニエルファンは作品の地味さ加減など気にせず見に行きますが、ひょっと
してダニエルさまを知らずにこの映画見た人がいたとしたも、間違いなく
見終わったらダニエルファンになる確率はかなり高そうですし、それも
「慰めの報酬」を見て(「カジノ」でなく、殺人マシン化している「報酬」の方)
ファンになるより確率高いかも、と言うくらい、魅力的主人公像です。

公開館が少ないせいもありますが、日曜日最終回の割には男性客を
中心になかなかの混雑でした。

物語は第二次世界大戦中、ベラルーシであった実話の映画化で、ナチスの
迫害から逃れるために森に潜み、生きるために武装し、そして周辺集落からの
略奪も辞さずに生き抜いた戦うユダヤ人のグループ(終戦時点で1200人いたと
言いますから、グループと言うより小さい村と言うべきかも)を率いた三人の
兄弟の物語。

ズウィックさんは、「ラスト・サムライ」でも抵抗して和歌山あたりに立て籠る
武士の一団を描いていまたし、なんかそういう人達にシンパシーを感じる人
なのかも。

映画は単に絶えざる身の危険を生き抜いた人々を描くドキュメンタリーでなはく、
同じ目的とは言え、様々な価値観を持つ集団を統べるとはどう言う事か、リーダー
とは何かを強く考えさせるものになっていて、「ブレ」まくるどこかのお偉い
方たち必見です。

しかしダニエル・クレイグと言う役者さんは強いばかりではない、悩み挫折する
キャラクターが似合うようで、今回も重要な決断を下さなくてはならない時に、
余りの重圧に思わず手が震え、躊躇するシーンがありましたが、他のシーンでは
食料のために殺人もいとわない行動を取っているだけに、悩むと言う人間らしい
弱さが描かれる事で、こちらも救われるし、共感はできなくても理解はできます。
次男との確執と対立を経て絶体絶命のピンチに助けられての和解、最初は「弟」
だった三男が兄の病気や弱気の時に一団を率いる力を持つまでなる成長ぶり、
グループの内紛や愛情など様々な人間模様が描かれていて、ナチスとソ連
赤軍との関係とかちょっと判りにくい部分もありましたが、あっという間の
2時間20分でした。

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