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2011.10.21

「万作を観る会」を観る(第2日)

「翁」で始まり、祝祭性の高かった第1日と違って、第2日は万作さんのお好み、
あるいは後進への思いが強く反映された番組となりました。

まず、「新宿狂言」でも以前取り上げたり、また、万作さん空前絶後の歌舞伎座
昼夜公演でも上演されてた「木六駄」
今回は太郎冠者を萬斎さん。
以前こうした時は石田さんが茶屋、そして伯父には萬斎さんのまさに伯父である
万之介さんが演じていらっしゃったものですが今回は万作さんが茶屋、石田さんが
伯父役でした。

石田さんが茶屋の時は「隠れて悪事(たってお酒の盗み飲み&偽装程度ですが)を
働く同年輩の気のおけない知り合い」な感じでしたが、万作さんが茶屋だとちょっと
雰囲気は違いますね。
寧ろ伯父の会話に労りと親しみがあって、やはり演者で役は変わる気がします。
何より万作さんの引く牛は大人しい和牛な感じがしますが、萬斎さんが引いて
いると、何だか随分猛々しい、バッファローか何かを引いているような気が(笑)
しましたし、足元にも雪はあるはずなのに、すんごい勢いで走ってる太郎冠者を
見ると、ここは真夏の砂漠かサバンナか(笑)少なくとも京都の山の中ではなかった
です。

続いて舞囃子「三山」と「景清」
「三山」は大ベテラン近藤乾之助師。華奢な趣きながら目線など鋭くシャープな
印象でした。
続く「景清」は確か昨日の大鼓競演の演目にもありましたが、こちらは万作さんの
弟、四郎師がシテ、ご子息で萬斎さんには従兄弟にあたる昌司師が地謡に。
四郎師の大ぶりな格調ある舞に引き付けられましたが、久しぶりに拝見した昌司師、
萬斎さんと然程年齢は違わない筈の割に、随分お疲れが顔に出ているように見えた
のは気のせいでしょうか。

休憩を挟んで素囃子「獅子」
囃子方には重習いだそうですが、ともかく凄い迫力でした。

最後が「太鼓負」(たいこおい)
白状しますが私、最初題名見て「たいこまけ」って読んでしまって何だ?と思って
ました(笑)

祭に警護役で満足している夫(万作師)に警護なんてつまんない!それで満足
するアナタなんて家に入れてあげないわ!とキレた奥方(萬斎さん)ですが、
当日心配になって祭をおそるおそる見に行くと、何と先頭で太鼓を背負って、
叩かれる度にビクビクしながらもご機嫌。
夫がどうやってこの目立つ大役をゲットできたのかは不明ですが、妻はすっかり
ご機嫌を直して、揃ってご帰宅となりました。
この祭の場面には大勢の門下が勢ぞろい。
参詣人には又三郎師一門、祭頭に石田さん(烏帽子に指貫、袴姿)、稚児(飾り
付き烏帽子に前に喝鼓、着物に襷掛け)に裕基くん、舞人に又三郎師、神子
(巫女)に深田&高野師、太鼓打ちに中村くん、仕丁に月崎&破石(澄)師、
警護に竹山&破石師が登場。
まず舞人が、続いて神子が舞う。
神子あたりから夫はご機嫌で、調子外れに太鼓を叩きながらご満悦。
最後に稚児が舞って、パパ譲りの身体能力の片鱗を見せつけるように、本舞台
から橋掛全部を水車(側転)で入ってみせて思わず見所からは大きな拍手が起こり
ました。

囃子方の見事な演奏もあり(この曲ではちゃんと?正面を向いて演奏されてまし
たし)、滅多にない大人数の華やかな演目で2日にわたった「万作を観る会」は
無事に終了。

そして今日からは「新宿狂言」3日公演がスタートです。

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