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2012.01.26

「国立能楽堂企画公演」を観る

狂言三番による「狂言の会」。
今回は山本東次郎家が一曲、三宅右近さんシテ&万作さん石田さんが脇が一曲、
萬斎さん高野さん深田さんで一曲と、万作家メンバーが二曲に登場する珍しい
組み合わせでした。

まず東次郎家の「松脂」。
正月に連中がお目出度い松囃子をしていると、松脂の精が出現して春を寿ぎ、
弓を引くのに役立つ松脂による薬練を自ら作って消えると言う内容で勿論初見。
松脂の精は両肩それぞれ大きな楕円の板を付けて登場しましたが、このおシテが
(東次郎家の家族関係良く判らないのですが)体調がお悪かったのか、セリフを
一度ならず噛み、後見どころか、真正面に立つ東次郎師に目の前からプロンプを
受けると言う珍しい光景を目撃しました。

休憩を挟んで「連歌盗人」。
三宅右近さんと石田さんの組み合わせは、年齢やキャリアがお近いのか、コンビ
ネーションが絶妙。
連歌や茶道具に疎い私たちにも思わず大爆笑する場面続出。
何某役の万作さんが舞台をきっちり纏めて、非常に面白く拝見しました。

最後が萬斎さんシテの「茶子味梅」
勿論萬斎さんが唐人で、高野さんが妻、と言う最強コンビ。
考えてみれば10年も連れ添った夫に、外国語で「クニの妻が恋しい」とか言わ
れたら、それまでの苦労や年月から普通なら最初から切れても不思議ではない
のに、この妻、お酒まで飲ませて機嫌を直させようとしてるのが健気、と最初は
思ってましたが、結局お酒の勢いで「クニの奥さん恋しい〜」と口を滑らせた
唐人夫を見ると、ひょっとして、本性見極めるためにわざわざ飲ませたか(笑)

勿論狂言的には「唐音」と言う、タモリ的テキトー外国語を聞かせるのが肝で、
何だかそれ日本語じゃない?と言うような単語が端々に聞こえるのを面白がる
訳ですが、やはり気になるのは、なんで10年も忘れられない奥さんを残して、
男は日本に居続けているかと言う事かも。
まあ何れにしても、高野さんが妻にキャスティングされた段階で、万作家ファンは
だいたい「これは最後は妻に追い込まれるな」と察し、そしてキレっぷりを大いに
期待しますが、今回もやはり期待通りに楽しませて頂きました。
欲を言えば折角字幕表示が出るのですから、唐音のだいたいでも漢字で見られ
たらもっと面白いのではと思うのですが、難しいのでしょうか。

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