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2010.01.16

「野村狂言座」を観る

宝生能楽堂

今年最初の「狂言座」
なんと3曲全部初見でした。
まずは「音曲聟」
聟は遼太くん。
最近良く舞台でお見かけしますが、本当に小顔で、烏帽子なんてつけると、
紐もあるので、顔が更に隠れてもっと小さく見えます。
今時の若者顔なんでしょうが、装束で肩幅が出るので、ここまで小さくなると
ちょっとびっくりしてしまいます。
でも声が通り、凛々しさ抜群です。
それにしても、物を教わりに来た人にサラリとイタズラをして嘘を教える人間が
出て来るのは、狂言らしいとは言えますが、世の中油断も隙もありません。
その間違い作法を見て聟に恥をかかせないよう自分もそれに倣うと言う、
人格者の舅殿に、聟殿救われました。
ずっ〜と謡かと思ったら割にあっさりでした。

次が「悪太郎」の類曲「悪坊」
萬斎さん演じる悪坊の酔っ払いぶり(長刀を振り回したり、目附柱から転け
そうになるあたり)、また僧に「怖いか」と絡むあたりが実に楽しげ。
万之介さん演じる僧は、仕事帰りに酔っ払いに絡まれ、「いきつけだから」と
知らない飲み屋まで付き合わされた気の毒な老サラリーマンといった所で、
万之介さんの伏し目がちにおろおろする僧が絶品。
そりゃ、これだけされたら寝入ったところをこっそり逃げ出すのに、一つくらい
リベンジしたくなるのは判ります。

ラストがこれもあっさりなのは解説にあったような理由らしいですが、「仏道に
入る」は今の私たちには、なかなか共有できない感覚の一つです。
解説と言えば、解説には僧が剃髪し、髭も剃っていくとありましたが、実際には
衣を替え、長刀を唐傘に替えただけでしたので、やや不思議な僧体でした。

休憩、素囃子を挟んで最後の「勧進聖」
寺の修理費募金集めに出た、やや強引な聖にびくつく貧しい参詣人の前に、
白髭明神の使い、鮒の精が登場、舞を舞うので、その有り難さに参詣人一同、
羽織を聖に寄付したと言うストーリー。
能「白髭」の替間だそうで、聖と参詣人それぞれが舟に乗っている設定で舟が
出、囃子も付き、なかなか華やかな舞台でした。
何より、最後に出た鮒役の萬斎さんの派手な舞が見所で、流れ足や、足を素早く
何度も踏む形、勿論、お得意?飛び返りもあり、面白く拝見しました。
そう言えば参詣人役のお一人が、羽織の紐が絡まったか強く締まってしまった
らしく、さっと脱げずに、最後セーターのように上からスポッと脱いたアクシ
デント。
小さい事ですが、目立ちました。

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コメント

かのこさん、今年の野村狂言座は金曜日ですか?昨年は木曜日でしたね。かのこさんのブログを読んで予習してから金曜日に見に行っていたので、なんだか残念です。かのこさんのブログは私にとって狂言の教科書ですから。野村狂言座では予習、ほかの狂言会では復習や疑問点の解決に読ませていただいております。今年もよろしくお願いいたします。(ちなみに曜日を変えるには、新規で申し込みしたのでしょうか?)

投稿: motoko | 2010.01.16 18:37

motokoさま
今年もよろしくお願いします
私の戯言がさほどお役に立てると思いませんのでお恥ずかしい限りですが、何か参考になれば幸いです(^^ゞ

投稿: かのこ | 2010.01.17 10:09

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