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2018.05.09

「團菊祭五月大歌舞伎」(夜の部)を観る

「團菊祭五月大歌舞伎」(夜の部)を観る
「團菊祭五月大歌舞伎」(夜の部)を観る
「團菊祭」ですから、当然一つは菊五郎さん演目で、今年は大定番
「白浪五人男」の「浜松屋」から「滑川土橋」まで。
絶品の「浜松屋」でした
南郷が超安心の左團次さん、駄右衛門に海老蔵さん、更に眞秀くんが
丁稚長松。
稲瀬川勢揃いがある時は、同じ3階でも東席を取って、正面では
見えない花道の並びを楽しむのですが(「浜松屋」は上手が見えなく
ても然程困らない(笑))、今回の席は丁度「浜松屋」を染め出した
日除け暖簾の陰でスタンバイしている眞秀くんが真正面に見えて、
出たり入ったりしながら、草履を出したり片付けたり、茶を出したり
片付けたり、或いは行儀よく腰掛けながら、前を通る松也さんや
手代の役者さん達の様子を見たり、おじいちゃんの演技を観察?
してと、なかなか忙しくしているのが見えたのが隠れたお楽しみ
ビューポイントでした。

勿論菊五郎さんの弁天は素晴らしく、前に見たときはそろそろ年齢に
負け始めたかと思った時もありましたが(失礼)、今回はそんな
気配は微塵もなく、あの段取りだらけの一連、もう、鮮やかな手品を
見るが如く、しかもスムーズ&ナチュラル。
見顕しで、ドカンと低音(男声)になるのも、勿論ギャップがあって
一頻り見物の笑いを誘いはしますが、得てして技巧、あるいはウケ
狙いになりがちな中、今回はあくまで女の声、姿をかなりギリギリ
まで残し、「そりゃあ『岩本院の稚児上がり』だもの」と納得できる
弁天
本当に良いものを見せていただきました。

勿論「相棒」左団次さん南郷にもぬかりはなく、團蔵さん幸兵衛、
さらには、市蔵さんの悪次郎は、極楽寺屋根シーンの再登場まで
ちゃんとキャラが印象に残りましたし、何とも心地のよい一場でした。
(弁天、南郷の親分にも拘わらず、駄右衛門さんに存在感も迫力も
なかったのは、役者の格の違いなので致し方ないです)

通しでなく、稲瀬川だけの登場では忠信も赤星も全然何がなんだか
ですが、にしても「菊畑」でまた書きますが、忠信の松緑さん、
痩せたら小顔になりすぎて迫力ないのは、先代ファンとしては残念で
なりません。

「滑川土橋」は「楼門五三桐」とどこが違うんだっけ?(笑)ですが
でも梅玉さんがまた良し。
イヤホンガイドによれば、初演時、人気の芝翫の出番増加対策で
この役ができたとか。
劇団あるあるですね(笑)。

「菊畑」はちょっと前に、吉右衛門さんだったか、豊穣な色合いのを
観た記憶があって、なんとなく期待していたのですが、「弁天」に
比してしまうといかにも残念。
團蔵さんの法眼のセリフが完全でなかった事も、また松緑さんの
奴もなんとなく後期の写楽のようなバランスの悪さ。
女形お二人は頑張っておられましたが、やはり立役があっての女形
だったりはするので、またいずれを期待して。
しかしこの話の続きが「一條大蔵卿」と言うのは吉岡と言う共通の
登場人物がいるので、なんとかつながっているのかとぼんやり想像は
しますがなにしろ通しを見たこともないので(おそらく出もしな
ければ、出ても面白くないかも知れませんか)全体像がさっぱり
判らないのは、ちょっと残念な気はします

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