« 「芸術祭十月大歌舞伎」(昼の部〜「三人吉三巴白浪」)を観る | トップページ | 玉三郎さんが赤ッ面の敵役をやる?「十二月歌舞伎座」演目最大のサプライズ »

2018.10.10

「華氏451度」を観る

「華氏451度」を観る
KAATは(多分萬斎さんファンなら分かる方もいると思いますが)
「台風」トラウマがあり(笑)チケット取ったものの、最近の台風
連続上陸に、まさか、またと恐れていたら、季節外れの残暑?と
凄い観光客数に逆にうんざりしました(笑)

そもそも元町・中華街駅の導線、構造、構内における出口案内に
スタッフの不備不足不親切さは、とても観光地とは思えません
(逆ギレ)

さて本題
「ディストピア」と言う言葉も初耳、SFも苦手系ながら、白井さん
演出、長塚さん上演台本、元ネクストで最近様々な舞台で活躍の
土井ケイトさん出演と言う事で見に行きましたが、なかなか手強い
舞台でした
そして観てまず思ったのは、これ、高橋一生くんで見たかったと
言う事。
別に吉沢くんが良くない、と言うのでなくて、こう言う成立させ
にくい特殊な設定の舞台についての、一生くんの説得力は「f」でも
「レディエント・バーミン」でも素晴らしかったですし、白井さん
演出とは相性も良い。
所謂「ブレイク」以来、約2年間舞台の一生くんを拝見してないので、
本当にそろそろ「復帰」して欲しいです

閑話休題
さて、天井まで届く三方を囲む巨大本棚セットは美しく、その下の
演技エリアは何の小道具はなく(本棚から落ちる、もしくは落とす
本だけ)能舞台のようでした。

燃やされる本たちは勿論映像処理で、それを含めて舞台面の映像が
結構ありましたし、なにより巨大本棚セットでしたから、2階席から
観て正解でした。

全体を理解できた気はしませんが、「本のない世界」の芝居の
セリフに言及する部分があって、そこが個人的には一番「記録して
いかないと困るんでは」と芝居を観ながら思った事でしたし、また
主人公と妻はどうやって出会ったのか思い出せないと言っていて、
それは「記憶は記載しそれを客観化することで定着する」と言う事に
似ているだろうと思うと、入院して40度の熱があっても点滴材や
注射の時間、回数、検査のタイミングと内容と結果まで事細かく
メモらずにはいられないタイプの私には確実に生きていけない世界の
様に思いました

前半動かなかった主人公の心理が動き出す後半に向けて話は加速度を
増し、主人公は穏者の集団に出会って、主人公も観客もほっとは
しますが、彼らは紙がなくても自身が記憶を保てばいつかは…的な
話をし、主人公を勇気づけるけれど、いつまでそうしていれば、
なのか、更に状況は悪くなるかもしれないかもと考えると、それは
決して根本的な解決にはならない結末に思えました

考えるとことは、悩む苦しさがあるけれど、考えないこと、誰かに
決断を任せることは、もっと不幸になる可能性があり、いまや戯曲
ほどでないにしてもデジタル情報に左右され、リアルでなくデジ
タルで「いいね!」を押される事を優先する現代の風潮にも通じる
怖さを感じました

役者さんはみなさんあの巨大空間に負けずに存在していて、それは
なかなか凄いことでした

しかし、セットから落ちてくる本たち、スタッフが落としているのか
何かしら仕掛けかも知れませんが とにかくなかなかな量ですし
毎回公演終わる都度並べ直すのも凄い手間ですね

|

« 「芸術祭十月大歌舞伎」(昼の部〜「三人吉三巴白浪」)を観る | トップページ | 玉三郎さんが赤ッ面の敵役をやる?「十二月歌舞伎座」演目最大のサプライズ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「芸術祭十月大歌舞伎」(昼の部〜「三人吉三巴白浪」)を観る | トップページ | 玉三郎さんが赤ッ面の敵役をやる?「十二月歌舞伎座」演目最大のサプライズ »