« 2019年10月 | トップページ | 2019年12月 »

2019.11.30

映画「影踏み」を見る

Kage

ドラマ「奇跡の人」(ヘレン・ケラーでは勿論ない)に主演し、
主題歌「僕ここ」の入った「HOME」発売した98年あたりから、5年
くらい、かなり熱心な山崎まさよしさんファンでした
「月キャベ」ロケ地の学校のある中之条は、ファンには今で言う
所謂「聖地」で、ロケをした旧小学校校舎での限定ライブのために
山ほど「びあ」を買った記憶があります(笑)
(当時はまだネット申込がなく、申込むには「ぴあ」誌綴じ込みの
専用ハガキが必要でした)

その後、演劇に興味が移って長らくご無沙汰でしたが、そんな訳で
篠原組、群馬ロケでの山崎くん主演、しかも大好きな横山秀夫さん
原作作品と聞いて、懐かしさもあって見に行きました

原作を未読で行ったため、前半、北村拓海くんの役をぼんやり年の
離れた弟だと思っていて、同じ顔で髪の毛の黒く、眉毛の太い第三の
人物が回想シーンに登場した時は、しばらく「?」になり、入学式の
写真のあたりで漸く、その「仕掛け」に気づきました

そもそも監督/キャストを見た時に、「まさか、また『月キャベ』の
ヒバナ的仕掛け?」と言う(正しい)邪推をする、あるいはヒント
だと理解すべきだったかも(笑)

まあ知らずに見たおかげで、映画ならではの仕掛けを楽しめた、
とも言えるので、これはこれで良かったです

刑事や被害者でなく犯罪者自身が追うと言う特殊な設定の分、爽快
感とか、社会正義とかとはない、不思議な手触りの作品。
何しろ、証拠を掴むのに真夜中、本人が鼾をかいている横に忍び
入ると言う、イリーガルな手を使うのですから、ヒヤヒヤしつつ、
司法サイドの登場人物が明らかに真っ当じゃない人ばかりなので
どちらがマトモか、見ているこちらの感覚が狂ってきました。

二組の双子が一人の女性を軸に接点を持つと言う、確率的にかなり
低い偶然が物語の核として出てきて、主人公に起こった過去の2つの
「事件」の真実の追跡と現在の事件が絡み合って描かれてる重層
的な展開で、見た目の地味さより情報量全然多くて、結局ずっと
「手に汗握る展開」でした。

大竹さんが凄みを帯びていたのは言うまでもありませんが、
「ひとよ」の佐々木さん同様、滝藤さんが落差の激しい役柄を演じ
「分けて」いて、パワー炸裂でした
(滝藤さんは同じ横山さん原作の映画版「クライマーズハイ」で
やはりかなりインパクトの強い役をなさってました)
それにしても「台風家族」にしても「ひとよ」にしても、これに
しても、生々しい人間の感情が迸るストーリーは、令和では無論
なく、平成でもなく、更に前、昭和の匂いが漂う世界の中にこそ
似合うのは皮肉ではあります。

| | コメント (0)

2019.11.29

「Q」を観る

WestQQcard

東京芸術劇場

西口公園が小さい野外ステージ付きのスペースに変わっていて、
駅側から劇場が見通せなくなり、やや景観が変わりました

さて
イープラスのスマチケは何回かやりましたが、今回初めて、紙の
チケットの記名と身分証明書のチェックを体験しました。
早めに行ったので良かったですが、間際に身分証明書探したりしたら
ちょっと大変かも
そしてチェックをすると「Qカード」と呼ぶ名刺サイズの、ポスター
ビジュアルの一部をあしらったカードを「ご協力ありがとうござい
ました」と渡されました
実はこのシステムを全く知らずに行ったので、「q」が「クオ」に
聞こえてしまい、思わず裏返して何度数とかチェックしてしまい
ました(苦笑)

野田さん舞台は歌舞伎の「満開の桜~」以来、新作は多分「Diver」
以来か(「The Bee」は何演か)くらい久しぶりで、正直、今回も
相変わらず判らないのではないかと不安でしたが(笑)いつもよりは
大丈夫でした。
いつもよりは(笑)

客席にはパンフレットに寄稿している是枝さん、後ろ姿のみですが
おそらくキャサリン・ハンターさんと思われる小柄な女性の方を
お見かけしました

今作は何よりクイーンのアルバム楽曲使用すると言うのが、話題に。
このプロジェクトが先行していたようですが、丁度、映画からの
クイーンブームの中と言うタイミングで発表されたので、あまりに
タイミング良くてびっくりしました

見てみると曲をフルで使っているのは余りなく、イントロだけとか
リフだけとか、かなり斬新な使われ方でしたが、「ボヘラブ」など
はっきり歌詞と芝居の内容がリンクして登場した曲(上川ロミオが
橋本ティボルトを殺すシーンに使われた)は、曲にインスパイア
されたのか、設定に曲をあてはめたのか、何れにしてパズルが
はまったような快感のある使われかたでした

一方、話は「ロミジュリ」をベースに「ハムレット」も更に歌舞伎も
入れ込む、野田風古典ミクスチャー。

歌舞伎に例えれば(一応、タイトルに「kabuki」とある)「源平の
世界」の中、に「ロミジュリ」「ハムレット」「クイーン」を
「趣向」として作ったと言えるのではないでしょうか。

更に「俊寛」の設定が最初と終わりに登場、また「菅原~」の
「寺子屋」の首実検、もしくは「忠臣蔵」「大序」の兜改めを思わ
せる部分があり、歌舞伎得意の「書替え」「綯い混ぜ」そのもの
野田さんは令和の黙阿弥か南北と言えるかも知れません

因みに対立する二家族の子ども同士の悲恋を描く歌舞伎と言えば
「妹背山」が有名で似すぎと思っていますが、どうやら野田さんは
そこには興味はなかったようですね

で、面白かったからと言って、判りやすかったかと言えば、全然
そうでもなく(黙阿弥も南北も判りにくさではひけを取らない)、
野田さんの中では判りやすい方ではありましたが、ちゃんと筋を
書くなど無理。
ただ、ロミオとジュリエットの物語である一点だけは揺るがない
ので、ラストの「手紙」に訳もなく心鷲掴みにされてしまったの
だと思いました

野田さん伝家の宝刀、言葉遊びも健在で、特に「乳母」と
「Uber」は最高でした。

キャストは常連の深津さんも妻夫木くんも瑛太さんもおらず、寧ろ
野田組初顔の方も多く、メインキャストの平均年齢はやや高め(笑)
蜷川さんシェイクスピアや東宝ミュージカル、新感線で主役を張る
顔ぶれが揃い、超のつく安定感。
しかも松さん、上川さん、橋本さんと揃っているのに、歌わない
のが勿体無いレベル
勿論若手の志尊くん、広瀬さん、伊勢さんなど若手も大健闘
(伊勢さんの役は若かったは野田さんやりたかったのでは)

広瀬さんなど、初舞台とは思えない輝き方で、宮沢りえさんの若い
頃を見るようでした。

勿論、脇に小松さんに羽野さん(相変わらずパワフル)、アンサン
ブルに河内さんまでいる贅沢さ!
そうそう、竹中さんはやっぱり竹中さんでしたが、野田組の中では
あの個性もあまり目立たないのにはびっくり

二階席だったので、天井部分も使う、箱状のセットの上の様子も
見られましたし、何より、上と下の文字通りの落差がはっきり見えて
面白かったですし、ベッドを組み合わせてのセットをキャストが
セリフや仕草しながら動かし、更にその間を別のキャストが見事に
避けながら動き回ると言うフォーメーションのようなお芝居、
おじさんたち揃っての「ハカ」も笑いました。

多分今年観たお芝居のベスト5に入ると思います。
もうそんな季節になってきました

| | コメント (0)

2019.11.27

「アクトガイド」最新号

Actguide

表紙は(裏表紙も)菅田くん「カリギュラ」で、かなりかっこいい
仕立て。
巻頭特集も読み応えあり。

成河くん関連は「タージマハル~」と「ねじ巻き~」両公演の記事が
掲載されていて何より。

| | コメント (0)

2019.11.26

「アナと雪の女王2」(吹替版)を見る

Ana

先週末は気になっていた映画を一気にまとめ見ました
順番は逆ですが、ラストがこれ。
やはり圧倒的な映像美と、神田さん/松さん/原さんトリオの圧倒的歌唱力が
とにかく際立っていました。

しかし続編のストーリーというのは難しいですね
今回はアナとエルサの未知の世界への冒険物語が主題になり、
雰囲気は「指輪物語」とか「パイレーツオブカリビアン」っぽい、
しかも精霊とか、他民族との共存、自然破壊とか、社会問題も孕み、
しかもそれが人間の陰謀、とか、話がかなり広がり、前回のような
王女さまの甘いラブストーリーは完全に後退しているので、好き
嫌いは出るかも。

意外に活躍少なかったトカゲみたいな新キャラとか、いくら魔法を
使っても消耗しないエルサとか、突然アナがオラフアイテム収納用
ボシェットを持ち歩くとか、そもそもオラフはエルサが弱ると
消えるルールだった、とかそうなの?が結構ありましたし、映画の中
だけの特殊ルール(精霊が4ついて、とか)あたりで、ちょっと話に
ついていけなくなってはいました
例として引くのが正しいか物凄く微妙ですが(笑)「陰陽師2」と
似たような匂いが…
まあ最近の難しいゲーム世界の特殊な設定になれている若い層には
違和感ないのかも知れませんね

それと、ちょこちょこPVみたいなカット割もあって、それは必要?
とはちょっと思いました(笑)

クリストフのソロ曲もあって、原さん大活躍!でその満足度はアップ。
大声で松坂くん「ヘンリー五世」のブルゴーニュ公爵、東宝「エリザ
ベート」のエリザパパと同じ人ですよ~と叫んでおきます(笑)

因みに、アナとエルサの母親(今回歌あり)の吹替は吉田羊さんで
優しい歌声でした。
オラフの声は当然交代されてましたが、前の声の方のインパクトが
強かったのを再認識。

そうそうオラフの歌唱シーンに「ボヘミアンラプソディ」のパロ
ディが入っていたのは笑えましたし、アナを間一髪で助けたクリス
トフのセリフ「待たせたな」がどうしても、三谷さん大河「新選組!」の
池田屋の土方@山本耕史さんに聞こえて、マニア過ぎて笑いを堪える
のに苦労しました(笑)

とにかく歌は本当に素晴らしかったです
話としては完結しているので、もし「3」が出来たら、逆に「SW」
レベルに続きつづけそうな気がします

| | コメント (0)

2019.11.25

映画「ひとよ」を見る

個人的には、キャスト、監督、内容、どれを取っても良かった
ですが、意外に世間的な話題にはなっていなくて不思議です。
満席でしたが、公開館では一番小さいスクリーンでの上映でした。

白石監督作品は「孤狼の血」にしても、その前の「彼女がその名を
知らない鳥たち」も、まあ登場人物がなかなか個性的と言うか、
一般常識に当てはまらない強烈なキャラクターばかり。

イメージを大切にするなら俳優さんもたじろぎそうなのに、阿部
さんも、蒼井さんも、松坂くんも中村くんも、その熱演が評価に
繋がる結果になっている、不思議な監督さん。

ここ数年の漫画原作の青春甘ったる系映画ブームとは一線を画し、
昭和の東映映画のような生々しさは、個人的には嫌いじゃないので、
今回も「白石ワールド」を体感しに行ってきました。

今回メインは佐藤健さん、鈴木亮平さん、松岡芙優さんが兄弟役で、
田中裕子さんが母親役。
もうこの時点で八割痺れる映画になることは保証つきで、勿論、
期待した通りの見応えある仕上がりでした。

かなり覚悟していた割には、かなりちゃんと家族映画らしくて(笑)
そこまで凄くはなかったですが、佐々木蔵之介さんを含めて、家族と
言う形らしきものについて、乱暴ではあっても、美化もせず、と
言って完全に否定もしない独特の温度感覚は、面白かったです

まあ、タクシーの暴走はGPSと警察でなんとかなりそうですし、
飲酒運転やら、佐々木さん演じる人物の過去についてはもう少し
事前に解りそうなものでは?とは思いましたが(笑)

佐藤くんはいつものイメージよりかなりヤサグレており、鈴木さんは
「西郷どん」以来でしたが、まあ思い切り痩せていて、びっくり
しました
(そう言えば二人は「天皇の料理番」でも兄弟役でしたね)
田中さんは、「Mother」「Woman」「Anone」などの坂元
裕二作品でも、見た目と異なる強烈な内面を持つ役が多いので、逆に
意外性はなかっですが(笑)、相変わらず目
だけで画面が持つ凄い
女優さんでした。

草なぎくん主演の「台風家族」に続いて、MEGUMIさんの「鬼嫁」
ぶりがまた良かったですし、浅利くん、音尾さん、筒井さんと、
一癖二癖もある個性派俳優さんたちが今回は予測に反して?普通で
安心しました
(音尾さんもMEGUMIさんも「狐狼~」では強烈でしたしね(笑))

「影踏み」共々明るい話ではなかったですが、どこか救いがあって
後味は「孤狼~」ほどではなくて良かったです。

| | コメント (0)

新国立劇場 ギャラリートーク「照明のお仕事」

こう言うシリーズをやっているのを遅まきながら知り、照明の回に
行ってきました
(進行は小川さん)

大御所、勝柴さん、服部さんとが目の前に!
勝柴さんは、いまは帝劇ジャニーズシリーズや、宝塚メインだ
そうで、服部さんは中劇場上演中の「カリギュラ」も担当されて
いる方。

1時間ほどのお話の中で、なるほどと思ったのは

(1)装置、演技、演出、衣装、全てを最後に輝かせることの
できる仕事

(2)劇場に入るまでテストができない。

(3)(2)のため、駄目を出されても直しの効果はせいぜい1%
劇場に入るまでの準備が全てで、直しのために初日を伸ばしたりできない

(3)(2)と関連するが、とにかく時間がない。

(3)(1)(2)に関連するが、技術を上げるには経験、トライ&
エラーが必要だが、それができない

(4)上記全てから、経験を積み、技術を上げるには、助手として
実際の舞台に携わるしかない

(5)上記全てから、劇場の照明技術者は、まあいるが、照明デザ
イナーが育たない。

(6)以上全てから、初めての演出家とはある程度打ち合わせを
する、あるいは演出家も初めての照明デザイナーとは時間が必要に
なるので、そのあたりを考慮して照明をお願いする方を決めたり
するらしい。

その他、照明には、直接当てる以外に、例えば床に当たった照明が
反射してカーテンに当たると、床の色を含んで違う色に見える
(「あの出来事」の小劇場のセットで行われていた)など、色々な
知識と経験が必要。

「カリギュラ」も本当は開演前には緞帳はない予定だったのが、
客電の光に、セットの斜め柱の素材が反射して開幕前から見えて
しまう事が判ったため、柱の前に黒幕を急遽付けた

など、いつも何となく見ている照明についてとても興味深いお話を
伺えました。

そう言えば、12月の「タージマハル~」関連の企画、元々抽選と
言う時点で、新国立にしては珍しい事でしたが、見事に抽選に
外れました。

しかし新国立の企画に申込忘れ以外で外れるって本当に珍しい
「タージマハル~」の注目度、かなりのものと見ました。

開幕が楽しみです

| | コメント (0)

「カリギュラ」観劇マナーがネットでニュースになっていた

菅田くんが注目されている俳優さんだからこそ、ですが、演技が
凄い、とか表現が過激だ、とかでなく、マナー(しかも良くない)で
取り上げられるとは、異例だし残念です。

これを機に、こちらに限らず、観劇マナー全体に少しでも注意が
払われれば何よりです。

| | コメント (0)

2019.11.24

(速報的に)「影踏み」を見る

篠原哲雄監督、伊参(いさま)スタジオ、群馬ロケ、山崎まさよし
さん主演、鶴見さん共演。

「月とキャベツ」と共通点がこんなに多い(だから見に行ったの
ですが)と言う時点で、この映画の「仕掛け」を邪推(笑)しても
良かったな~と見終わって思いました

ヒバナ役の真田さんも出演されてましたし、更にオーガスタの後輩、
竹原ピストルさんも(オーガスタキャンプで「野孤禅」名義時代、
オープニングアクトをやっていた)と、昔のファンとしては懐かしさ
全開でした。

山崎くんは正直、年とったな~と言う感じで、ちょっと尾野さんと同級生は厳しい(笑)

しかし「ひとよ」での佐々木蔵之介さん同様、滝藤さんが、レベルの
振り切れ方が凄すぎて、役者さんてやっぱり凄いと思いました。

「月キャベ」未見なら、こちら見終わってからでも見るのも面白い
はず。
また、私は偶然そうでしたが、原作未読で見てから読むのもアリ
だと思います。
詳細は改めて。

| | コメント (0)

今年も「酉の市」へ

TorinoichiTorinoichi_0001

恒例行事は外せません
今年は昼に行ってきました。
やはり夜よりは空いていますね

来年こそお金が貯まりますように(笑)

| | コメント (0)

2019.11.23

「カリギュラ」を観る

Ca1

新国立劇場(中劇場)

全席指定席(笑)なのに入場列が総合案内前まで伸びていて、一瞬
何が起きたのかと思いましたが、事前購入券を発行する程(今は
終了)グッズコーナーが人気で、お芝居のロビーと言うより、
ミュージシャンのライブ会場の様でした

「カリギュラ」と言えば、小栗くんの時は「花より男子」直後、
「情熱大陸」が二週連続スペシャル放送と大ブレイク中。
蜷川さんの「お気に~」や「間違い~」で知っただけの頃で、てっ
きり若手の舞台俳優さんと勘違いしていたら(笑)、突然チケットが
全然取れなくなってびっくりしたのを思い出します。
それにしても10年足らずで、3回も「カリギュラ」を観ると言う
体験自体、かなりレアかも知れません

もの凄くざっくり比較すると、現状打破にもがく小栗カリギュラ、
異様に冷静で完全に達観した内田カリギュラ、そして、理想主義で
美意識の高さが際立つ菅田カリギュラと言う感じでしょうか。

菅田くんカリギュラ凄く良かったです。
自分の価値感が絶対でないと判った不安、権力の濫用が簡単に他人の
人生を狂わせる現実、他人の安定に対する嫉妬、芸術的感性を持ち
あわせている事と独裁者である事は両立すると言う事実、人間は
理不尽な状況に置かれて、初めて平和の価値を知り、その再獲得の
ためには様々な犠牲を払う必要があること、など、様々な感覚が
肉体を通じて伝わってきました。

ただ菅田くんのように、何をするか予測のつかなさが魅力な上に、
何でもやって、できてしまう可能性も選択肢もある役者さんを
主役に据えたら、もう一つ戯曲も突き抜けて、新しい視野が開ける
かもと思っていましたが、そこはどんな作品でも、どんなキャスト
とでも、ほぼ一定以上のクオリティに仕上げる職人さんのような
栗山さん演出

重厚さはお手のものですが、インパクトも、ある程度想定内で、ちょっと
期待し過ぎたかも知れません。
(後半の黄色のアレ、は栗山さんにしてはかなりびっくりでしたが)

個人的お目当て谷田さんのエリコンは、貴族たちに喧嘩を売り
まくっていた横田エリコンと違って、、ひたすらカリギュラを守り
抜く、慈愛の人。
しかも顔の彫りの深さを含めて、ビジュアルが全くお見事にローマ
人で、次の「ヘンリー八世」での、「テルマエ・ロマエ」、阿部
さんと並んだら凄い事にりそうで、ワクワクします。
何よりメインキャストでグッズにも顔登場していて、ファンとしては
嬉しい限りです

最初、単なる常識人貴族なのに、カリギュラに意図的に対抗勢力と
して見なされ、最終的には反カリギュラの中心的役割を果たす
ケレアの橋本淳くん。

ポイントの二幕でのカリギュラとの「魂の対話」ももう少し感情が
入っても良かったとは思いましたが、菅田くんや高杉くんの、
セリフが時々音声だけに流れがちになると違って、終始セリフが
きちんと意味を持って伝わってきました。
(そしてやっぱり雰囲気が長谷川くんに似て見える不思議(笑))

セゾニアの秋山さん。
女優さんで、強めキャラ、インパクトと様式美も備えると言えば、
若村さん、大竹さんと秋山さん(以前は+麻美さん)しかいないと
思っているので(何と全員萬斎さんと共演している!)かっこいい
セゾニアを期待していましたが、意外にも、カリギュラ依存症の
セゾニアでした。
以前はもう少し、何をしても殺気があって男前な女優さんだった
気がするのですが、流石に少し丸くなられましたか(笑)
カリギュラを溺愛する系なら、もっと見ていられないレベルに母性
ダダ漏れ欲しかったです(笑)

高杉くん演じるシピオンは、カリギュラとの関係性の表現が多分
実は一番難しい役。
カリギュラは親の仇でもあり、「芸術」の部分では一番近いけれど
兄と弟のような部分とか、もっと踏み込んだ関わりがあったのか、
とか、そのあたりもう少し、生臭さとか、危うさを見せるには
まだちょっとセリフが単調でしたし、色気不足、でした。惜しい。


カリギュラは最初のボロボロから白/金のガウンスタイル、そして
ラストにカリギュラが素肌に纏う赤いマントと袴風上下と、流石主役
一番衣装が変化しました
(間にビーナスとバレリーナを挟む(笑))
そのうち、赤の衣装が何かの誰かのに似てるな似てるなと思ったら
蜷川さん「タイタス~」のエアロンの衣装にラインも色もかなり
そっくりでした。
今回衣装は前田文子さんで、「タイタス」は確か小峰さん衣装
でしたから偶然とは思いますが、腹筋見せての素肌に衣装って
良いですよね(笑)

個人的に一番良かったのは、カリギュラの投げるベディキュアの
ボトルを受け止めた後、エリコンが陰謀について報告するシーン。
二人の関係にしみじみしましたが、ボトルは受けとれた日と受け
とれなかった日とがあって、やはり受けとれる、に意味があり、
更に、カリギュラのビーナス化粧のルージュが勢いで横にはみ出し
ていた日があって、色気と脆さが混じりあって何とも良かったです

原さん、石田さんなど貴族の皆さんも手堅いキャスト揃いでしたが
やはり、廣田さんや横田さん、手塚さん、間宮さんあたりがいらっ
しゃるといらっしゃらないでは、ローマもイングランドもスケールが
全然違うことを痛感しました。

カリギュラは個人であり国家であり、またセリフにもカリギュラの
一人称的なものと、全体を俯瞰したものがあって、どう言う視点で
見るかでカリギュラのイメージは違ってきましたが、席も同様で
一階で当事者として見るのと、二階から俯瞰して見るのとでは
やはりかなり印象が違って、意外にも、全体を見られる、二階から
客観的に見られた時の方が、私は面白さを噛みしめられた気がします

マナー問題で話題になってしまったのは残念でしたが、やっぱり
この芝居は面白かったです。

| | コメント (0)

2019.11.20

勿論、観劇マナーの問題。でも、最近は劇場の携帯電波抑制装置は効かない?

新国立劇場の「カリギュラ」を拝見したのですが、見る度に違う箇所で
違う効果音がしました。
一度、エリアメールのようなアラームが鳴った時はある意味場面に
即し過ぎ、違和感なさ過ぎで、栗山さん、開幕しても日々工夫されて
いるのかと思ったら、客席からの電子機器音でした(苦笑)

ネットで「カリギュラ」を検索すると、音以外にも、飲食、物音
話し声など、マナー悪い系コメントが結構上がって来ますので
私が観た回ばかりではなさそうです。

一見奇抜ですが、基本は哲学的思考を伴う、非常にデリケートな
セリフ劇なので、観客もピコピコしたら気は散るだろうし、舞台に
対して、他の観客に対して失礼な事。

70分×2回足らずですら、スマホの電源を切れないなら、そもお芝居を見るには向かないと(これは映画も同じ)思い
ますが…

勿論マナー違反に違いないのですが、当事者は
それが上演/観客に迷惑を
及ぼす行為として、シアターゴーアーにはマナー違反と呼ばれている、
と気がついていない可能性もありますのて、繰り返し徹底的にアナウンス
するしか伝わらないのかも知れません

ましてどの世界でも、常連さんは知っているが、初心者には分から
ない事はあります
歌舞伎で素人が掛け声をかける、とか、私には宝塚の熱烈ファンの方
たちの、何らかのルールに基づくらしい行動の数々とか。

しかし、それ以上に個人的に不思議なのは、リニューアル前の歌舞伎座
ならともかく、まだ古いとは言えない新国立劇場で、劇場内に、上演中
携帯音がする理由です。
この「ピコピコ」を避けて通れない現代、まさか電波抑制装置が
ついてないとか?!

時計機能のアラームは電波抑制されていても鳴るでしょうが、
着信音の類が鳴るのは、何らかの形で電波が入っているとすれば、
理由が私には判りません。

客席への電波抑制が効いていれば、こんなに毎回、客席発の効果音は
しないはず。
舞台演出上、何か電波を利用していて、どうしても電波を抑制でき
ない何かがあるのでしょうか?

それならもう開演前からキャストの声アナウンスで、「演出上どー
しても電波抑制装置を使えない芝居を上演します。折角来てくれた
皆さんが気持ちよく舞台を楽しめるよう、以下よろしく…」
とか、延々とロビーの映像で懇願するとか、何か情に訴えかける
とかしかない気がします

マナー違反は論外ですが、避けて通れないなら、対策して、みなさん
気持ちよく過ごす環境を提供するのも、劇場もしくは主催者の役目なの
では?
それなりの料金取っているのだし。
(新国立の料金に慣れていると、貸劇場公演の料金にびっくりしますね)

| | コメント (0)

2019.11.19

「吉例十一月顔見世大歌舞伎」を観る

201911KaomiseKaomise1Kangyoku

早くも歌舞伎座に櫓が上がる季節になりました。
これで、京都に「まねき」が上がれば、もう年末間近、一年は早い…

今月の歌舞伎座は、昼夜まとめて1日で見ました。

夜の部「菊畑」
「鬼一法眼三略巻」は、これと「一條大蔵譚」しかそもそもかかり
ませんが、この二つにも繋がりが(鬼次郎の存在くらいしか)感じ
られず、全体がどんな物語なのか全くピンときません。

更に言うと、個人的には「一條」に比べて、「菊畑」は何回見ても
面白さが判らないのがツラい(笑)

今回は梅丸くんの莟玉襲名狂言と言うので選ばれたのでしょうし、
季節的にも良い選択ですが、人が出たり入ったりして終わり、内容は
やっぱり、なにが何だか(苦笑)

しかも芝翫さんの鬼一は枯れ感ゼロで逆に無理があるのをはじめ、
莟玉くん以外、皆さん年齢的に…(苦笑)。
いや、莟玉くんは本当に瑞々しさが良かったので、一度、年相応の
配役で見たら面白いのかも知れませんし、もっと全体像が判ると
面白くなるのかも知れませんが。

昼の最初は「研辰の討たれ」
余りに話題になったので、最早野田版がスタンダードと思ってしまい
がちな「研辰」ですが、今回のがいわばオリジナル。
しかし、これを拝見する限り、勿論、令和時代らしさがつけ加え
られているとしても、「天晴れじゃ!」と叫ぶお姫様はいなくても、
変なからくり人形が出なくても、十分に面白かったです

野田版にも出演していた幸四郎さんの、勘三郎さんを彷彿とさせる
芝居巧者ぶりはさすが。

辰次を追う、平井兄弟役の彦三郎、亀蔵のリアル兄弟も大活躍。
しかし、よほど毎日幸四郎さんがアドリブを炸裂させているらしく
亀蔵くんが「全く毎日毎日…」(敵討ちの相手に毎日会う筈はない
のに(笑))と呟き、「さあもう満足か?」と言っていたのも、かなり
笑いました。

野田版で、仇討ちの見物人たちが、徐々に辰次を気の毒がり始める
大衆の気分屋っぷりが印象的でしたので、そこが野田さんの平成
的解釈かと思ったら、こちらのバージョンにもちゃんと同じ場面が
あって、大正時代の現代的感覚に感心しました。

「髪結新三」
菊五郎劇団の最強レパートリー
去年、菊之助さんが国立でなさいましたが、やはりパパの一筋縄
ではいかないオヤジっぷりには、まだまだ敵いません。
ちょっとお痩せになったらしく、尻端折姿も違和感なし。
ただ、新三が苦手なのは、忠七への嫌がらせと、お熊誘拐の件。
これをスカッと思えるのは、新三の更に斜め上を行く、大家・長兵衛
じいさんのラスボスっぷり。
これが決まらないと新三が単なるヤな奴になってしまうのですが
今回、さすが左団次さま、もう、つかみ所のない曲者っぷりが最高
でした。

時蔵さん、團蔵さん、梅枝くんに、萬次郎さんに、権十郎さんと
絶品のアンサンブル。

勿論、菊之助パパはドラマでご不在でしたが、丑之助くんが、丁稚
役で頑張っていました。

時間の都合等もあり、夜の「連獅子」以降は失礼しました。

| | コメント (0)

2019.11.18

NHK「うつ病を生きる常識」

Nhk_20191118100701

成河くんがドラマパートに出演されていましたが、春に再演して
いた舞台「ブルー/オレンジ」で演じていたブルース先生のその後の
ようにも見えました

内容はやや盛りだくさん過ぎに感じましたが、最後の方の三か条は、
うつ病に限らず、どの病気に共通する注意点
だと思いました
あとは、「話を否定せずに聞いてくれる医者を探す」かな。
つい忘れがちですが。


| | コメント (0)

2019.11.17

映画「夕陽のあと」を見る

Yuhi

シネマカリテ(新宿)

都内ですら一館上演で、しかも月内上映、としか書いてないため、
強引に時間を作って見てきました

産みの母と育ての母の対決の物語は、ブレヒトの「コーカサスの
白墨の輪」を思いだしますが、これは鹿児島の島を舞台に、自然と
人情あふれた美しい風景の中で、二人の母親の苦悩が誠実に描かれて
いて、涙ボロボロで困りました(笑)

結局は非常に常識的な判断をなされて終わりましたが、途中、産みの
母親が黙って子どもを連れていく、もしくは、それができないと
知って自殺を図る、育ての親が産みの親が親権を譲らないのを恨んで
具体的な敵対策を打つ、ラスト、バスに乗らないで引き返してくる、
などなど色々な別の可能性があり得、ハラハラしながら見ました。

脚本が過不足なく(島に受け入れる時点で前科とか調べなかった
のか、とか疑問点はありますし、育ての父の存在が薄いとか)、特に
良かったのは、焦点となる、子ども自身に、判断を求めたり、多くを
語らせていないことと、二人の母親に優劣や勝敗をつけない結末に
したところ。
全ては大人の問題、突き詰めると二人の母親がどこまでそれぞれ
親としての幸せとは何かを問う物語でした。

舞台が鰤(ぶり)漁を主な産業とする漁港と言う設定が、最後の
最後に二人の母親、と言う部分にリンクするとは思わず、おおっと
言う感じでしたし、五月があかねに自慢した故郷の海辺の美しい
夕陽を見せた後に、あかねが自殺を留まった東京のビルの上から
見たのも夕陽だったと観客には判り、更にあかねの過去を五月が
辿る時に、五月が東京のビルから夕陽を見ると言う、畳み掛けも
見事で、五月は勿論、あかねに見せた地元の夕陽の事をあかねが
どう思って見ただろうと思わせる、夕陽のリフレインが印象的
でした。

産みの母親・あかね、を貫地谷さん、育ての母親・五月を山田真歩
さん。
普通考えると逆の配役かなと思いましたが、二人ともぴったりでした
貫地谷さんは最初爽やかな感じから徐々に化粧が濃く、女性性が
前面に出る感じ、山田さんは母親として自信に溢れていた感じから、
特に東京に行くあたりから不安や苦悩が滲んで、何れも素晴らし
かったです

で、そもそも見に行くきっかけの川口くん。
同じく貫地谷さんとの共演だったテレビの単発刑事ドラマでは、
正直残念でしたが、今回は、育ての親夫婦とは幼なじみの自治体の
福祉職員役で、特別養子縁組など五月夫妻のサポートをする一方、
あかねには移住以来、ちょっと好意を持っていて、と言う、なか
なか重要で、良い人炸裂の重要な役柄。

どうしても島に来る前のあかねの生活を知るために東京に行くと
言う五月に付き添って東京まで行く、皆は生活も家族もあるのに
自分は実子も取り返せない、何もかも私にはないと叫ぶあかねに、
自分と結婚して、地域の人間として豊和を見守って行こうと言う、
何よりラスト、「行ってらっしゃい」とあかねを見送るところが
良かったです

この作品の監督とは以前にも「アレノ」と言う作品に山田さん
共々出演しているのは知っていましたが、そちらも是非見てみたく
なりました。

残念ながら映画館は満席ではありませんでしたが、想いの詰まった
良い映画でした

| | コメント (0)

来年4月は歌舞伎座メンテナンス休館

新開場の初日に、まだ誰も座っていなかった席に座って、舞台を
見ると言う、稀有な体験をした記憶が未だ鮮やかですが、もう
「新」歌舞伎座も8年目に入るんですね

しかしメンテナンスに一ヶ月丸々休館するとは、歌舞伎の世界も
働き方改革でしょうか。
或いは、東京オリンピックでより増えると見込まれる、外国人の
観客向け仕様の追加があるのかも知れませんね。

4月は代わりに演舞場で歌舞伎公演をするそうですが、先日、
「オグリ」で久しぶりに演舞場で歌舞伎を見ましたが、やはり
間口が狭いし、見え方は違いますね

| | コメント (0)

16日、読売新聞の朝刊文化面に珍しく、新劇俳優特集

特に注目の若手と言う事で名前が何人か挙がっている筆頭が、
文学座の亀田くん。
那須凜さん共々、写真入りで紹介されています。
劇評以外でこんな特集、本当に珍しいことです。

| | コメント (0)

2019.11.16

来年の大河「麒麟」がくる」前に早くも「災難」が来た。

「いだてん」はニュースに出演者が「さん」抜きで取り上げられて
大変でしたから、来年は心機一転大丈夫かと思ったら、「麒麟」が
くる前に「災難」がやってきちゃいました。

セットはあるでしょうから、やっぱり撮り直しなんですかね…

大河保険とか直にできるのでは(笑)

| | コメント (0)

「あの出来事」を観る

Ano_20191116194301Bears

新国立小劇場
「どん底」に続く、「ことぜん」第2弾

ネクストの小久保くん出演の二人芝居と言う事で楽しみに伺いました

上の階の大劇場では菅田くんの「カリギュラ」公演中ですが、ネク
ストで上演した時は、小久保くんがエリコンをされていました
(内田カリギュラ、川口ケレア、小久保エリコン、周本セゾニア
って、素敵でした)

二人芝居ですが、主人公クレアが合唱団の指揮をやっている設定
でもあり、実際に結構な人数の合唱団役が舞台に登場し、実際に
歌って、少しだけ演技していました
オーディションで決まったそうですが、中に、「エリザベート」の
女官長役の秋園さんや、ゴールドシアターの上村さんがいらして
びっくりしました
(ネクスト/ゴールド合同公演もよくあったので、小久保くんと
久しぶりの再会だったりしたかも)

舞台正面上に、日本語と英語の字幕が出ていて、色々な方が楽しめる
よう工夫されていましたが、人間、意外に字幕があると見てしまう
もので、役者の言っていないセリフがあったりちょっと言い方が
違えていたりするのが逆に気になってしまいました(苦笑)

無差別大量殺人の場にいながら、奇跡的に助かった女性が、延々と
犯人の少年をどう捉えるか考え続けるセリフ劇で、クレア以外の、
医師やカウンセラー、少年の友達、父親、政治家、同性のパート
ナーなど全ての役を小久保くんが一人で演じる設定。

一人多役、と言うと、私は三谷さんの「ベッジ・パードン」で、
浅野さんがビクトリア女王から、漱石の下宿の大家さんまで10役
近くを演じたのが一番印象に残っていますが、あれには、漱石の
「イギリス人がみな同じ顔に見える」と言う、笑えそうで笑えない
セリフにリンクしていましたし、外国人がみな同じ顔に見えるのは、
日本人にはあるある、なので、上手く作られていると思いましたが
(浅野さんの多役記録に挑戦でもありましたが)今回、クレアに
対する人がみな犯人の少年と同じ顔、と言うのが、どういう意味
(効果)を狙っているかは、ちょっと理解しそこなっています。

まあ理屈抜きで、小久保くんの大奮闘を見られた事だけで十分では
ありますが、ラストのクレアの大決断以外、山場がなく、もっと
緊迫感があっても良かったのにと思いました

正直、南さんのお芝居が一本調子だったのもありますが。
こう言う役はもう少しインパクトの出せる女優さんで見たかった
です。

そう言えば、オペラシティのコーヒーショップで、終演後の小久保
くんとすれ違いましたが、一メートルくらい行きすぎてから気が
ついたくらい、終演後でも普通でした(笑)

| | コメント (0)

2019.11.15

宝塚花組公演「The fairy tale~青き薔薇の精」を観る

Hana_0001

東京宝塚劇場

私が宝塚のトップスターの退団公演を見に行く日がくるとは、
全く自分でも想定外の展開になりました

以前にも書いたのですがが、私の初宝塚は「ベルばら」。
週刊マーガレット連載中からの原作ファンで、宝塚でやると知って
チケットを取って観た、初風さん/榛名さん版で、多分初演とか
その次くらいの筈。

そこから宝塚には長らく縁がなかったのですが、あるとき不意に
「ベルばら」何演目かを見に行く気になって、行ったのが、確か
龍さん/明日海さんW出演バージョン

その後、宝塚ファンと言うより、上演作品に惹かれてポツポツ
宝塚を見るようになりましたが、「エリザベート」、とチケットを
取ると明日海さんトップお披露目、「新源氏物語」なんて珍しい、
と思って行くとやっぱり花組(笑)、関西で1日予定が空くので、
折角なら本拠地宝塚大劇場で見たいなと思ったら、それも花組
(「カリスタ」)(笑)、まさかの舞台化!「ポーの一族」もやっ
ぱり花組で、こうなるともう明日海さんに縁があるんだろう、と
勝手に確信(笑)

そして、いよいよ明日海さんが退団されると聞いて、折角ここまで
拝見してきたので、東京の退団公演をと、一般人にも一番取れ
そうだったイープラスの貸切公演で拝見しました。

お芝居がどう、とか、レビューがどう、とか語れる筋合いは一ミリも
ないのですが、「ボー」同様、人間でないものと現実が違和感なく
舞台で共存するのも、基本、宝塚自体がファンタジーである強み
だろうなと思いました。
しかもその中に、自然破壊とか、意外にもDVとか、現実的なフックも
ありましたし、何より事務所のセットが折り畳みのようになって
いて(語彙不足)、面白かったです

娘役トップの方は、まだ就任したてだそうですが、子ども時代、
娘時代は勿論、ラストのかなり高齢の役の時の感じ、特に声が随分
違えていて、最初別人かと思いました。

システムが分かってないので面白いと思ったのは、トップ娘役が
一番歌う、とかじゃないんですね
分業と言うのか、いわゆるディーバ的な役割の方が別にいらして
謎の貴婦人をされて、すごく上手かったのも印象的でした

男役二番手ポジションの方が、次期トップになられるそうで、ビジュ
アルとか、まるでアニメの主人公のようで、目を引いていました
(これまでも、「源氏」や「ポー」で重要な役なさってましたね)

レビューでもメインになったり、銀橋を明日海さんと二人で、とか
こう言う「次はこの人」を意識した作りが退団公演ならでは、なの
かしらと思いながら拝見しました。

但し、線はかなり細いし、歌は何となく発展途上のご様子で、
新娘役トップさん共々、次期トップコンビは、素人の私から見ても
「若いなぁ」と言う印象でした
(いや、皆さんお若いんですけどね(汗))

花組さんは男役さんが多いのか、レビューの燕尾服の群舞が舞台
いっぱいで迫力がありました。

丁度、「エリザベート」2020年版発表日で、宝塚卒業→東宝で
卒業後デビューと言うパターンもあるので、もしや、明日海さんが
とか思いましたが、流石にそれはなかったでした(笑)
まあこれでしばらく宝塚は行かなくなるかも知れません

楽しかったです

| | コメント (0)

「ヘンリー八世」本チラシ

Henri

やっと本ビジュアルきました。
谷田くんはバッキンガム公役。

| | コメント (0)

2019.11.14

【速報的に】新国立でマチネ/ソワレは、充実の1日

昼は大劇場で「カリギュラ」、夜は小劇場で「あの出来事」と、
上下移動だけでマチ/ソワしてきました

昼の「カリギュラ」も、関係者からの花の量も、物販の列も、勿論
菅田くんの熱演、含めてすごかったですが、夜の「あの出来事」、
初日でしたが、ネクストシアター出身の小久保くんがとにかく
頑張っていました

それぞれ改めて別項あげますが、小久保くんについて言うなら、
南さん演じるヒロイン、クレアに対する全ての役を小久保くんが
演じる、と言う凄い設定でしかも100分休憩なしで、南さん共々
ほぼ出ずっぱり。

連続殺人犯の少年から、カウンセラー、同性のバートナー、政治家
少年の友達、父親などなど、まあクルクルと小さい小道具だけで役が
変われば声も雰囲気、顔つきさえも別人に見えていました。

ネクストの「オイディプス」で川口くんとオイディプス/クレオン
Wキャストでのタイトルロールから6年、頑張ってきたなぁと、
ちょっと親戚のおばちゃんのような気分でした(笑)
(そう言えば、役名のない合唱団メンバーに「エリザベート」の
女官長役、秋園さんがいらして、本当にびっくりしました)

昼の「カリギュラ」、お目当ての谷田さんのエリコンも、ビジュアル
含めて素敵でしたし、最近、舞台の活躍が目を引く、橋本淳くんの
ケレアが滅法格好良かったです

新国立で充実の1日でした
詳細別項。

| | コメント (0)

2019.11.13

「エリザベート」2020チラシ

2020eliza2020haiyaku2020teigeki2020teigeki1

日比谷に行く予定があったので、帝劇に寄って窓口でチラシ2バージョン
頂いてきました

「20」の裏は井上くんを含む全国キャスト入り、ツーショット×2
のが帝劇版。

山崎くんトートが何となく菊之助さん似
特に蜷川さん演出で萬斎さんと共演した(それにしても豪勢な
キャスト)「我が魂は輝く水なり」の五郎役の扮装写真の顔に激似(笑)

しかし流石に帝劇1ヶ月は短い…

| | コメント (0)

「十一月文楽公演 第二部/仮名手本忠臣蔵(八段目より十一段目まで)」を観る

Bunraku_201911131116018danme

国立文楽劇場
4月、7月と今月と、3回に分けての「忠臣蔵」不連続上演も遂に
最終回。

とは言え、前回までで七段目まで終わっているので、あと見た事が、
あるのは八段目「山科閑居」くらい。
歌舞伎だと八段目が終わると、突然、実録チャンバラ時代劇になって
終わるのですが、文楽バージョンがそれとどう違うのかを見届ける
感じになりました。

「道行」に続いて「山科閑居」
大曲だし、違うキャラクターの男女が3人ずつ6人のガッツリ芝居を
一人の太夫が語り分ける芸は聞きどころですし、話自体も面白い
のも、もう十二分にわかっているのですが、歌舞伎で役者の個性も
楽しむのに慣れているからか、長時間なこともあり、集中力が
続かず、ところどころ眠気を抑えきれず(苦笑)

それでも、お石と戸無瀬の意地の張り合い(勘彌さんのお石、
大きく見えました)とか、絶対的に可愛い、小浪ちゃんとか、
女子がみんな魅力的でしたし、勘十郎さん本蔵と玉男さん由良之助の
オヤジ対決もワクワクしました。

もう1~2日あれば、寝るだけ寝て、最高のコンディションでリト
ライしたかったです。
(土日でもチケットが残るとか、東京ではあり得ない状況ですが)

「山科閑居」のあとは、「天河屋」を丁寧に見せて、花水橋引き
上げと光明寺。

見て判りましたが、「天河屋」は「義平はおとこでござる」を聞かせ
合言葉を「天」「河(川)」にすると言うのを伝えるのが眼目の
ほぼ全てでした(笑)
まあ、延々と窮屈な武士世界を描いてきて、やっと町人の義平の
男気を描き、痛快さと感じる以外、然程の伏線回収もないので
やや呆気ないは呆気なかったですが。

逆に、光明寺で六段目の勘平の縞財布が出てきた時は、余りにも
伏線回収まで、間があき過ぎてびっくりしました(笑)
前2回のチケットを持参して、記念の手拭いも頂きましたし、
同じような企画が今後あっても、必ず行けるとも限らないので
良い記念になりました

| | コメント (0)

日テレ「アナザースカイⅡ」菊之助さんご出演回を見る。

20年ぶりのギリシャを訪ねた、と紹介にあったので、もしや、と
思って見たら、やはり、前回は「グリークス」のために蜷川さんと
アテネに行ったのだとか。
その時の写真が紹介されてましたが、蜷川さん、やっぱり若い(笑)

そして今回、菊之助さんが行ったのが、歌舞伎化する「風の谷の
ナウシカ」の主人公の名前の由来と言う、ナウシカア姫に由来の
ギリシャのリゾート地、コルフ島。

コルフ島、コルフ島、なんだっけ、凄く馴染みのある地名だ、なんだ
なんだ…

20秒くらいモヤモヤして…
エリザベート!、じゃないか(笑)

シシィがコルフ島でハイネに倣って詩を書こうとしているって、
ルキーニが言っていたの散々見て聞いてました、私(笑)

コルフ島を写真含めて初めて見ましたが、死神さんとギリギリの
ラインで接している、変人(失礼)の王妃のイメージとは随分違う
日差しも空気も突き抜けてキラキラなギリシャのリゾート地、
だったのでちょっとびっくしました。

そう、序でに言えば、ナウシカ姫と関わりのあるギリシャ神話の
英雄と言えばオデッセウス(ユリシーズ)で、これがシェイクス
ピアでは「トロイラスとクレシダ」にも登場するキャラクターで、
これでぐるッと一周して蜷川さんに繋がりました(やや無理矢理)。

それにしても、「エリザベート」、今年バージョン、本当に気合い
いれて、見ておいて良かったです
(結局そこ。)

| | コメント (0)

2019.11.12

「エリザベート」2020キャスト/スケジュール発表

やっと発表されましたね

トートが3人で(どうやら井上くんは地方限定)、ルキーニ3人で
ルドルフだけこのロング期間で、シングルは多分ありえない。
追加出すのでは?


個人的には成河くんのルキーニの出ない「エリザベート」は今や
全く意味がなく、完全に戦意喪失ですが、他の芝居に力を注げる
ので、ちょっと安心もしたのが正直なところ(苦笑)

しかしアニバーサリー公演なのに、「レミゼ」のような、レジェンド
公演もなく(演出変わりすぎて無理か…)、今月で宝塚退団される
明日海さんエリザベートで退団後初舞台かとか、色々予想(期待)
したのに全部なしで拍子抜けしました。

一路さんエリザと内野トート、井上ルドルフとかもう一度、今の
お力で見たかったかも
(色々な意味で無理ですが)

こうなったらレジェンド公演はコンサート形式で!

| | コメント (0)

2019.11.11

京都国立博物館で「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展を観る

20191109074325_0001SampleTorarin

久しぶりの京博。
前回2015年の「琳派展」は、入場まで結構並んだのと(まあ今に
して思えば東京での「若沖」「鳥獣戯画」に比べたら可愛いレベル
でしたが)NHKが特集していたのと(笑)(昔、NHKが「絵巻切断」と
題してドキュメンタリー番組で扱い、この作品群が一躍有名になった
のと関係あり?)、最近何かと美術展の混雑が酷いし、基本が掛軸
なので、展示方法によっては混むと見づらくなると思って、開館
時間に合わせて伺いましたが、京博にしては心配した程の行列は
なく、すんなり入場できました。

音声ガイドを借り(開館前に並んでいる入場者には、歌舞伎の
イヤホンガイドの様に事前レンタル手続きを館に強く希望。現金
決済しかなく時間がかかるし、改めて並ぶのが勿体無い)、展示は
3階からですが、事前にPDFで確認しておいたので、まず、まっすぐ
2階の「三十六歌仙」の展示室へ

「三十六歌仙」たちは、一つ一つ立派な茶室の床の間に飾られて
いる風に展示が工夫され、また一つずつしっかり見えるように間隔を
かなり空けてあり、しっかり見られました。

普通からしたら位置がすこし高いかも知れませんが、前後の人を
あまり気にせず見られるのは良かったです
(手前のガラスが反射しないのも凄い)

歌仙絵をまず堪能したあと、3階からリスタート。
まあ「手鑑」と言われても文字関係はさっぱり、ですし、「ちはや
ふる」は思っていた以上に小さくびっくり。

「ちはやふる」と言えば、音声ガイドに一部、アニメの声の方が
役になりきって喋るスペシャルバージョン、が、いくつかありまし
たが、アニメを知らないので、正直、ノレず(苦笑)
普通に解説するのと2バージョン作って選べるようにしてほしい。

歌仙絵展示の前には、抽選にまつわるアイテムや、切断前の形を
複写したものなどもありました

また、歌仙絵以降には、佐竹本以降の歌仙絵の系譜の展示があり、
最後は、私にはお馴染み、其一の歌仙図屏風でした。

今回特に感じたのは、一つ一つの絵のエピソードは(小大君の裾に
金がこっそりたっぷり使われている事が判明したとか)は勿論、

※切断にまつわるエピソード
(切断の経緯、抽選の結果に鈍翁氏が機嫌を損ねた、とか、くじ
引きに使ったのが茶道具だったとか)

※その後の所有者の移転のエピソード
(流転、と言うとなんだか悲劇度が上がる(笑))

更に
※断簡後、それぞれの所有者が施した表装にまつわるエピソード
(歌の内容に合わせて、とか、蜀江錦を使ったやら、表装を次の
所有者が更に直したやら)
など、絵一つが持つ以上の様々な事柄が判れば判る

ほど、単なる美術鑑賞だけでなく、様々な面白さがありました。

個人的には、持ち主の顔ぶれが時代の波に左右されている事とか
(阪急の小林一三さんや、吉兆の湯木さんが後に入手する)この
災害多発の日本で現在までバラバラになりながらも現存した事自体の
奇跡とか、色々思いました。

勿論、何よりこれだけバラバラになったものを、一同に展示するに
こぎ着けた、スタッフ、所有者、関係者の努力や思惑の結集として
美術と人間の関係に思いを馳せた展覧会でした。

そうそう、今回最大のサプライズは、京博の公式キャラクター
「トラりん」と遭遇できたこと、でしょうか(笑)
お天気も良く、何よりの京都ツアーでした。

| | コメント (0)

2019.11.10

「虫展~デザインのお手本」を観る

Mushiten

21_21 DESIGN SIGHT(ミッドタウン)

基本的に、カマキリ先生と違って、虫自体は好きではないのに、
久しぶりに行った展覧会がなぜか「虫展」(笑)

単なる虫の展示だったら絶対行かなかったのですが、今回は「デザ
イン」と言う側面から見せると言う企画に惹かれました

テレビで紹介していたトビケラの自在なマイホーム作りと言うのも
面白そうでしたし、以前行った、同じ様にデザインの切り口で
「単位」を纏めた企画展が凄く面白かった記憶があったので、行く
予定にしていました。

しかし、テレビを見た時は、11月まで会期あるならと思って先送りに
していたのですが、気づけば最終日になっていて、慌てました。

佐藤卓さんプロデュースと言う事もあるのでしょうが、世間では
ちゃんと評判になっていたようで、チケットを買うのにも列ができる
程の結構な混雑でした。

終了時間も近く、こんなに混むと思わず、後に予定をいれていて
細部まで見られず諦めたコーナーがあったのが残念なくらい期待
以上に面白かったです。

まずは虫の足の巨大な模型がお出迎え。
大きすぎてカメラに収まらず
(この展覧会はフラッシュや脚を使用しなければ撮影ok)

お目当てのトビケラの様々な形の「家」の写真は勿論、虫の形と
共通の機能を持つ、人間の作った道具たちを並べたもの(カブト
ムシの角と栓抜き、とかゴキブリの足の仕組みを生かしたスリッパ
とか)、虫偏の漢字の数々などなど。

予想以上に見ていて面白かったのが、カブトムシを色々な日常品の
上に裏返しに置いて、起き上がれるかを実験した動画。

団扇やレジ袋は余裕だった一方、シンプルなティッシュペーパー
では、くるくると体に巻き付けてしまい、もがいてダメ、さらに
体の上で紙を丸めてしまい更にダメ(笑)
しかし頑張っている姿が徐々に健気に見えていました(笑)

また、置いてあるワードのスタンプを5個好きに組み合わせて、
架空の虫の名前を作って紙に押し、更に名前から連想できるイラ
ストを自由に描くと言う体験コーナーも人気でした。
虫の名前は、そもそもなかなかシュールで、実際に「トゲアリトゲ
ナシトゲトゲ」と言う、結局トゲはあるのか、無いのかどっち?!
と言う様なものも実際ありますし、やってみたら楽しかったです
(イラストは絵が下手で断念)

因みに私が作ってみたのは
「ナナホシ/タピオカ/アシナガ/ダイオウ/テントウ」(笑)
ま、想像がつく範囲を越えられないのが平凡な人間の限界です(苦笑)

虫の豆知識「虫マメチ」があちこちに張り出されていたり、格納
されている羽根が広がる仕組みを再現したものなど、まさに機能と
デザインを、人類を恐ろしく超えた年月をかけて進化、洗練させた
自然の叡知を感じましたし、こう言うアプローチからなら、もっと
虫を好きになれていたかもしれないし、こんなカタチで虫と接する
ことがてきる子どもたちは幸せだなと思いました。

| | コメント (0)

2019.11.08

月9ドラマ「シャーロック」

「モンテクリスト」に「レミゼラブル」と、翻案ドラマ続きの
ディーン・フジオカさんが月9に主演でのホームズもの

つい先般は舞台になったり、竹内結子の主演で女性版がオンエアされ
たり、ホームズブームなのか、或いは殺人ミステリーもの、出尽くした
ための原点回帰かわかりませんが、それにしても月9も変わりました。

シャーロキアンではないので、毎回の元ネタはこれ、とか細かい
事は判りませんが、今週分については、若村さんが母親役で登場
した時点で、母親が事件に無関係な筈はないと確信し、母親の昔の
勤務先の病院名が妙にはっきりとした英語名だったのが多分原作の
暗示かなと推測していました。

話がスピーディーで登場人物が多く、じっくり見ると結構な勢いで
ツッコミどころ満載ですが、何となくかっこよく処理されている
のが、月9の遺伝子、でしょうか。

個人的には音楽の使われかたが結構好みで、なんだかんだで見て
いますが、スマホだのインターネットだの、防犯カメラだのと便利な
なりすぎると、そのままでは再現できないのは、松本清張ものと
通じるものがありますね

| | コメント (0)

2019.11.06

「令和元年版、怪談牡丹燈籠」終わる

NHKプレミアムのドラマ「令和元年版、怪談牡丹燈籠」」が終わり
ました

さすがに、お峰が死後に化けて出るのと、お国と孝助が異父きょう
だい、だった、と言うところまでは行かなかったですが、それでも
胸焼けするほどの錚々たる悪党の皆さんは最後まで惜しげもなく
悪党で、お露ちゃんなどまだ可愛いレベル、と言うか、後半の
人間の怖さに、「カランコロン」すっかり霞みました。

悪に一人立ち向かう孝助の健気さと(若葉くん、大活躍)彼を助ける
相川家の親子が救いでした。

そう言えば令和版と言いながら、怨霊シーンの描き方が、何かに
似てると思ったら、全体をコントラストきつめにする感じとか
2001年の映画「陰陽師」に似てました。
もっと何か2019年ぽいテクノロジーもありそうなのに、敢えての
アナログだったのでしょうか。

それにしても、ドラマで見てさえ、これだけの登場人物がいて、
複雑と思うのが、元は落語、つまり、話し手一人で演じ(語り)
分ける自信があって作ったと考えると、圓朝さんて、本当に凄い
落語家さんだったんですね

| | コメント (0)

「風の谷のナウシカ」歌舞伎チラシ

Nausika

演舞場で「ナウシカ」チラシを入手。
ビジュアル自体は先日公開されていましたが、チラシもそのまま
でした。
配役が出ても相変わらずさっぱり判らない状態で、これはイヤホン
ガイドとパンフレット必須ですね

そう言えば何でも成田屋さんは、「スターウォーズ」を歌舞伎で
なさるそうで。
来年には大名跡と言われている團十郎を襲名するのに、古典を勉強
しないで座頭(ざがしら)で新作ばかりやっていて大丈夫なのかしら?

| | コメント (0)

2019.11.05

スーパー歌舞伎Ⅱ「オグリ」(猿之助さんバージョン)を観る

Oguri_0001

新橋演舞場
10月分はチケット取りに失敗し、見づらい席でしたが、今月分は発売日に
チケットを押さえたおかげで、正面からやっと洋くんを見切れずに
見(改めて結構前回視野から消えていた)、原田保さんらしい照明も
全体をしっかり堪能できました

1回見ているので、ストーリーに頭を使わずに済みましたが、結局
小栗党員の若手役者が誰が誰かが判らないまま終わりました(笑)

勿論、最大の違いは小栗が猿之助さんだった事ですが、主役らしさは
出るし、テーマがより明確になりましたが(説教臭さも増した(笑))
若きカリスマリーダーっぽさとか、背の高い梅枝さんとのバランスは
隼人くんの方がややすんなり来たかも。

何より、猿之助さん、呼吸器どこか不調なのか、単なる癖なのか
判りませんが、折角の良いセリフが一息で行かず、ブツブツ切れて
息をしてから叫ぶ感じになるのが気になりました
タメてタメているからかも知れませんが、あそこまで息を吸って言って、
吸って言って、だと、聞く方がちょっと疲れました

隼人くんの遊行上人は、衣装がデニム地っぽくて爽やか。
修行20年のベテランに見えないのが難でしたが、やはりあのビジュ
アルは坊さんでもイケメンが隠せませんでした(笑)

閻魔の尋問が勧進帖風だったり、立回りに「蘭平物狂」が入ったり
ツケ(上下(カミシモ)同時もあり)など耳が痛くなる位の勢いで
迫力満点でしたが、本水立回り、あれ一応「火の池地獄」?(笑)
いくら盛り上がるとは言え、冷静に考えたら、熱関係メインの地獄で
水関係は何の見立てだったのか最早不明(笑)

さて。
お目当ての洋くんは、まず化粧がよくなりました
元からセリフは安定されてますし、ギリシャ悲劇からシェイクスピア、
清水邦夫に井上ひさしにまで、古今東西、蜷川さんに鍛えれておられるし、
そもそも蜷川さん芝居が歌舞伎にも影響を受けているので、雰囲気に
さえ慣れれば、現代劇と歌舞伎の中間くらいのスーパー歌舞伎には
違和感ないだろうと思っていましたが、その通りで、前回以上に安心
して見られました。

見得とか殺陣とか、まあハードルはいくつもありますが、ともあれ
久しぶりにたっぷり洋くんの舞台が見られて良かったです

ラストの「歓喜の舞」は、もう一息、でしたね
そもそもリストバンドの宣伝映像が場内で流れた時から、客席から
「買わなくては!」ではなく、苦笑も出ていて、「ワンピース」の
タンバリンのようには盛り上がっていなかったですし(観客の年齢層が
ちょっと高いせいもある)、あれだけ煽った割には、意外にあっさり
終わってしまいましたし。
リストバンドの使い方のレクチャーでテンションが下がるのも勿体
無く、再会の感動のまま、レビュー(笑)に突入しても良かったも。

そう言えば、小萩(照手)が勤務先の近江屋に、有休休暇(笑)の
申請をする時に「おいとま」が欲しいと言い、長殿が「3日いとまを
やる」と言ったのですが、私には「いとま」は離婚とかで「おいとま
頂きます」とか(今は言わないか)、「長のお暇」とか、戻って来ない
前提で去るイメージがあったので、小萩が「いとま」と言ったので、
退職して介護に専念するのか、と思ってしまいました(笑)
ま、最近は「凪のお暇」のおかげで、「暇」が小休止、と言うイメージ
でも違和感はちょっと薄れてはいますが。

因みにパンフレットはご自身のインタビューはなかったですが、
役者一人に一人、コメントが付いていて、例えば猿之助さんは福山
さん、隼人くんは「大富豪~」共演の石井さん、右近くんは当然
大泉さん。
洋くんは、嬉しいことに「クレシダ」演出の森さんがコメント書かれて
いて、洋くんが元の役だけでなく、もう一役演じた裏話を書いて
くださっていました
また、森さん作品にも出て欲しいです。

そう言えば歌舞伎同様、舞台写真があったのですが、あったのは
歌舞伎役者さん分だけでした。
残念。

ともあれ2回目も意外にちゃんと楽しめて良かったです

| | コメント (0)

2019.11.03

勘九郎くんが歌舞伎座に戻ってきます

来年一月の歌舞伎座演目が発表されましたが、久しぶりに勘九郎くんが
歌舞伎座公演に戻ってきます。

古典をみたかったので、演目的にはもう一つですが、まあともあれ
映像の世界から「お帰りなさい」ですね

| | コメント (0)

「終わりのない」を観る

世田谷パブリックシアター
今週は結局3回、三軒茶屋に通いました(笑)

前川さん作、仲村さん出演は、「奇ッ怪」シリーズと同じ。
第1作の衝撃はなかなか越えてきませんし、SFは私には難易度高く、
実際解りにくい部分もありましたが、たまには違う脳みそを使って
面白かったです。

情報では、ホメロスの「オデッセウス」を元にした、とあったので、
急いで「オデッセウス」の復習をしてから見ましたが、実際には、
オデッセウスの名前(→ユリシーズ→主人公の名前のユーリ)と、
オデッセウスが帰りたいのに帰れないと言う、2点くらいしか共通
点を見つけられず。
話は量子学まで及んでいたので、そんな関連かも知れませんが、
私にはオープニングのユーリの姿勢とかして、寧ろ、「ぐるッと
回って元の場所に戻ってもそれは既に同じ場所ではない」と言う
のは、清水寺や善光寺で有名な「胎内」(戒壇)巡りの方をを連想
しました。
(胎内巡りはあの世を見る、あるいは一種のイニシエーションらしい
ですし)

推しの役者さんが全く出ていない芝居を見るのは、もし自分の中で
面白い部分を一つも見つけられなかったらどうしよう、と言う不安が
いつもあるのですが、今回は何とかストーリーに面白さが見つけ
られて良かったです

但し、時間も財源も限られている以上、そろそろ、エイヤ!な冒険は
「終わり」にした方が良いかも知れませんが。

| | コメント (0)

2019.11.02

「戯曲リーディング/アテネのタイモン」を観る(若しくは聞く)(2)

(前項つづき)
「リチャード三世」を元に萬斎さんがされた「国盗人」を観た時に、
少なくとも衣装とかは必ずしも成功したとは思わなかったですが(笑)
秀逸だったのは、リチャードが本当は王になりたいのに勿体をつけ
バッキンガムとひと芝居打つところ。

観客全体を市民に見立てた芝居は、なるほど、沙翁も絶対そのつもり
でしたね、とか思いましたが、今回も、冒頭のタイモンの客席通路
からの登場は、客席をみな、タイモンの気前の良さをあてにした
下心ある市民たちに見立てていて、非常に面白かったです。

1回目の時は客席の河合先生に「後で(トーク)よろしく」と言い、
「よく見る方もいらっしゃいますね」とか、言っていてかなり
ツボでした

狂言自体は客席通路を使いませんから、狂言化時どうなるか判り
ませんが、客席を巻き込むのはノレますしね

しかし、そもそも。
さいたま版のセミナーでも、今回のトークででも、基本は「とにかく
矛盾だらけの作品」と言う前提なのが凄い(笑)
多分シェイクスピアの戯曲じゃなかったら、誰もやろう、とか、研究
しようとか思わないのでは?

1回目より2回目は音楽がしっかりしたのと、若手の演者さんが慣れた
(実は演出家どのが一番セリフが多くてセリフがアヤしかった(笑))
のに、時間がちょっと延びた以外は大きな違いはなかったように
思います。

トークは基本的に、河合先生と萬斎さんが、この作品が狂言に向く
のか?、やるとしたらどうやってやるのか?と言う部分に集約
されていました

個人的に思う狂言にするメリットは

★場所の移動方法や移動距離が曖昧でも大丈夫
山を昇ろうと、ぐるッと一周すれは、海外でも地獄でも移動完了(笑)

★場所の設定が曖昧でも大丈夫
セットが基本ないので、振り返って別の場所になっていても、違和感
なく、洞窟と海の距離感とか気にしなくて良いし、墓碑銘だの墓だの
現物を出さずに済むので、細かい矛盾を論理的に解決しなくて良くなる

★登場人物を減らせる
似たような名前に、長ったらしい名前が多発している芝居なので
問答無用に簡潔にできる

★物語の枝葉末節を省いて、主筋だけ追うことが可能

★主人公が狂言向きに極端な性格。
タイモンは、執事にすら見限る、駄目レベル(一種の「買い物依
存症」か)ですが、狂言の主人公も、例えば「弓矢太郎」にしても
「棒縛」にしても、だいたい主人公は品行方正、と言うより、欲望の
塊、自己中なヤツばかり。
主人公がコテンパンにされるか、「やるまいぞ」と追われる、は
狂言の定番ですから違和感なし

勿論デメリットとしては

☆簡潔にしすぎると話が逆に判りにくくなるかも

☆トークにもあったように笑いの少ない作品なので、「川上」レベル
まで洗練していかないと、喜劇でない芝居の狂言化の意味がない

人々が「金の切れ目が縁の切れ目」と、あっさり旗色を翻す、誰も
自分の頭で考えず、皆がああ言う、そうらしい、ああらしい、と
集団心理が働き、個人の理性が封じられる全体主義的部分は背筋の
寒い話で、社会批評性も持つと見れば、非常にシュールな作品にも
なりそうです
(そもそも一人で死んだ筈のタイモンを誰が埋めたのか…)

さて、どうなって行くか、展開が楽しみです

| | コメント (0)

« 2019年10月 | トップページ | 2019年12月 »