ナショナルシアターライブ「オセロ」を見る
17時半開始21時過ぎまでの3時間半は、なかなか長帳場でしたが、今までは
正直途中でうとうとしていたのが、今回はケンカシーンちょっと前にやや
意識が薄れた以外、完全に目が離せませんでした。
因みに今回も2幕明けにあった「解説」ですが、あれ、最初にやってくださると
もっと最初からトップギアで見られるのですけどね。
特に今回は、その解説で腑に落ちた事がいくつもあって、特に、実際に約30年
軍隊に在籍し、中東に出動したら、前線の戦闘は終わった後で、引き上げる
訳にも行かず現地に留まった経験を持つ軍人さんの監修を得たそうですが、
オセロのイヤーゴー盲信やキャシオーの酒乱など、常識で考えると判りづらい
事柄も、「軍隊組織の上下(信頼)関係」、「実際の戦闘が終わった後の処理
部隊の置かれるモヤモヤ(ストレス)」「キプロスの暑さ」などを念頭に置くと
納得が行くそう。
確かに舞台を見ていて、戦場の芝居の割に、室内のシーンが多く、更に期限の
判らない中、戦場に留め置かれている事が、そこを一種の「密室状態」にして
いる事が明らかでした。
キプロス行きを任命された時の、冷静さと威厳と慈愛に満ちたオセロが、
見るも無惨に情けなくなっていく姿は、急に腰が引けて見えたし、目が濁って
見えるのですから、オセロ役の役者さんも凄いと思いましたが、やはり「企む
男」イヤーゴーの存在感が終始すごかったです。
衣装や舞台セットを現代の軍隊、場所は中東っぽい感じにしていたのは、意外に
違和感はなかったですが、セリフが(特にエミリアとか)随分荒っぽい言い方
でしたし、字幕も過激でした
(相変わらず脱字や訳した日本語がヘン、と言う部分は幾つかありましたが)
また、舞台上、客席に対して逆ハの字に置かれた二つのコンテナ状の物が、
交互に引き出されてある時は指令室、或いはオセロ夫妻の寝室、或いはトイレに
姿を変えるセットになっていたのも恰好よかったです
しかしオセロがデズデモーナの不倫を疑うのが相変わらずチェリー柄のハン
カチっていうのには、厳つい軍服姿とアンバランスだし、設定も船をヘリ、
剣を拳銃に変えてるくらいなので、ちょっと笑いました
(スマホのメールとかにするかと思ってました)
とにかく息苦しさが全体を支配して、とても面白かったです。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」を見る(2019.03.22)
- 「西郷どん」初回(2018.01.09)
- 「直虎」は総集編も手抜かりないサブタイトル(笑)(2017.12.24)
- 「刑事7人」初回(2017.07.15)
- 映画「SP」前後編(2017.05.15)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント
イヤーゴーのトイレでの憎らしさ、なのにラストの呆然とした表情が素晴らしかったですね。
あの表情で根っからの悪人ではないのにどうしてーーと
いう事さえ考えさせられました。
NTのプロダクションは凄い!
先週見たビリ-エリオットも素晴らしい作品です。
延長上映しているようなので是非見てください。
投稿: かおりママ | 2014.12.13 21:54
かおりママさま
バレエの方もお勧めいただいてありがとうございます!
ただ、なかなかスケジュールが厳しくて…
イヤーゴー、ほんとよかったですね
ハムレットよりずっと良かった(笑)
どうしても鋼太郎さんと洋くん、蒼井さん、馬渕さんのやりとりと比較してしまいましたが、衣装とかは個人的には蜷川さんの方がしっくりきました。
投稿: かのこ | 2014.12.20 16:40