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2018.08.03

「七月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「七月大歌舞伎」(昼の部)を観る
「七月大歌舞伎」(昼の部)を観る
仮チラシを見ただけのうちは、あまり知らない昼の復活狂言より、
夜の「源氏」を楽しみにしていたのですが、余りにも変化球すぎる
異業種配役が判明し、更に劇評を見て、私の好みではない事を悟り、
昼の部のみにしました。

しかしそれも復活狂言なのにまるで予備知識なしで見たため、冒頭の
孫悟空エピに完全に混乱。
違う映画館に来ちゃったのかと一瞬焦る感じでしたが、慣れれば(笑)
全体的にはまずまず良くできていました。
特に周りの役者が揃った「松下嘉兵衛住家」、また「大徳寺焼香」も
確かにこれなら以前は見取りで出していたと言うのも判る派手さと
駆け引きの面白さ(ほぼ右団次さんのおかげ)、まあ派手すぎて、
後ろの本来拝まれるべき位牌?仏像の影が薄かったとは思いますが

それにしても歌舞伎座で、海老蔵さんと獅童くん二人でアタマを
張るのを見る日がこんなに早く来るとは。
今までは中車さんなり玉三郎さんなり、援軍がいらっしゃったのが
今回中車さんは虫取りにでも行かれたのか、ご不在、玉三郎さんも、
同世代の愛之助さんも猿之助さんもいないのですからびっくりしました。

海老蔵さんは「猿」からイメージさせるにしてはスマート過ぎる
造型で、ファンのみなさまには安心して見られるビジュアルなので
しょうが、やっぱり違和感あり。
更に、これはもう何度言ってもご本人に自覚がなければ仕方ない事
ですが、世話にも時代にもならない自己流発声で、決めるべき
セリフも決まらず、また、必然性の低い、するためのだけの立ち
回りがいくつかあって(奥庭とか)、そう言うサービスショット
より芝居ではとは思い、更には女性主人公大河じゃあるまいし、
ラストに「復讐の連鎖は断つ」みたいな平成の価値観持ち込むのは
完全に蛇足。

それなりに「太十」感を漂わせる獅童くんの光秀がちゃんと見えて
しまう(ちょいちょいスカスカ部分もありましたが)くらいで、
確かにこの世代、最も近い目標、師匠の父親を早くに失っていて
気の毒だとは思いますが、であれば尚更周りの先輩方からきちんと
古典を学んで、彼らで大成する必要はなくて、次の世代に継承する
役目がある事を自覚しないと、その年代でやるべき事でなく、やり
たい事ばかりやっているような気もします
幸い、次の次の団十郎さんは(笑)声もきちんと3B席まで声が届く、
見事な三法師ぶりでしたので、ちょっと安心しました(笑)

獅童くんについて言えば、肺癌を治療したからだけではないとは
思いますが、若い頃のふにゃふにゃした声の癖が消え、声量も増した
感じ。
きちんと顔をすると、かなり古風な芝居に合うので、それこそ、
「太十」や、「伊勢音頭」とかちょっと見てみたくなりました。

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