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2018.11.24

「マリー・アントワネット」(花總/ソニン版)を観る

「マリー・アントワネット」(花總/ソニン版)を観る
今回は花總さんマリー、ソニンさんマルグリット、田代さんフェル
ゼン、原田さんルイ王
前回とはWキャスト分が完全に被ってない組み合わせを狙って取った
のですが、同じ芝居でもキャストが違うとこんなにも印象が変わる
のか、と言う事を改めて実感。

前回はマリーもマルグリットもフェルゼンもルイ王も、誰一人お互い
わかりあえ(わ)ない、わがままで残念な人たちと言う印象が強かった
のですが、今回はどんなにそれぞれが思いを伝えていても伝わら
ない、そして自分の居場所がみつけられない人たちが、与えられた
立場の中で何かを成し遂げようと、あがき、挫折し、傷つきながら
不器用に必死に生き、負の連鎖を食い止めようとする姿が、印象に
残りました。

2回目なので子守唄の伏線、リフレインされる曲の使われ方の多様
さなど、色々気づく事もあり、前回の不完全燃焼さが嘘のようで、
処刑台に曳かれた荷車から振り落とされ蹲るアントワネットにマル
グリットが手を差しのべるところなどちょっと涙腺を刺激されて
しまいました。

花總さんアントワネットは最後に自身が言うように、本人が意図
しない中での無知が自身にも周囲にも悲劇を招いた危うさ、でした。
ルイ王の原田くんは「サイゴン」のクリスとか、悩める若者イメージが
強かったので、ビジュアル含めてびっくり。
そもそもルイ王ってアントワネットの旦那さん、と言う以上には
さほど描かれてこなかったのが、「鍛冶屋だったら人の役に立てた
のに」ほか、今回は存在に意味がありました。
フェルゼンの田代くんは久しぶりだったからだと思いますが、
ツルンとした比較的ひ弱な「おぼっちゃま」キャラのイメージが
軽く裏切られて、アントワネットを思うが故に苦言(届かない)を
呈する、かっこいい「彼氏」でした。
ただ、資料をあたると、ヴァレンヌ逃亡は国王夫妻の状況の楽観視
以外に、フェルゼンの計画が杜撰だったのもという説もあったりは
するんですが、まあそのあたりは…

そしてソニンさんのマルグリット。
予想通り強く、かっこよかったです。
まあこのイメージばっかりになると、「トロイラスとクレシダ」の
クレシダの時のように、「あなたならもっと自分で打開できたはず」
と役を越えて来ちゃいそうですが…(笑)

この回はe+の貸切公演だったため、特別カテコが。
花總さんのe+絶賛コメントに(笑)、田代フェルゼンとは最終回
だったにソニンさん絶句、などなごやかなカテコでした。
本当にこんな素晴らしい組み合わせを貸切にして頂いて、本当に
有りがたかったです。
こう言う作品は繰り返し上演することでブラッシュアップすると
思いますし、またの再演希望です。

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