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2011.11.27

「国立能楽堂企画公演〜狂言の会」を観る

茂山家の「靭猿」を東京で拝見できるとあって、万作家との違いとか楽しみに
伺いました。
番組には大名は千五郎師、猿曳は七五三師、太郎冠者は正邦師、そして子猿は
莢とあって、あとから調べたら莢さんは、茂さんの長女なんだそうで、莢ちゃん、
でしょうか。
(茂山家は本当に大家族で、千五郎さんと正邦さんは親子、千五郎さんと
七五三さんはご兄弟、正邦さんと莢ちゃんは叔父と姪ということになりますね)

和泉流では実質的初舞台は「靭猿」と言って、狂言師デビュー戦ですが、聞く
ところによれば、大蔵流は初舞台は「いろは」だそうで、そのためか、莢ちゃんも
万作家の子猿さんたちよりかなり背が高かったです。

ストーリーは殆ど万作家と同じでしたが、細かいところがかなり違って、まず
大名の笠が万作家と違って上に持ち手が付いたような形の編み笠。
子猿はまず出てくると橋掛前の松の実を摘まむような仕草。
そしてあれこれあって猿に猿曳が死んでくれと言って聞かせるところ、万作家
だと子猿は猿曳の真ん前に正座して聞きますが、茂山家では猿曳が子猿の
首の後ろに手を回して支え、子猿は両手を後ろについて足を投げ出して聞いて
いてちょっとびっくり。
また一命を救われたと舞う曲が殆ど和泉流と違い(最後の「俵を重ねてめんめん
に〜」のあたりだけ同じでした)、かつ多分子方が大きいからか舞が長いし、
黒に赤丸を描いた烏帽子をしていました。
ラストも万作家では最後子猿は猿曳に背負われて入りますが、茂山家は出と同じく
普通に四つ足で這って入っていきました。

舞のところの長い謡を時々七五三さんが忘れてワンテンポ遅れたのが数回あって
ドキドキしましたが、やはり子猿は可愛いし、大名は良くも悪くもわがままでし
た(笑)

しかし、字幕がまたもミス。
なんと「靭猿〜大蔵流」とタイトル出すべきところが「和泉流」に。
先日の「宗論」もでしたが、字幕って事前チェック機能はないのでしょうか(苦笑)

続いてつい先日「野村狂言座」でもかかったばかりの「酢薑(すはじかみ)」
配役も同じく万作さんの酢売りに石田さんの薑売り。(後見は月崎さん)
こう言う秀句ネタには字幕は非常に有りがたく、「す」尽くしで喋る酢売りの
「すこう」が子昂と言う中国では有名な文人とか、意味が解りながら笑えました。
「靭猿」で猿の仕草やコロリと言う事が変わる大名に笑いが出るのはもちろん
ですがのは勿論ですが、直ぐには頭に漢字が浮かばない事も多い秀句や
地口的セリフであれだけ笑いが起きるのは、万作さんの言葉を伝えるお力の
強さでだと、改めて実感しました。

休憩を挟んで山本家の「鬮罪人」だったのですが、翌日朝早く出発のため断念。
萬斎さんはお出になりませんでしたが、非常に楽しい狂言の会でした。

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