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2011.10.16

「万作を観る会」を観る(2)

緊張感溢れ、かつ万作師&萬斎師の豪華共演「翁〜三番叟」のあと、20分の
休憩を挟んでまずは舞囃子「高砂」シテは観世銕之丞師。

囃子方が残り、万作師シテの「末廣かり」
太郎冠者を三宅右近師、すっぱを野村又三郎師と、三家の当主の豪華競演
でした。

続いてが、遼太くんによる「奈須与市語」
披キです。
長い語り(今回のリーフレットにして4ページ!)を一人でするので、それが
かかるだけで観る(聞く)方も緊張するのですが、それが披キとなればまた格別。
しかし遼太くん全く淀みなく、見事な語りっぷり、リーフレットにありましたが、
与市がこの時二十歳、語った遼太くんも今年二十歳との事で、遼太くんの緊張感が
与市のそれにリンクして見えました。

最後にようやく?どっと笑える狂言「千切木」
この曲、普通なら萬斎さんが太郎で石田さんは当屋ですが、今回は珍しく石田
さんが太郎役。
深田さんを先頭に、万作師のお弟子衆が、ベテランから若手まで一同に揃って
ご出演。
中でもやはり出色だったのは「妻」役の高野さん。
高野さんが幕から出ただけで見所のあちこちから微かに笑いが起きていて、万作
家狂言を見ているファンの中で、いかに「高野さん妻」の「わわし」っぷりが
浸透?しているかが窺い知れた気がしましたし(笑)、実際、高野さんの妻はまさに
その「期待通り」のわわしさで、見所を大いに盛り上げて下さいました。

中でも個人的には、叩かれた仕返しに行っておいての夫のへっぴり腰ぶりにキレた
妻の「生温い!」が大爆笑でした。
しかし千切木の奥さんの凄さはしかし怖いだけでなくおだて上手なところ。
夫も機嫌良く幕に入るところが絶妙ですね。

厳かな「翁」に始まり、豪華な親子共演、お目出度い「高砂」に万作師の祝言性の
高い曲、そして締めに軽やかに笑える曲を拝見して、長い長い万作師傘寿記念
公演第一日は終了。

そう言えば今回配布されたリーフレットは、表紙に揚幕をあしらった縦長の凝った
もの。
寄稿コメントにも似たような内容がありましたが、まさに「傘寿は新しい幕開け」
と言う万作師のメッセージが込められているように感じました。

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