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2019.06.10

「六月大歌舞伎」(昼の部)を観る

201906_1

夜は新作「みたに歌舞伎」ですが、昼は超スタンダード
目玉は吉右衛門さんの「石切梶原」と仁左衛門さんの「封印切」

「石切」
何度も書いているのですが、残念ながら私には「傾城反魂香」の
「土佐将監閑居の場」と並んで、何回見ても何が面白いのかと思って
しまう芝居の一つ。
どうも「石系」の奇譚があまりにも現実離れしていて、苦手なのか
あまりにもスムーズに、都合良く話が展開するのが気に入らない(笑)
のか、流「石」の吉右衛門さん梶原でも苦手意識は拭えず。
今回も磐「石」の配役でしたが、面白みを理解できませんでした
吉右衛門さんも、まだ初日に近いせいか、セリフだけが勝手に再生
されているような、まだ役として落ち着きがないのと、またちょっと
お膝が良くないのか、運びがやや不自然だったのが気になりました
歌六、米吉、又五郎、歌昇ら「一座」は高レベルの安定。
特に歌昇くんが赤っ面が似合うようになっていたのが頼もしい感じ
でした

「封印切」
仁左衛門さんの若々しさが凄い。
確かに、愛之助さんと並ぶと艶や張りに年齢は出るものの、それを
補って余りある色気、風情、しなやかな所作と感情が溢れる仕草が
見事過ぎでした。

塀に貼り付いたり、下手な役者がやったら、単なる悪ふざけか、
わざとらしさとか、上方特有の「くどさ」が気になるところですが、
そうならないギリギリのナチュラルさと言うか、特有の軽妙で乗り
切る塩梅が絶妙。
封印の切り方が「切るぞ切るぞ」でないのも個人的には好きでした。

孝太郎さん梅川、秀太郎さんおえんは勿論、前述の愛之助さんの
八右衛門の小憎たらしさが絶品。
あの二枚目顔での嫌味っぷりは、さすが「半沢直樹」黒崎管理官(笑)
と言うか、八右衛門は性格が悪いと思っていましたが、愛之助さんで
見ていると、金に困った事も挫折もない、ボンボン育ちならでは
だと合点しました

じゃらじゃらした感じとか、ペナペナした感じとか、ほぼ江戸の
歌舞伎に存在しないニュアンスが、非常に良いさじ加減で出ていて
本当に悲劇なんですが、良いもの見たなぁと思いました


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