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2024.08.28

歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」を観る

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八月、特にお盆休みの歌舞伎座は観光スポットの
一面も強くなります。
劇場前は勿論、幕間の客席とロビーは、あちこちで
記念撮影スポットでしたし、地下の木挽町広場も
いつも以上に大にぎわい。
一方、そんな訳で歌舞伎鑑賞頻度のそこまで高くない
お客様も多く、殆ど仕方のない話ですが、普段起きない
タイミングで拍手が出たり、休憩ではない「つなぎの
柝」を幕間の合図と思って席を立ってしまう方も多発。
結局、暗い中、係員に誘導されて戻ってくる事に
なってお気の毒で、ここは係員が出ていく前に説明
してでも押し戻さないと、座って見ている側の視界も
妨げる事にもなりますし。

「1部」は巳之助くんと児太郎さんで「ゆうれい貸家」
この芝居、それぞれのお父様が、かつて同じ役を
なさっていたそうですが、当代コンビの方が背丈の
バランスが合います。
児太郎くんは幽霊やるにはちょっとガタイが良すぎ
かもですが(笑)、お父さん同様コメディセンスが
ありますし、地声出さずに声色を操れるので、お父さん
より自然で良かったですし、脇もほぼ同世代で固め
られるようになってきて何よりです。

「2部」
勘九郎さんの初役での「梅雨小袖昔八丈~髪結新三」
新三が髪結の所作を見せるところや、鰹売り(今回は
いてうさんが大熱演)の手捌きと話術、大口たたいてる
新三が、結局、口八丁手八丁上手の家主(今回は弥十郎
さん)にまんまと十五両掠め取られるところは見所と
理解はしますし、新三役は、お好きな役者さん多い
ようで、結構な頻度でかかりますから、まあまあの
回数拝見してます
江戸の鯔背(書かれたのは明治になってかららしいので、
ノスタルジーさが偏に出ているのかも)を味わうのが
正しいらしいのですが、似たような生世話ものの
「文七元結」や「魚屋宗五郎」に比べても、何か
個人的には毎回すっきりしません。
笑えないレベルの悪事を堂々と働いている新三が
裁かれもしないし、本人も反省もしなければバチも
当たらない(筋としてはラストで源七に殺られるらしい
のですが上演されない)のがイライラしてしまう(笑)

勿論悪人が主人公の作品は歌舞伎にもあり、好きな
作品もあります。
代表的なのは「霊験亀山鉾」
これも含めて「四谷怪談」に「盟三五大切」「桜姫
東文章」と南北先生作品に集中してかなりヤバい奴ら(笑)が
出てきますが、シェイクスピアの「リチャード三世」も
ですが、自意識に潜む罪悪感が弱みになるとか、
足元を掬われる弱点を相手に握られて、最終的には
「舞台上で」ちゃんと討たれて、「カッコよかった
んだけど、あれじゃ仕方ないね」と思って帰りたい
(個人的に」或いは「盟三五大切」のように散々
悪事を働いていたのも、実は彼らなりに成したい
大望があるとか(これはかなり無理矢理な感じもある
けれど)なんかないとなぁ。

で「新三」です。
勘九郎さんの新三は意外にも、お父様の隠しても
滲む無駄な(笑)可愛げ抜きで、強面前面でした。
幸四郎さんの源七も、まださすがに老侠客には若すぎて
(私のイメージは歌六さまか梅玉さまくらい)新三
くらい軽く一太刀だろ、な殺気が隠せない(笑)
また、忠七の七之助くんの独白?も、新三と勝奴の
二人暮らしの御自宅?シーンも、なんだか舞台の
白々とした広さが気になりました
(新三宅は物理的にも広すぎ(笑))
あと20年くらいしたら、「初役の時に見たのよ~」と、
自慢するかもですけどね。

3部「狐花~葉不見冥府路行」
京極夏彦さんの書き下ろし
外題は「はもみずにあのよのみちゆき」と読むらしいです

京極さん作品と歌舞伎の相性はかなり良いだろう、と
前から思ってしまいましたが、それでも多分クリア
すべきポイントは二つ、と事前に見ていて、やはり
それが課題になった気がしました。

ひとつ目。
京極作品のため、当然ながら話が長い。
同時に書き下ろした同名の小説版に比べたら格段に
短かったらしいですが、それでも200頁あまりあった
ものを、休憩込み3時間にするのはかなり難易度高い。
またそのために、説明セリフが増えてしまい、歌舞伎の
動きが魅力がかなり封じられたのも、折角歌舞伎で
やるのに惜しい。

二つ目
話が分かりにくい
みんなが書き下ろし小説読んでから来る訳ではないのと
文字(漢字)なら見分け聞き分けられるキャラクター、
人間関係が、耳だけ音だけとなると、かなりわかり
づらくなるのを無視した複雑な人間関係を押しきろうと
したこと。
再演繰り返せば変わるようにはなるでしょうが、
かなり取っつきが悪い。
また、七之助くんのキャラクターについて、あとから
「実は」とあかされましたが、歌舞伎なのだから
全然「匂わせ」できたのに。
逆に、染五郎くんがこれまでにない腹に一物ある役柄
だったのが今後頼もしく、なにより、テーマに据えた
彼岸花のセットは非常に美しくよかったです。
あとはとにかく舞台面がずっと暗すぎ(笑)
もう少しメリハリないと、彼岸花が映えないかなと。

まあ夏芝居が守りに入ったらおしまいですが、もう少し
お遊びも欲しかったかな。

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2024.08.13

大阪松竹座で「七月大歌舞伎」を観る

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7月は歌舞伎座なしで、大阪松竹座に伺いました。
萬屋三代の襲名興行に、仁左衛門さんの「いがみの
権太」が出る演目の、土日公演にも拘わらず、かなり
空席が目立っていたのは、京都の祇園祭と日程が被って
いたからかも知れませんが、すぐ外の心斎橋から
なんば近辺は、縁日か何かか?と思うくらいの大混雑で
行き着くのが大変だった(でも多分これが平常運転)
のを見ると、東阪の歌舞伎人口の違いもあるのかも
知れません。

昼の部「恋女房染分手綱~重の井子別れ」
萬壽さんの襲名演目。
襲名祝幕は、歌舞伎座と同じく、千住博さんがデザインを
手がけられていましたが、ややデザインが違って
いました。

重たい内容にも楷書の明確な美しさ、無駄のない
清潔さが表れる萬壽さんの持ち味で、襲名に相応しい
格と品の溢れる舞台でした
三吉役の新・梅枝くんも勿論大活躍。
有名な演目なのにこれまで観た記憶が殆どないのは、
重の井のキャラクターの複雑さと共に、子役の難易度が
高くて上演頻度がそこまででもないからかも。
ただしかなり個人的好物のお芝居でしたので、また
近々かかるのを期待します

「義経千本桜~木の実/小金吾討死/すし屋」
仁左衛門さんの権太、孝太郎さんの若葉の内侍、
歌昇さんの小金吾、萬壽さんの維盛、歌六さんの
弥左衛門、壱太郎さんのお里、吉弥さんの小せんと、
顔見世のような豪華キャスト
「木の実」を必ず付けるのは、仁左衛門さんのご意向
だそうで、確かに最近「木の実」なしの「すし屋」を
見ましたが、権太が連れてくる「若葉の内侍」と
「六代君」が誰なのかを見て、観客は先に権太の
心底を知り、弥左衛門の勘違いを「あ~」と思う、
そこがある無しで、芝居の醍醐味が全然違いました。
何しろ設定として、権太は勘当されていて、小せん
親子はまだ正式に弥左衛門夫婦に挨拶していない、と
言う前振りが「木の実」で小せんの口から語られて
いるのが、ここで効いてくる訳で、痺れました。

ところで、去年の顔見世につづき、今回も千之助くんが
同座されてませんでした。
最近は舞台「ヒストリーポーイズ」に出演されたり
これから大河「光る君に」にご出演予定だそうで、
歌舞伎以外のジャンルに挑戦中の時期かも知れません
仁左衛門さんも孝夫時代に、テレビ時代劇や、松本
清張ものの映画に随分お出になってましたから、
色々な場を体験するのもありかとは思いますが、
上方歌舞伎に貴重な後継年代ですし、やはり歌舞伎の
舞台で拝見したいかなぁ。

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「ミレービスケット詰め合わせ 超ビッグパック」

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高知名物「ミレー」ビスケット、最近は小袋をJR
東日本の駅売店でも見かけますが、今回、レギュラーに
加えて、ノンフライ、レモン、生姜、コーヒーキャラ
メルや胡椒、ワサビ、ニンニクなど変わり味をあわせた
10種が詰め合わせになったものを、高知の方から
いただきました。
苦手なにんにく味以外、1袋1日であっさり食べきって
しまいましたが、どれも美味しかったです。


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2024.08.12

舞台「オーランド」を観る

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PARCO劇場。
谷田歩さんお目当てで拝見。
谷田さん追っかけも結構長くて、最初は蜷川さんの
「タイタス~」
以降AUNや、また吉田さん演出のさいたまシェイクス
ピアシリーズは勿論ながら、一方、気がつけば、
すっかり栗山民也さん演出舞台のうち翻訳ものに
おいては常連に。
映像でも「日曜劇場」では「下町~」から「VIVANT」
まで福澤組の常連。
今日から始まるWOWOWのオリジナルラマ「告発は
うたう2」にもご出演です
(個人的には強烈な役柄だった「家族狩り」を見た時に
絶対話題になって有名になると思ってました)

さて今回は、宮沢さん演じるオーランド以外のすべて、
老若男女あらゆる役を、河内さん、谷田さん、ウエン
ツくん、山崎一さんの男性4人が、コロスを兼ねながら
演じる形式でした。
(通常、これがどう演じられているかは不勉強で不明
ですが)

舞台に置かれた一まわり小さい、能舞台のような
正方形の八百屋舞台の正面に出入り口があり、また
左右も出入りルートあり。
舞台に正面の壁面は一面のスクリーンになっていて、
背景になる映像が流れていて(最近の流行りで、PARCO
劇場でもよく使われてます)
下手にはバイオリニスト方が生演奏でおられました

エリザベス1世の時代に男性として生きていたオー
ランドが、謂わば輪廻転生していく物語で、途中から
女性になり、しかも過去生の記憶を持って転生して
いるかなり特殊な設定。
・・と観劇前に粗筋を読んだ時は、なんだか判り
にくいな、と思っていたのですが、見終わって感じた
のは、「どちらも知ることができるのが一番多様性を
理解できるのかも」と言う事でした
これが書かれた当時は、多分今よりずっと、役割が
固定され、カテゴライズされていた筈で、その枠から
自由になり、複眼的に物事を見ることができれば、
と言うのは、願望としてあったのではと思いましたし、
自由に行き来するオーランド(と演じる宮沢さん)が
とても生き生きして見えました

それにしても栗山さん、相変わらず凄い演出ペース。
影武者3人はいると踏んでます(笑)が、秋にはまた
谷田さんもご出演で「血の婚礼」をなさるとか。
去年、同じく谷田さんご出演だった「ロスメルスホルム」
チケット本当に苦戦したので、今回は油断せずに
頑張ります(笑)

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おじさんたちが頑張っていた映画「KINGDAM~大将軍の帰還」

河丁貂は「対岸」からの見物組(龍馬の下関海戦図的)、
美貌の増した楊端和は遼の隠し部隊と李牧の存在を
お知らせするワンシーン、政も今回はお城にお留守番で、
昌文君の報告を聞くのみ。
主人公の信も今回ばかりはさすがに影が薄いのは、
何より、冒頭の(正確には「3」のラストからの続き)の
龐煖の登場と、クライマックスの龐煖と王騎との
大バトルが凄すぎるため。
更に「3」までは「王騎の単なる脇侍」(笑)だった董も
みるみる大活躍で、今回は完全に「おじさんたちの
KINGDAM」でした

しかし、今作、王騎の天晴れな最期に原作いまだ
未読の私でさえ感動してしまいましたが、冷静に
なって考え直すと、この「馬陽の戦い」で秦は王騎を
失ってさえ、遼に優位に立てたのかも、優位に立て
ないまでも何らか持ちこたえたのか、何しろ原作
未読のためよく分からず
(そろそろ読めばいいのですが)。
王騎が信に「将軍何たるか」を伝える感動に紛れ
ましたが、書いてないけどこれ、明らかに「続く」事を
前提とした終わりかた。

どうやら続きの制作も既に始まっているようですが、
しかしこうなると、主演の山崎さんは、かなりの時間を
「KINGDAM」に割いている筈で、大規模なロケや
アクションなどからしても、まるで「007」のジェー
ムス・ボンドのよう。

またキャラクターの成長ペースに対して、制作ペースが
追い付かず、演じる役者さんがどんどん実年齢を
重ねると、映画「ハリーポッター」みたいなことにも
なりそう。
でも別の役者さんに替わる訳にもいかないでしょう
から、色々な制約のなか、どこまで続くのかも気に
なります

原作読まないまま4作まで「皆勤」してる実写映画は
「るろ剣」とこれくらいですが、今時珍しい、2時間
半超え尺を飽きさせず見せてくれた今作をみれば、
次も必ず見たいです

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「プロジェクトX」系でも、男の友情譚でもない稀有なカーレース映画「フェラーリ」

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一昔前のF1ファン、正確に言えばにマクラーレンファン、
もっと言えば、ハッキネン推しにとって、フェラーリと
言えば、絶対王者、「跳ね馬」、そして勝てない相手、
無敵のシューマッハ、の代名詞。
豊富な資金力と何よりネームバリューにものを言わせて
強いドライバーを集めた「F1界のアベンジャーズ」と
言うか「読売ジャイアンツ」(笑)で、憎たらしいくらい
強くて、勝てば良いってものではないだろう、と
ひたすら思っていたものです
(な、だけにハッキネンの次に推していたライコネンが
まさかのフェラーリ入りした時には、愕然としたものです)

今回の映画は、そのフェラーリを確立した、エンツォ・
フェラーリを主役に、描かれるのはある1年。
妻との間の長男を前年病気で失い、妻とはフェラーリの
共同経営者として繋がるだけ。
一方、次男を産んだ別の女性との生活は妻には秘密に
しての二重生活(当然バレてる)と言う綱渡りの私生活
ビジネスとしても、元ドライバーなだけに、セールス
よりもクオリティに拘る(技術系創業者あるある)、
財務担当者には、破産寸前、と改革を迫られる。
そこで、結果を出して知名度をあげるべく長距離公道
レース「ミッレミリア」に参戦するも、結末は…
(カーレース史に興味がある人には、まあ有名な話)

通常のカーレース(やスポーツ)映画の王道である、
プロジェクトX的なみんなで力を合わせて困難を
乗りきり結果を出す、でもなく、裸一貫、一代で名誉と
富を勝ち得た、創業写真の成り上がり成功譚でもない、
ドロドロの人間ドラマでした。
エンツォ役のアダム・ドライバーが、ガガと共演して
いた映画「ハウス・オブ・グッチ」を思い出しました

勿論、場面場面では、往年の名車によるカーレースの
様子が最新技術で再現されてワクワクしましたが、
結末が結末だけに見終わってここまでスッキリしない
カーレースものもこれはこれでレアでした。

しかもグダグタでブレブレのエンツォに対して、妻ラウラ
(ペネロペ・クラス)が超キレキレ、別宅のリナさんは
包容力で、それぞれ全くブレない様子がそれぞれ寧ろ
清々しいかっこよさで、何とも複雑で苦味のある映画に
なっていて、個人的には面白かったですが、カー
レースの事故現場場面はさすがにちょっとリアルに
やりすぎ。

因みに監督は、前に「フォード&フェラーリ」を
監督していたマイケル・マンで、その時はフォード
側からの物語だったので、アナザーストーリー的で
面白みがありました。


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2024.08.09

阪神甲子園球場100年

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記念の試合にきっちり勝利した翌日のデイリーを
忘れず確保。
同じような虎党は少なくなかったようで、駅の新聞
スタンドもデイリーだけ減りが早いようでした。
ポスターの写真は去年の秋に甲子園駅で撮ったもの
日本シリーズ制覇直後で滅茶苦茶盛り上がっていまし
たし、去年はリーグ戦からぶっちぎりでしたが、
今年はまだリーグ戦が混戦模様。
どうなることやら。

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