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2018.11.20

さいたまネクストシアター「第三世代」を観る

「ジハード」に続く、ネクストシアターによる「世界最前線の演劇」
シリーズ第2弾

しかし「最前線」と言うと、フロンティア、通常、先端的と同義な
イメージですが、これはやや違うニュアンスですね
敢えてのネーミングでしょうか

今回は「ホロコースト」世代から2世代下がったユダヤ人とドイツ
人とイスラエル人の若者が演劇のワークショップをする中で、彼ら
目線での、立場の違いを巡る複雑な問題が噴出するのを、描くと
言う構造。
しかもオリジナルはそれぞれのアイデンティティーの若者たちが
自身を投影させて演じていたのを、さらにそれを日本人が演じると
言う、もう一つ入れ子状態になっているため、難易度は更に上がって
いる訳で、役者も、演出も大変だったろうと思いました
大変と言えば、多分自虐ジョークと思われる事が、我々には判らない
そのあたり、現代翻訳ものに共通のもどかしさですが、これはいつも
以上でした。

「ジハード」もでしたが、それぞれの立場、背負ってきた歴史などを
私は十分知らないので、理解は浅いですが、こうして演劇を通して
それが難解、複雑である事だけでも若者の目線で知ることができ、
考えさせられるのは、いまの日本にいて必要
例えば日本海を挟む日本と幾つかの国々の若者が、日本でワーク
ショップを行ったとしたらと思うと、そのワークショップを開催
すること自体の困難さとか、本音と建前、複雑が容易に想像でき、
そもそもワークショップやっている時点でかなりな事かと。
ともあれ、ストーリーにあれこれ言えないので、役者さんについて。

まず際立ったのは進行的、狂言回し的役の、高橋英希くん。
アー写と実物がかなり違ってましたが(笑)「リチャード2世」あたり
から名前のある役がついていた気はしますが、先輩たちのかげに
隠れていましたが、「マクベス」や「病は気から」などを経て、
今作で一気に「来た」感じですね。
雰囲気がちょっと小栗くんぽい。
松田くん、手打さん、周本さんは安定、佐藤さん、井上さんが、
力強かったですね

そして内田くん。
ニヒリストのドイツ人役。
久しぶりにカリギュラやリチャード2世で見せた、孤高のカリスマ
敢えてのKY、自らの過激発言に対するリアクションを楽しむ感じが
独自の魅力的な声と共々、「ザ・内田くん」でした。
映像も悪くはないけど、やはり内田くんは舞台の人、ですね

「最前線」をどこまで理解できたかはアヤシイですが、ネクスト
メンバーの成長が見られたのが収穫でした。

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