コロナ中断前最後は、タイミング良くか、なんとかそこ
まで撮り終えていたのか、ともかく織田家が尾張の一中小
企業から、カリスマ社長率いるトップ企業にのしあがる
ターニングポイントとしての桶狭間まで、半年かけて辿り
つきました
当日の時間経過を現代の24時間で画面に出して、密着レポ
風に、カメラも斬られた侍で塞がれたりする「タイム
スクープハンター」風。
最近の様々な新しい解釈(そんなに兵力に大差がなかった、
とか、義元は公家趣味の慢心、肥満中年親父と言う、従来の
イメージと違って「海道一の弓取り」の異名に相応しく
最期は自身も刀を取る、真っ当な、実に倒しがいのある
戦国武将だったなど。なお義元かっこいいキャラは、重なる
時代を描いた「直虎」の功績の一つ)を取り入れつつ、
信長定番の「敦盛」を舞うとか、義元のんびり休憩中など
オーソドックス?さも残しつつの展開でした。
「三密」対策だったのか 軍勢にやや迫力がなかったのが
惜しまれますが、ドキュメンタリー風のおかげで、登場
人物それぞれの役割やキャラクターが際立ちました。
織田方が勝てたのは、何も天気や義元側の油断のせいでは
なく、確実な情報から兵力分析し、裏工作から勝てると
判断してから動く、意外にも?ごく真っ当で現実的な
信長の戦略によるものと言う設定。
とは言え、一か八か、さはあって、信長にとっても乾坤
一擲の大勝負であることには違いない緊張感
内田くんが演じた梁田は、その信長くんには、頼もしい
情報提供と分析の役割を担う、いわばPCでありAI。
あの独特の声が、冷静さに幾分か一筋縄ではいかない気配が
こもり、リチャード二世やカリギュラをちょっと思い出し
ました
まあ、肝心の芝居自体は蜷川さん演出舞台ほどは自由には
いかず、相当緊張してましたが(笑)
但し、フォーティンブラスの時ですら、上半身裸だった
華奢な内田くんが、鎧をつけて戦っていたシーンだけで
かなり貴重な物を見た気がしました(笑)
戦力だと言われつつ、やはり元は人質、戦いでは単なる
駒と扱われた事で、家康が、遂に今川から離反したのも
この戦いだった、と言う設定で、家康にもターニングポイ
ントでしたが、沈黙の中にたぎる怒りや意思の強さが格好
良かったですね
因みに史実では元康くん当時満17歳。
パパの死で若くして会社(松平家)を継いだとは言え、
背負うものが大きすぎ。
(さらに因みに於大役の松本さんと、元康役の風間くん
実年齢一緒もかなり驚き)
さて、一方、義元は多分ごく常識の人。
配下の兵による略奪を許さないし、敗れたのも、信長に
比べての情報収集力の差。
経験値と常識優先の、一部上場大企業の社長さんが戦い
かたの違う若手に敗れたイメージでした。
一方お留守番チームの中では、これまで信長くんの参謀?
として信長くんをリードしていたと思っていた濃ちゃん、
いきなり隠し子奇妙くん出現、籠城と見せかけての出撃と
信長くんにかなり出し抜かれた感じ。
でもあのやり方だと、濃ちゃんもなかなか怒りにくい。
信長くん、いつの間にか大物になってきました。
駒ちゃんは結局前半で家康、秀吉、光秀と3人と知り合いに
なっていて、多分後半、京都でまた、歴史の変わり目に
関わる設定になるのでは
と言う訳で、とにかく一番表立って活躍してないのは、
主人公、光秀くん
後半、やっと歴史の表舞台に登場してくる筈ですが、多分
「真田丸」同様、クライマックスは最終回近くの一発
勝負。
そこまで興味と伏線とキャラクターの面白さで持ちこたえ
られるか、楽しみです