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2010.06.12

シンポジウム「武智鉄二〜伝統と前衛」(部分)

シンポジウム「武智鉄二〜伝統と前衛」(部分)

シンポジウム「武智鉄二〜伝統と前衛」(部分)

電車の車内広告で開催を知り、予約不要の入場無料もありがたく伺う。

本当は午後に氏と交流の深かった中村富十郎氏、茂山千之丞師の貴重な
トークも予定されていて、それを含めて丸1日がかりのイベントだったのですが、
午後に予定があり、午前の一部だけ聴講してきました。

明治学院大学は初めてでしたが、グローブ座のような風情のある洋館があり、
また入り口の緑が非常にきれいでお洒落な雰囲気。
会場には関係学科の学生さんたちもいましたが、私のような一般参加者も結構な
人の入りで関心の高さが、窺われました。
聴講席に松井今朝子さんをお見かけしました。

まず開会の言葉が同学教授の四方田犬彦さんよりあり、続いて岡本章先生の基調
講演が約45分。
今回のシンポジウムのテーマに武智氏を選んだ経緯と簡単な氏の経歴の紹介。

続いて良く国立能楽堂公演などで解説を書かれたりしている小田幸子先生による
「武智鉄二と能狂言」。
氏が手がけた主な能狂言公演について写真を交えて、公演の簡単な説明と経緯、
その意義などが解説されました。
万作さんが出演された「月に憑かれたピエロ」や、今でも茂山家のレパートリーで
ある「濯ぎ川」、また万作家の「彦市ばなし」などについて詳しい解説があった
事もあり興味深く聞きましたが、折角用意されていた「彦市〜」@スペースゼロ
(萬斎さんご出演版)映像が、開会前のテストでは写っていたのに肝心の本番で
学生スタッフの操作不手際か機械の不調で見られなかったのはちょっと残念。

小田先生は内容が大変豊富だったのに割り当てられた時間が30分しかなく、
やや尻切れとんぼに終わったのが惜しかったですが、基調公演と併せて幾つも
新しく認識できた事がありました。
例えば狂言は日本の伝統芸能に於いては珍しい、話し言葉によるセリフ劇で
あった事から、武智氏によって現代劇との橋渡しが行われ、またそのおかげで
パフォーミングアーツに不可欠な同時代性を獲得できた。
また伝統芸能の人たちと現代劇の人たちとの交流の場が生まれたのも、能狂言に
おける武智氏の役割だった事。
今や狂言はじめ伝統芸能の演者さんのドラマや現代劇出演は何の不思議も
抵抗もありませんが、武智氏のこうした当時は過激すぎると思われる試みが、
後の「子午線の祀り」と言ったような作品が生まれるバックボーンになった気が
しました。

まだまだ先は長かったのですが、次の予定のためにここで退出しました。

久しぶりに学生気分も味わえ、勉強になる聴講でした。

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