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2019.04.10

「BLUE/ORANGE」を観る(3回目)

週末マチネ、平日ソワレときて、平日マチネでmy楽(予定(笑))

客層はどの回もだいたい高め、男性客、夫婦客もいる感じで全体
落ち着いていましたが、一方芝居はキレキレの強めの罵詈雑言罵倒
合戦(翻訳家としての小川さん、「翻訳臭」なく、自然な日本
語で本領発揮!)なので、予備知識なく見たら刺激強めでしょう

ブルースは患者には自分の診断したとおりでいて欲しいし、なんだ
かんだ言っても「こうなるはず」「こうなはず」言う先入観は
割と強いタイプだし、「こっちにはキャリアがかかってる」とつい
言ってしまう出世欲もある
ロバートは患者より、いいなりの部下が欲しい
だから、反論してくる新人ブルースが気にくわない
確かに居ます、何する訳でもないのに「虫がすかない」「癇に触る」
タイプ
でも今回のロバートはいくらなんでもパワハラレベルが、一段
上がっていて、かなりヤバかったです
(陰険でもあり、幼稚でもある)
近寄った横をすり抜けられたブルースの悔し泣きが痛々しく、
またその虚無、絶望から反撃に出て、勝ち誇ったようにオレンジを
両手で食べる姿には、正直、そこに患者のためなんて建前は一ミリも
存在せず。

単にロバートだけを何事もなく出世させられるか、と言う意地で
あり、勿論それで自身が傷かない訳もないので、話に出てくる「妻」も
顛末を知ったら本当に驚くでしょう

しかしプライベートと仕事は分けて考えている人が殆どとは言え、
こんなカウンセラーに「治療」されるなんてちょっと躊躇しますね
何しろ「収容」だの「釈放」だの、ロバートも相当な事言ってます
何だか背筋が冷えてきます

さて、この芝居、千葉さんでさえどつかれ倒される、だいたい
「力余る」系ですが(笑)、今回は、ラスト前、ブルースと揉みあった
クリスのネックレスの糸がきれて吹っ飛びました
ブルースが「大丈夫か?」のセリフにそっと首回りに手をかけた
ので、クリスも「大丈夫じゃねえよ、吹っ飛んだ」とアドリブに
なりましたが、繋がっていた絆とか信頼が断ち切られたメタファにも
見えました

逆に先日の「カンタベリー大司教」抜けは、たまたまだった模様で
千葉さん今日は鼻高々でした

またこの芝居にはたまに(笑)刺さるセリフがありました
ロバートの「人間は失望できる動物」もですが、ブルースの「仕事
とは言え、他人の人生に関わっている(重み)」と言うセリフは
似たような感覚を持つ職種なので、凄く共感できましたし、
どれだけ自分がこの芝居を理解できたか判りませんが、頭をかなり
使い、人間の弱さ、エゴイズム、無意味なラベル化など、普遍的な
醜い部分を曝された気がしました

内容は終わってカタルシスも楽しい気持ちにもなれませんが、役者
さん3人の個性と熱演が際立つ芝居でした

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