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2009.03.20

「ごさる乃座41th」を観る

国立能楽堂。
主催公演ならではの、敢えての地味渋曲チョイスは、プログラムに萬斎さんも
書かれていましたが、萬斎さんの新しい挑戦の意識を感じます。

冒頭は石田さん、高野さん、竹山さんの「成上り」。
竹山さんの装束が今までより随分地味目で、役柄的にも成長を感じました。

そして万作さん萬斎さんの「八句連歌」。
いや、渋い。
渋いと言うより正確には、判らない、と白状しちゃう方が正しいですね。
プログラムに歌に掛けられた意味が書いてありましたが、これを耳で判って
「上手いっ」と成る程と納得するには、和歌や連歌の知識が無さすぎで、
判らないがために面白みを感じづらく、つい睡魔に襲われました。
曲の面白さを理解するには、根底の教養の部分の欠落はいかんともし難く、
ちょっと悔しかったです。

休憩を挟んで「牛盗人」。
これまでに何回かは見てますが、本当の親子が親子役わ演じるのは
伝芸の世界ではさして珍しい事ではないですが、やはり萬斎さんと
裕基くんが親子役と言うのは特に裕基くんの成長ぶりが判るとだけに
妙な感慨が。
しかもパパコメントによれば、裕基くんが子方ができるのもあと2〜3年
だそうなので、尚更貴重さがアップ。
その裕基くん、今までのいかにも子どもらしい発声、セリフ回しから
少し声の張り方が変わり、抑揚もついてきたような。
セリフの量も普通の子方に比べて今時な言い方で言うと「半端なかった」
ですし、万之介さんの慈悲溢れる奉行さま含めて、アンサンブルに
暖かさがありジワリと滲みる一曲でした。

そう言えば捕り手に縄をと言った時にすぐに縄が出ず、妙な間が。
早足で後見が切戸口から入り、縄を手に出てきたので、万作家の公演では
珍しい後見の準備ミスだったのかしらと思いながら(余り見ない曲なので
はっきりは判りません)待ちましたが、演者さんはピクリともせずまた
何事もなかったかのように再開していたのが流石でした。

萬斎さん、何と言うのか「木六駄」とかでもシテが付ける、柔らかい布地の
羽織風の物を、白い紐で後ろで蝶結びにして着る、カーディガンのような
渋い色目に白い柄が不規則に飛んだ物を付けて演じてましたが、髪が
短く整えられていたせいか、何か明治から大正あたりの裕福でない
書生さんみたいでした。

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コメント

かのこさま
今回の「ござる」は、確かに『渋かった』ですね。というより、実に重厚で、狂言がこんなにも奥深いものかと、しみじみ感銘を受けました。「八句」は、何回も見ていますが、今回やっと、内容が分かりかけたという思いがしました。「牛盗人」は、もう感動して、涙がにじんで来て、歳なのかなぁ…と思っちゃいました。万作さんも萬斎さんも裕基くんも、それぞれが素晴らしい進歩や成長をとげているって感じです。やはり、萬斎恐るべし…でした。このところ、ちょっと停滞気味に感じていましたが、これで、名誉挽回かな?って、生意気なことを(笑)。20日は、嬉しい一日でした。
マスミ

投稿: マスミ | 2009.03.23 01:27

マスミさま
「八句」はパンフレットの解説見てなるほどとまでは
思うのですがその歌を作るのを「うまいなあ~」と
思えるかどうかというのは、自分が歌を作るルールとか
難しさとかをわからないからわからない・・・。
「牛盗人」は背筋ぴ~~んの裕基くんが正義の味方に
見えました(^.^)萬斎さんの今後の挑戦楽しみです。

投稿: かのこ | 2009.03.23 08:01

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