「観世会荒磯能」を途中まで観る
久しぶりの能楽堂(6/3の「ざざん座」以来)、そして久しぶりにお能、そして
久しぶりに萬斎さんの本業のお舞台(5/27国立能楽堂の「ろうそく能『重衡』」
以来)を拝見しました。
「ファウストの悲劇」で散々通った文化村の建物を通り越して観世能楽堂へ。
まずは能「芦刈」
失踪?していた夫と妻が思わぬところで再会する、と言う(端折りすぎですが)
亡霊の出てこない判りやすい物語で、素人の私にもなんとか詞章なしで理解
できました。
前シテの羽織様のものの緑色と、手にした芦の葉束、そして鏡板の鮮やかな松の
緑色が全体に爽やかな雰囲気を醸し出し、シテの舞が心地よいリズムでした。
そしていよいよ萬斎さんご出演の狂言。
演目は「お冷し」で実は余り拝見した記憶がない曲です。
いかにも暑い(特に京都はね)、暑気払いに東山に行って滝で涼もうとでかける
主(石田さん)従(萬斎さん)の物語ですからまさに暑さピークの今にぴったり。
あれこれ知ったかぶりをする主に、実は主以上に教養のある太郎冠者がツッコミを
入れまくるため、最後には主、「たまには主には負けるものだぞ」と言い、
太郎冠者も一応は「ははぁ」と畏まる。
ま、畏まりはするものの、主に従って橋掛に入る太郎冠者くんの表情は
「へっ、負け惜しみばっかり!子どもっぽい人なんだよな〜知らないなら知らない
って言えば良いのにさ」
とでも言わんばかりで、ちょっと鼻先が得意気。
相変わらず萬斎さんの狂言は表情豊かです。
萬斎さんの装束は、黄緑の薄い格子の着物に黄緑の丸紋散らしの狂言袴、
紫に琳派の滴込みのような瓢箪や線描きの蔦が描かれた渋い肩衣の
組み合わせ。
萬斎さん、髪の毛がかなり長くなっていて、ファウスト博士、前半地毛染めてた?と
勘違いするほどでしたが、それより眉毛がかなり細くなっていた気がしたのは
錯覚でしょうか?
全体にかなりお痩せになっていた感じがしました。やはり「ファウスト博士」は
魂とともに体力も相当奪われるのでしょうか・・・
あるいは「のぼう様」ビジュアルの準備?とか、失礼ながら久しぶりの素顔を
じっくり拝見させて頂きつつ勝手に想像していました。
休憩挟んで、先日見た「必死剣鳥刺し」の冒頭で演じられていた能「殺生石」で
楽しみにしていたのですが、こちらも仲間内の「暑気払い」の予定が重なり、
狂言まででやむなく退出することに。
泡の立つ「お冷やし」を頂戴することと致します。
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