« 珍しく楽しめた「紅白」 | トップページ | 正月の新聞に萬斎さん »

2019.01.01

「サムシング・ロッテン」が話題にならなかった3つの理由

「サムシング・ロッテン」が話題にならなかった3つの理由
「サムシング・ロッテン」が話題にならなかった3つの理由
これも去年話。

東京国際フォーラム/ホールC

中川くんにさとしさんが出ていて、シェイクスピアをネタに、アメ
リカでミュージカルが発展した理由まで落とし込み、個人的には
予想(ネットの酷評(笑))以上には面白かったのですが…

しかし2階席には空席が目立ち、割引チケットが販売され、新聞には
劇評が載ることも無く東京公演は千秋楽を迎えました
判ればもっと笑いが起きる確定てんこ盛りのシェイクスピアがらみの
説明は一切せず、どころか西川くんには「消○力」、さとしさんには
「仕○の流儀」、瀬奈さんには「〜のばら」のセルフパロディまで
させ、「春夏秋冬」から、日比谷お堀前、新市場近くの回転劇場
まで、あらゆる有名ミュージカルをネタにして笑いを取る(多分
オリジナルは違う作品が挙がっているのかと)、馬鹿馬鹿しさを
ひたすら目指した福田さんの演出は、多分間違っていないし、嫌い
ではないけれど、もっとこうすれば盛り上がったのでは、と思う事が
3つあって、しごく勿体無かったです

余計なお世話ですが、書いておきます

★一つめ。
「タイトルから内容が想像でき(させ)なさすぎ」

このタイトル、「ハムレット」の「デンマークは何かが腐っている
のだ」と言うセリフが元になっているように、シェイクスピアの
同時代のトム兄弟が主人公で(ボトムは勿論「夏の夜の夢」の登場
人物)、シェイクスピアに負けまいと、アヤシゲな占い師ノストラ
ダムスの予言に従って、シェイクスピアのこれから発表される最大
ヒット作を先取りしたミュージカルを作ろうとすると言う内容。
従ってセリフや設定にシェイクスピアを知っていたらかなり楽しめる
アイテム山盛りなのですが、「サムシングロッテン」と言うタイトル
だけでは、シェイクスピアと関連すると判る人はかなり少なかった
はず
ダサくても「〜シェイクスピアになれなかった男」とか、副題を
付けるだけでも、シェイクスピアに興味がある観客のアンテナに
引っかかったのでは。
シェイクスピア自身の作品メイキングを扱う「恋に落ちたシェイ
クスピア」と、方向性は同じなのに浸透度が全然違ったのは、タイ
トルにも理由ありかと。
絶対勿体無かった

★その二
「シェイクスピアに絡む内容の先行ネタバレ、『布教活動』を
積極的にしなかった」

その一にも関連しますが、さい芸のように勉強会までする必要は
ないですが、こう言う内容なら、SNSででも登場人物やセリフに
隠されたシェイクスピアネタバレを予め拡散しておけば、キャスト
から入って観るシェイクスピアお馴染み薄めの人にも予備知識に
なるし、観る気が無かった人に「そんな芝居なら見るか」と思わせる
効果があったはず。
シェイクスピアをウリにするとアカデミーがかってイヤだったから、
かも知れませんが、シアターゴーアーの中には、シェイクスピア、
と言うキーワードに反応するヒトビトは一定割合いるので、もう
ちょっとは盛り上がったと思うのですが。

★その三
「劇場が台詞を聴かせるミュージカルをやるに向かない」
これ、結構決定的。
そもそもフォーラムって、赤坂テレビ局劇場と並んで「ハコ作って
みました」感が酷く強い劇場で、ロビー周りも酷いけど、音響も
確実に愛情に欠けてます。
これがまだ「レミ」だの「ネコ」だの、世界観が有名だったり、
ある再演を繰り返していて、感覚で伝わるものならともかく、内容
初めて観るのに、セリフ(歌詞)で判らせるタイプなのに、この
劇場で良かったんでしょうか。

2階席など、何で1階が沸いているのか分からない部分さえあり、
キャストがいくら頑張っても限界あります。

こう言うタイプのは、クリエとか、四季「自由劇場」くらいの
大きさの劇場できちんと伝えていかないと面白さ半減。

幕間や2幕前のアナウンスなど洒落た仕掛けもたくさんあっただけに
「惜しい」お芝居でした。

|

« 珍しく楽しめた「紅白」 | トップページ | 正月の新聞に萬斎さん »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 珍しく楽しめた「紅白」 | トップページ | 正月の新聞に萬斎さん »