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2011.12.07

「平成中村座〜十二月大歌舞伎」(昼の部)を観る

晴れ上がった師走に中村座の歌舞伎見物。
中村座近くに五叉路があり、歩道の位置関係から、まるで道路の真ん中にスカイ
ツリーがあるように見え、思わずパチリ。

「平成中村座〜十二月大歌舞伎」(昼の部)を観る

今月昼は「菅原伝授手習鑑」のうち三段目の口「車引」、三段目の切「賀の祝」、
そして四段目の切「寺子屋」を続けて上演。

今月は夜は見ないし、好きな「菅原伝授」なのでちょっと気合いを入れ、中村座
では多分初めて1階席を取った記念に、1階からの眺めをミーハーチックに撮影(笑)

「平成中村座〜十二月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「平成中村座〜十二月大歌舞伎」(昼の部)を観る


仮設劇場なので携帯基本的に入りまくりのため、開演前にスタッフが繰り返し
電源オフ案内をしていたら、少し離れた席のご婦人がスタッフ呼び止めて「どう
やって電源切るの?やって!」とおっしゃってました。
ん〜携帯屋さん、或いは持たせるご家族、頼むからマナーモード設定と電源オフ
方法だけは最初に教えて差し上げて!です。
蛇足ですが、先日別の劇場では「マナーモード中に着信があった時に誰からかか
ってきたか、どうやって判るのか判んないのよ〜」とお友達に溢していた方が。
ホント基本操作くらいは覚えてから使って頂きたいものです。

ま、劇場スタッフの苦労?も水の泡、開幕早々強烈な着信音鳴ってました(嘆)

さて本題。。


配役見た時から、続けて上演なのに松王が彌十郎→亀蔵→勘三郎と場面で
変わるのが気になっていたのですが、やっぱりちょっと妙でした。
確かに三人の作者の合作で場面ごとに独立性がある(キャラクターの性格が
変わったりする)し、見取り狂言と思えば良いのでしょうけれど、彌十郎さんは
松王→白大夫、亀蔵さんに至っては時平→松王→玄蕃と三幕とも違う役で
ご出演。

苦心の遣り繰り配役とは言うものの、やや無理あり
(そして彌十郎さんは当然白大夫が良く、亀蔵さんは玄蕃がニン)

まずは「車引」
勘太郎くんの梅王は、以前浅草歌舞伎で拝見した時より一回り大きくなり
ました(あの時は見得を切ったら鬘が吹き飛んだのを目撃)
しかし更に良かったのは「中村座」初登場の菊之助さんの桜丸。
たおやかさはさすがで、中村屋さんとは芸風の違いがはっきり。
また、似てないと思ってましたが、やはりお父様に似てこられましたね。

彌十郎さんの松王は、ん〜。
座長格役者がとは言え、手足の動きはあの手の荒事にはやや向かないし、
対する梅王が勘太郎くんなので、勢い、迫力、見得の姿の良さでどうしても
無理がありました(そもそも動けてない)

時平は亀蔵さんでしたが、こちらも奥底から湧くような「悪」の迫力が足りず。
杉王に出てきたのが可愛い虎之介くん。イヤホンガイドによれば扇雀さんの
ご子息。
変声期らしく高音が大変そうでしたが姿が良かったです。

場面が吉田神社社頭に変わるところ、舞台が狭いためか、背景が屏風を
畳むように折れ曲がりながら上がったのが目新しかったです。

次が「賀の祝」
そもそも「加茂堤」を抜かすので、何で桜丸が自害しないといけないかが
解りづらいかも。
ここでは亀蔵さん松王に松也くん千代、勘太郎梅王に新悟くん春、菊之助
くん桜丸に七之助くん八重の組み合わせ。
松也くんと新悟くんがかなり頑張って、まるで文楽人形が抜け出てきたような
古風な味わいが見えたのに振袖の七之助くんに意外に「お似合い」感が
なかったのはいささか残念でした。
菊之助さんの桜丸は最期まで柔らかく、勘太郎くんの梅王は前半の立ち
回りより、桜丸の切腹に戻って来た後の方が良いように感じました。

最後が「寺子屋」
これ、つい9月に又五郎襲名披露公演でも拝見したばかり。
勘三郎さんは昼はこれのみでしたが、やはり痩せられたと言うか、随分
油っぽさ、過剰なサービス精神がなくなって、落ちつかれた感じかします。
病気中(仮病)の病鉢巻きが違和感なかったし、検分のところ、もっと派手に
なさるかなと思ったら、意外にすっきりで、それが却って辛い松王の心情の
表現に見えました。
前の幕で切腹した桜丸をやっていた菊之助さんが源蔵、妻・八重をやっていた
七之助さんがその妻・戸浪にスライド登板(笑)
二人共兼ねる役者なので、今後も共演は多くないかも知れませんが、コンビと
してどちらもとてもきれいでした。

菊之助さんは戸浪より先に源蔵を見るとは思わなかったのですが、キレイ系の
桜丸に比べて、実務家タイプの源蔵はビジュアル的にはちょっと違うかな〜

(目が強調され過ぎ)、若すぎないかな〜な感じもしたものの、芝居は流石に
音羽屋さん、きっちり。

丁度松王と千代、源蔵と戸浪の対比が、勘三郎さんと扇雀さん、菊之助さんと
七之助さんと言う年代の対比になっていたのも判りやすく、無駄に?重々しく
なりすぎない「寺子屋」、私は結構好みでした。
それにしても新悟くん、痩せてるな〜(笑)

まだ初日からまもなく、細かい部分がもたついていましたが、同じ物語である
程度ストーリーが見えるのが私好みでした

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