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2025.12.27

劇団新感線「爆烈忠臣蔵 桜吹雪サンダーストラック」を観る

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45周年のアニバーサリーイヤーの新感線、24年に
実現しなかった7年周期の「髑髏城」は結局今年も
実現なし
で、記念興行どうなる?と思っていたら、「チャン
ピオン祭り」と「いのうえ歌舞伎」のダブルシリーズを
冠し、歌舞伎三大名作の一つ 「忠臣蔵」がタイトルに。
勿論?、新感線が普通に「忠臣蔵」をやるとも思って
ませんでしたが(笑)、蓋を開ければ、ご近所の歌舞伎
座の「歌舞伎絶対続魂」と申し合わせたかのように、
制約のなかで、何とか歌舞伎を上演しようとする
人たちの物語でした

記念公演だからか、団員以外では、客演歴のある
「準団員」?の早乙女太一さんと向井理さん、小池
栄子さんだけで、最近の新感線の定番だった、外部
からの若手のゲストはない一方で、創立メンバーの
羽野晶紀さんの久しぶりのご出演など、「記念公演」
らしさもありました
(その羽野さんが、また1ミリもインターバルを感じ
させなくて凄い)
何より、中島さんのあて書きが炸裂し、早乙女くんは
女形役者役としての艶やかな舞と、事情で趣味?で
鍛えた剣術で道場破りをする設定で、いつもの流麗な
殺陣をこれでもかと見せつける二刀流、向井さんは
クールな権力者と爽やかな座付戯作者の二役で、
何となく立ち位置が「べらぼう」の定信風、小池さんは
女ながらに歌舞伎役者として、大石由良之助を演じる、
と夢見る娘(出が余りにも溌剌でしたし、歌舞伎役者に
なる、と言うので、最初てっきり少年設定だと思って
ました)、高田さんと粟根さんが珍しく?裏のない
役どころ(笑)で渋い脇、さとしさんは美声担当で、
これも「べらぼう」の平蔵に似た立ち位置の、遠山
金四郎、古田さんは相変わらず出れば美味しい役どころ(笑)
橋本さんは随分と渋さが増しました。
そして木野花さんが「芝居の神様」?役で映像出演
名前が「月影大御神」なのと、ビジュアルから、どう
見ても「ガラスの仮面」の月影先生の気配(笑)しかなく、
更に「オペラ座の怪人」や「刀剣乱舞」を思わせる演出もあり、
個人的には、ラスト前に[○](一応伏せときます)が七人
登場、仕方が完全に「髑髏」だったのがツボでした(
ホントに好きすぎる)

新感線についてはストーリーを書いても、盛大に
とりとめもなくなるだけなのですが(笑)、今回は
とりあえず、「忠臣蔵は上演した!」と言う分かり
やすいゴールに着地したのは良かった良かった(笑)

ただ気になることもあって、私の観た回だけかも
知れませんが、意外にグッズやパンフ売り場も並んで
なかったですし、何より私のいた3階席は平日でも
ないのに空席があちこちに。
上から見た感じ、特製まで作った割にペンライトの
使用率もそこまでではなくて、ちょっと熱量控えめで、
意外にオトナシイ観客対して、ベテラン俳優さんが
弾けまくる舞台との温度差は、見ていてちょっと
微妙でした

常にチケット争奪のイメージがあった新感線、最近の
旬の俳優さんを客演を迎えての公演が標準になって
いたので気がつかなかっただけかもですが、新感線も
息の長い劇団になって、旗揚げからのファンは世代交替、
今回のように、若手の客演がなく、テーマもオーソ
ドックスだっただけに、純粋に「劇団」ファン以外は、
何周年だけではちょっとアピールが控えめになった
のかもしれません

全公演終了に伴い、既に来年の夏にRXシリーズの
新作公演が発表されてますので、要チェック!

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劇団新感線「爆烈忠臣蔵桜吹雪サンダーストラック」を観る

202512enbujo

45周年のアニバーサリーイヤーの新感線、24年に
実現しなかった7年周期の「髑髏城」は結局今年も
実現なし
で、記念興行どうなる?と思っていたら、「チャンピオン祭り」と「いのうえ歌舞伎」のダブルシリーズを冠し、歌舞伎三大名作の一つ 「忠臣蔵」がタイトルに。
勿論?、新感線が普通に「忠臣蔵」をやるとも思ってませんでしたが(笑)、蓋を開ければ、ご近所の歌舞伎座の「歌舞伎絶対続魂」と申し合わせたかのように、制約のなかで、何とか歌舞伎を上演しようとする人たちの物語でした

記念公演だからか、団員以外では、客演歴のある「準団員」?の早乙女太一さんと向井理さん、小池栄子さんだけで、最近の新感線の定番だった、外部からの若手のゲストはない一方で、創立メンバーの羽野晶紀さんの久しぶりのご出演など、「記念公演」らしさもありました
(その羽野さんが、また1ミリもインターバルを感じさせなくて凄い)
何より、中島さんのあて書きが炸裂し、早乙女くんは女形役者役としての艶やかな舞と、事情で趣味?で鍛えた剣術で道場破りをする設定で、いつもの流麗な殺陣をこれでもかと見せつける二刀流、向井さんはクールな権力者と爽やかな座付戯作者(何となく立ち位置が「べらぼう」の定信風)、小池さんは女ながらに歌舞伎役者として、大石由良之助を演じる、と夢見る娘(出が余りにも溌剌でしたし、歌舞伎役者になる、と言うので、最初てっきり少年設定だと思ってました)、高田さんと粟根さんが珍しく?裏のない役どころ(笑)で渋い脇、さとしさんは美声担当で、これも「べらぼう」の平蔵に似た立ち位置の遠山金四郎、古田さんは相変わらず美味しい役どころ(笑)
そして木野花さんが「芝居の神様」?役で映像出演
名前が「月影大御神」なのと、ビジュアルからどう見ても「ガラスの仮面」の月影先生の気配(笑)しかせず、更に「オペラ座の怪人」風あり、「刀剣乱舞」を思わせるところもあり、個人的には、ラスト前に[○](一応伏せときます)が七人登場の仕方が完全に「髑髏」だったのがツボでした(ホントに好きすぎる)

新感線についてはストーリーを書いても、盛大にとりとめもなくなるだけなのですが(笑)、今回はとりあえず、「忠臣蔵は上演した!」と言う分かりやすいゴールに着地したのは良かった良かった(笑)

ただ気になることもあって、私の観た回だけかも知れませんが、意外にグッズやパンフ売り場も並んでなかったですし、何より私のいた3階席は平日でもないのに空席があちこちに
上から見た感じ、特製まで作った割にペンライトの使用率もそこまでではなくて、ちょっと熱量控えめで、意外にオトナシイ観客対して、ベテラン俳優さんが弾けまくる舞台の温度差は見ていてちょっと微妙でした

常にチケット争奪のイメージがあった新感線、最近の旬の俳優さんを客演を迎えての公演が標準になっていたので気がつきませんでしたが、新感線も息の長い劇団になって、旗揚げからのファンは世代交替、今回のように、若手の客演がなく、テーマもオーソドックスな「忠臣蔵」だっただけに、純粋に「劇団」ファン以外は、何周年だけではちょっとアピールが控えめになったのかもしれません

既に来年の夏にRXシリーズの新作公演が発表されていますので、気にしとおかねは!

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2025.12.26

「十二月大歌舞伎」を観る

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一時期は大和屋、中村屋、澤瀉屋の合同勉強会の
ような座組だった12月の歌舞伎座ですが、今年は↓に
書いた通り、南座に顔見世に音羽屋襲名披露が重なった
事もあってか 、超歌舞伎、講談と落語原作もの、
大和屋さんの勉強会と言う、新旧硬軟とりまぜた
(寄せ鍋的)三部制
二部と三部を拝見しました

二部
実は、講談・落語由来作品はわざわざ歌舞伎でやる
面白さがよくわからないので(例外は「牡丹燈籠」)、
あまり調べもせず、期待もせずに伺いました

「丸橋忠弥」
前半は、皆さん何だか力んでるな、くらいで、半分
以上眠気と戦ってましたが、後半突然、
お?と覚醒(笑)
松緑さんはいつから、アクション俳優になられたん
でしたっけ?(笑)
先(々)代の松緑さんが身体能力の非常に高い方で、
立師の方たちと作り上げたと言う「蘭平物狂」は余り
にも有名。
当代も襲名狂言にをされたりしてたので、演目として
リスペクトはされているかなと思ってはいたのですが、
まさか、この作品も大人数の捕り手とこんな体力
勝負みたいな長い立ち回りがでてくるとは
(単なる不勉強)

しかも、花道での立ち回り、二階建てからの巨大
燈籠を使う二段階のトンボの落ち、クモの巣状の
縄の捕縛などの古典的な技でも、花道は梯子でなく
戸板、クモの巣縄も、松緑さんが二階から非常脱出
みたいに飛び降りる、捕手を並べての揃ってのトンボも
定番でない並びだったり、抜き身の刀を遠くに投げて
落とさず取るのその距離も長くて、まあまあ立ち
回りも数見てますが、バリエーションが凄かったです。
フィギュアの採点みたいに言うなら、基礎点は勿論、
出来映え点での加点が凄い選手のようで、特に、
捕り手の役者さんたちの技術の高さとフォーメー
ションは一朝一夕には作れない高度なチームプレーで、
歌舞伎ならではかと。
更にこう言う演目は、捕り手側のスキルとモチベー
ションアップ、継承の意味合いが大きいので、芯の
俳優さんにその手の志がないと実現しない訳で、
「紀尾井町のだんな」、長らく模索の時期が続いて
いましたが、成長著しい左近くんの辰之助襲名も控えて、
いよいよ使命が明確になってこられたか
(深読みしすぎ?)

三部
「与話情浮名横櫛~切られ与三」
去年の「六条御息所」と同じ、玉三郎さんによる、
染五郎くん育成プロジェクト(汗)
しかし、若い、と言うのは恐ろしい事で、染五郎
くんの与三郎は、ただ座っているだけで殺気が滲む
実年齢を考えたらあり得ない配役組み合わせですが、
と言って、いま染五郎くんを与三郎に据えて、お富が
できる女形は?と言われれば、なかなか難問。
年代としたら当然「浅草歌舞伎」メンバー ですが、
この世代、何故か現状、女形が少ない。
去年の浅草で米吉さんのお富も見ましたが、まだ
ちょっとかな
最近、左近くんがメキメキですが、他は莟玉くん、
鶴松くんくらい。
しかもみんな、戸浪とか、おとく、など、しっかり
妻はともかく、お富のように、出てくるなり「ただ者
ではない」と思わせる役は、まだまだ難しめ。
と言うことで、今回は相手役からの「与三郎」継承
プロジェクトは玉三郎さんの慧眼ですが、同様に
女形も、以前の「阿古屋」のように、オンジョブでの
育成が必要かも、です
今回は、フレッシュで危険な染五郎くんの与三郎を
堪能する一場でしたが、忘れてならないのが、与三郎の
相棒で、結果的に与三郎とお富を再会させる役割を
果たす、曲者・蝙蝠安を演じた幸蔵さん。
「おうちの方」ではない高麗屋のベテラン脇役さんで、
どちらかと言うと実直な手代などで一座に名を連ねる方。
さすがにいつも見るような、くどさのある安ではなく、
しっかり主役二人をもり立てる側に徹しておられ、
こう言う役者さんの重要性を改めて感じました

「火の鳥」
体調崩して見逃した八月歌舞伎でかかった作品が
早くも再演と言うことでしたが、これも予習不足で、
てっきり手塚治虫原作か、はたまた様々造詣の深い
玉三郎さん選曲で、ストラヴィンスキー曲に乗って
舞うのかと思ってました(汗)が、どちらも違っての
オリジナル作品、でした。
玉三郎さんの火の鳥が舞い、さすがにワイヤーワークは
なかったものの、カメラのクレーンのように手動で
上下する装置に乗っての「浮遊」もありました。相変わらず台詞なし舞踊系に理解がさっぱり深まら
ないため、何だか正直よくわからないうちに終わり
ましたが、侍女チームの中にいた芝のぶさんだけは、
独自センサー(笑)で発見
他の侍女とは格段に違う美しい手指の動かし方と
目線の投げ方は、さすが芝のぶさん、でした。

今年の歌舞伎はこれで見納め
年末までにベスト10を書きます

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佐久間二郎の会「三曜会」を観る

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一年ぶりくらいのお能の会
「敦盛」「碇潜」「奈須與市語」「俊寛」と、オール平家ものを、
仕舞、間狂言、能で見せ、さらにドキュメンタリー
映画にもなった、万作さんと萬斎さんの「川上」 まで
ある、ワクワクしかない番組立て
ちょうど、前後して南座の顔見世で、仁左衛門さんの
「平家女護島〜俊寛」も拝見する予定も立っていたので、
比較できるのもお楽しみ。
しかも、今や国立能楽堂主催でもなければ、ミュー
ジカルに劣らぬ高額チケットが連発される能会の中で、
後方とは言え、正面席を4桁で買える驚異的コスパ。
能のチケットを安い!と思ったのは久しぶりです
(まあ、ミュージカルに限らず、最近の演劇チケットは
みな高額で驚きます)

「奈須與市語」は萬斎さんの数あるお得意演目のうちの
一つですが、今回は裕基くんで。
確か、かなり前に野村家の会での被キを拝見した
記憶があり、その時は随分な緊張感でしたが、あれ
からかなり場数も踏まれたようで、気合の入った
若武者感がありました

「川上」は何より、久しぶりに拝見した万作さんの
卒寿を越えたとは思えない張りのあるお声
眼病平愈のお祈りにお籠りに行って帰ってくるなり、
悪縁だからと離婚をつきつけられ戸惑う妻と、そうは
言ったものの、結局お告げに従わず、眼病平愈より
現状維持を選んだ夫の、長く連れ添った夫婦ならではの
機微が、簡潔な狂言の表現で十分に伝わることを
改めて感じました
しかし、これ、男は健康よひ愛情を選んだと見えますが、
良く考えると、一時とは言え、健康を選ぼうしたのは、
人間の本能として責められはしないし、そもそも
同じ天秤にかけるには無理がある健康と愛情を男に
選ばせる、を含めての「地蔵さまのお告げ」だったと
したら、地蔵さま深すぎ

能「俊寛」は、歌舞伎と違って、赦免使には瀬尾や
丹左衛門と言った名前はなく、ましてや千鳥も出て
こず、俊寛が与えられた本土への帰還の機会を自らの
意思で返上する、と言うドラマティックな展開もなし。
俊寛「だけ」が残される孤独がひたすら描かれる
自問自答的な見え方で、地謡はまるでお経のように
聞こえ、また具体的な舞台装飾が何もない能舞台の
方が、波の荒れ狂う海の絶望的広大さと、小さな島、
そして波と自分が発する音以外何もない静寂さを、
鳥瞰図のように見ているように自分でイメージを
拡大して創造できて、絶望感、寂寥感はまた一段でした

久しぶりの能、楽しめました

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2025.12.19

南座「京の年中行事 當る午歳吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎」を観る

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ニュースの決まり文句
「まねきが上がると京の都にも師走が来ます」
今年もそんな季節になりました

今回は一年続いた八代目菊五郎、六代目菊之助襲名
披露興行も兼ねているので、音羽屋、高麗屋、中村屋、
松嶋屋と揃って、例年以上に豪華で、まさに「顔見世」に
相応しい顔触れ。

劇場前のまねき、狭いロビーを埋め尽くす竹馬、
日によっては花街ごとのご見物で、桟敷席に綺麗な
着物姿のお姉さまたち勢揃い、と他の劇場では見られ
ない光景も南座の顔見世ならではです

昼の部は幸四郎さんの「一條大蔵卿」から
愛之助の鬼次郎に、壱太郎さんのお京、高麗蔵さんの
鳴瀬に、七之助さんの常磐
最近、幸四郎さんに吉右衛門さんの雰囲気を感じるの
ですが、今回も、何となくちょっとスケールは小さい
けれど、かわいい感じの長成さん
しかし、時折見せる「本気の抜群の切れ味」は、実は
こう言う人がいちばん怖いな、と思わせてヒヤリ。
(「鬼平」的な?)
壱太郎さんのお京が全く太刀打ちできない威厳が
七之助さんの常磐にはあって、七之助くんもいよいよ
「若手」じゃない事を実感しました。

次がお目当ての「平家女護島~俊寛」
瀬尾役が急遽、彦三郎さんになりましたが、いや、
やはりお声が良い
次世代の「助六」の意休も絶対推し、です
少将に隼人さん、康頼に橘三郎さん、千鳥に莟玉さん、
丹左衛門尉は、Bプロで俊寛をなさる勘九郎さん
そして勿論、俊寛に仁左衛門さん
仁左衛門さんがなさる場合、何につけ、丁寧さを
感じますが、今回も千鳥の踊りが丁寧でしたし、
全体に細かく目の行き届いたものでしたが、吉右衛門
さんの時は、船が出立して一人断崖に残される時に、
孤立を強調するためか、岩まわりをぐるり、波布で
覆っていた気がしますが、今回仁左衛門さんは、
ちゃんと岩場以外の砂浜部分を残していました。
また、よくある演出では、花道に出た俊寛の足元が
揚幕方向から徐々に白(地面)から波模様の布(海)に
かわり、俊寛が波に追い詰められるように本舞台
(地面)に戻るのですが、今回は、開いた状態の
すっぽんに波布を被せて下に足を入れられる仕掛けが
あり、俊寛がそこにかかるとちょっとした深みに
はまったようになって、もがきながら海岸に戻る、
と言う、私は今までに見たことがなえ、リアルな
演出がありました
何よりも「お~い」と呼び、呼び返しが聞こえる、
から、聞こえなくなる変化、更に、岩場の上での
僅かな表情と折りきる松の枝一本だけで、絶望(一縷の
後悔?)や悲しみから達観、あるいは諦めへの気持ちの
変化をくっきりと観客に伝えるお芝居は、本当に
素晴らしかったです

夜は「壽対面曽我」から。
祐経を梅玉さん、虎を扇雀さん、五郎を愛之助さん、
十郎を孝太郎さん、朝比奈を鴈治郎さん、少将を
莟玉さん、と言う顔ぶれに、普通なら鬼王が持参する
友切丸を、鬼王一子菊若丸、言う設定で、新・菊之助
くんが登場しました

「口上」に続いて、襲名狂言「白浪五人男」から「浜松屋」と
「稲瀬川勢揃い」

しかし「対面」「白浪」のような、典型的江戸歌舞伎は、
大磯、朝比奈、江ノ島、由比ヶ浜、龍ノ口、こゆるぎ
(気がつきにくいですが小田原近辺の古い言い方)、
鴫立沢、七里ヶ浜、滑川、稲瀬川、(鶴岡)八幡(宮)、
弁天、吉祥院、etc.など、鎌倉周辺の地名などの読み
込みが多いので、土地のイメージとかが湧くか湧か
ないかは結構見ている側は重要な気がしていて、
やはり江戸歌舞伎は、歌舞伎座の方が観客もお芝居に
入っていける感じがします
(浮世絵でも広重の「江戸百」は、東京以外で見ると、
ちょっとアウエイ感があります)

逆に、上方の近松や西鶴の作品に出てくる地名や場所の
イメージや距離感が私はなかなかピンと来ません
例えば「封印切」で、新町の梅川の元に、淡路町に
家(店)がある忠兵衛が、屡々仕事中に寄り道?したと
あっても、いったいどれくらいの距離を寄り道して
いたのかピンと来ず、ためしにGoogleマップで調べて
みたら、徒歩28分(約2キロ)
昔の人にとっては苦もない距離だった筈で、スルスル
行けたな、とか、逆に逃避行先の奈良の新口村は、
今の大和八木の先らしく、乗換案内だと淡路町から
徒歩9時間とか見ると、健脚でも道路も悪そうで、
いかにもな距離感。
この「距離」を分かって見てるか、で舞台のリアリティも
かなり違ってきます
更に話を敢えて逸らすと、「地名がキャラクターや
ストーリーに与える意味合い」が、特に問題になるのが、
馴染みのない地名が頻出するタイプの海外戯曲で、
私が海外戯曲作品を捕まえきれない、と思うところ
逆向きに日本の例でいえば、
「30代前半で豊洲のタワマンに住んでいる共稼ぎ夫婦」、
とか
「実家が田園調布で親と同居」
とかを敢えて書く、作家の込めたパーソナルな設定を
例えば海外の読者は読み取れるのかな、みたいな
もどかしさ。
実はこのあたり、観客の芝居への親近感や没入感に
少なからず影響しそうで、個人的には観劇時の観客の
心理との関連をもう少し深掘りしたいところです。

さて散々脱線しましたが「浜松屋」
新・菊五郎さんの弁天と勘九郎さんの南郷のコンビは、
息が合う、とはこのこと。
菊五郎さんの弁天は初役の頃から拝見していますが、
最初の頃より余計な力が抜けた、と言うか、七代目の
コピーから脱しつつあるように見えました
幸四郎さんの、しれっと浜松屋の味方で登場して、
実は弁天たちの頭目である駄右衛門の、意外に登場
なりの胡散臭さは、白鸚さんや吉右衛門さんなど、
パパ世代のやっていた駄右衛門にはない生々しさで、
またなっかなか(笑)

「稲瀬川」
幸四郎さんの駄右衛門、菊五郎さんの弁天、勘九郎
さんの南郷、七之助さんの赤星、愛之助さんの忠信、
と、いま40~50歳代の花形役者がここまで揃うのは、
最近、歌舞伎座でもなかなかなく、花道に揃った
だけで、見に来たかいがあったと思いました。
(逆に当月の歌舞伎座は…)
あと何年、見に行けるかわかりませんが、やはり南座の
顔見世は格別でした
それにしても、祝幕が個性的すぎ(笑)

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2025.12.17

石水博物館に「蔦屋重三郎と珠玉の浮世絵~写楽・国芳・国貞・広重」展を見に行く

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NHK「日曜美術館」の「アートシーン」で、三重の石水
博物館で、写楽の肉筆の扇子や、かなり状態の良い
浮世絵が多数公開中、と言う、気になる情報が流れ
ました。
これは見たい、と思い、聞き慣れない名前の博物館の
場所を調べると、津。
それなら同じ三重県内の「鳥羽水族館」に行く時に
寄ろう、と言う心づもりでしたが、私のその時の
スケジュールだと、鳥羽から行っても津から移動
しても、時間的に両方行って日帰りが無理で、前回は
「生き物優先」で(笑)トバスイだけ行って帰ってきました。
(県内と言っても、な距離感だった事は行ってみて
痛感)

しかし展示終了が間近になって、改めて公式サイトを
見るとやはりラインナップが魅力的だし、不定期
公開となれば次の公開時に自分が行けるかわからない、
と思い直し、結局、あまり間を開けずに再度の三重
旅をしてきました。

石水博物館は、名古屋からJRと徒歩で1時間半ほど。
最寄り駅・阿漕(あこぎ、って名前がなかなかイン
パクト!)駅からGoogle Mapをたよりに(意外に案内
少な目)緑に囲まれた小高い場所にある博物館へ。

展示は期待を更に上回る内容で、まずは写楽貴重な
肉筆「老人図扇面」
最近の研究で、老人が有名な冨本の太夫だと特定
されたとか
また一般的に褪色が激しい朱や緑が見事に残っている
細判の「三代目瀬川菊之丞の都九条の白拍子久かた」と
「二代目中村仲蔵の荒巻耳四郎金虎」の対のものは、
保存状態が素晴らしく見入りました
国芳先生の、伊勢音頭を並んで踊る女性たちを描いた
「いせおんど」は、ご当地らしさがありましたし、
歌舞伎演目をすべて猫で表現した、実に国芳先生
ならではな「流行猫の戯(たわむれ)」も細部まで細かい
仕上がり。
これに限らず、江戸の彫師、刷師はすごい。
また顔だけ歌舞伎役者で体は亀、と言う(規制対策!)
「亀喜妙々」、国貞の「勧進大相撲取組之図」など、
どれも個性的なものばかり。
なかでも芳艶の「破奇術頼光袴垂為搦(きじゅつを
やぶってよりみつはかまだれをからめんとす)」の
蛇が、「ジュラシックパーク」の恐竜出現、のようで
インパクト抜群でした。
印刷物では「べらぼう」ですっかりメジャーになった
黄表紙本の、確かに読まれて手垢まみれになったり、
角々が摩りきれた「実物」、ドラマ冒頭に登場した、
「吉原細見」、京伝先生の曰く付き「錦之裏」など、
盛大に並んでいて、ニヤニヤしっ放し。

広い、とは言えないサイズの展示室でしたが(太田
記念の一室サイズに近いかも)どれもじっくり拝見でき、
かつ写真撮影も可で、満喫させて頂きました。
やはり行って良かったです。

ちなみに、行く前に日本橋にある三重県のアンテナ
ショップ兼観光案内所に周辺情報などないか、調べに
伺って、博物館のリーフレットを頂きつつ、行きに
乗る予定の「快速みえ」号が走るJR線が、近鉄にくらべて
強風での遅延が多いと言う地元ならでは情報を聞けた
のですが、一方で、博物館の場所をうろ覚えのスタッフの
方もいて、どうやらまだ「知る人ぞ知る」スポットの
ようでした。

さて、滅多に来ない津まで来たので、さすがにその
まま帰るのも勿体なく、まずは石垣があるらしい、
と(笑)「津城跡」へ。
お堀が意外に?しっかりあって電線さえなければ、
なかなかのビジュアルでした
(市街地の城壁撮影に、電線は天敵です)

更に、最近、日本映画のロケ地にもなったと言う
高田本山専修寺へ。
映画自体は見ていないので、全然「キャー」にはなり
ませんでしたが(笑)、なんでも「みかどのおすまい」と
言う設定だったそうで、立派な屋根を持つ堂々とした
伽藍、特に屋根の付いた「通天橋」は見事な装飾もあり
(勿論、参拝者も渡れる)、気持ちの晴れ晴れとする
お寺様でしたし、ロケ地の設定もなるほどで、コー
ディネートされた方の慧眼を感じました
次にWOWOWやBSCSで映画がオンエアされたら
どんな風に映っているか、確かめたいです

ここから近鉄で名古屋に戻りましたが、びっくり
したのは、専修寺から最寄と乗換案内に出たので
行った伊勢鉄道の東一身田駅。
もの凄い段数と急な角度の階段を上がったところに
ある(エレベーターもエスカレーターもない無人の
高架の単線駅で、単線のためか警備の方がお一人
おられるのみ。
電車を待つ間、高架なので風もきついのですが、
あの急な階段を再度下りる気にはならず、ひたすら
待ちました。
しかも来たら乗るのは一駅.ICカード支払い不可。
そこからまたJRに乗り換えとなかなか不便でした。
行きも同じ経路を通っているので、何となく引っ
掛かり、後で調べたところ、両側をJRに挟まれていて、
快速などで通過する分には、余程でなければ伊勢鉄道
区間を通っていることに気がつけないかなと。
便利さだけでいうなら、専修寺からは東一身田駅よりは
ちょっと遠いのですが、近鉄の高田本山駅まで歩けば
近鉄内の乗り換えだけで名古屋に出られたようでした。

さて、それでも名古屋で、もう少しだけ帰りの電車まで
時間があったので、もうひと欲張り(笑)して、名古屋へ
来ても一度も行ったことのなかった熱田神宮へ。
去年、雨で予定が狂って名古屋市内に日中いる事に
なった時、「虎に翼」のロケ地めぐりのあとに熱田神宮に
行こうと思ったのですが、あまりの強雨に、駅の
観光案内の方に「行くなら天気の時の方が」と言われて、
県立美術館の「相国寺展」に切り替え、それはそれで
空いていてとても良かったのですが、熱田神宮参拝は延期になってました。

で、今度はいよいよと、名鉄に乗り換えて熱田神宮へ
下車するなり神社の真ん前、と言う素晴らしいアクセスは
伊勢神宮(外宮)や明治神宮に似ていて、迷うことなし。
ただし、駅からの入口は、神宮の東口、いわば脇で、
正殿にまっすぐ続く参道、一の鳥居は帰りに入り
直しました
参道を含めて全体的雰囲気も明治神宮に似ていたのは、
結婚式場が近くにある、とかからか(笑)

駅前に銘菓「きよめ餅総本家」の名前が入った歩道橋が
あって、路面店が近くにあったので、買ってみましたが
ういろう同様、シンプルでオーソドックスな味でした

さて、名古屋に戻ってみたら、山陽新幹線エリア内
での何かのトラブルで新幹線が遅延中。
やはり欲張りせずに早く帰れば良かったか(汗)とも
思いましたが、予約した列車は約30分の遅れで到着。
名古屋駅の表示では、発駅により、前後の列車の遅延
時間がまちまちだったので、動いても前後との兼ね
合いでもっと遅れで東京着かなぁと思っていましたが、
結局は30分遅れをキープしたまま終点着
つまりは乗車時間自体は予定通りだった訳で、あの
超高速で走る新幹線なのに、遅延時オペレーションは
一体どんな事になっているのか、改めて感心して
しまいました

よく行く京都や大阪と違って、色々新鮮でした

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2025.12.11

京セラドーム大阪に、Adoライブ「よだか」を聴きに行く

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京セラドーム大阪にAdo(さん?さま?)のライブ
「よだか」を聴きに行ってきました

ドームライブに行く、なんて、十年単位で久しぶり
ポール・マッカートニーやエリック・クラプトンの
来日公演では行った事がありますが、日本人のアー
ティストの単独ライブなど、おそらく初。
大阪ドームも、ずいぶん前にオリックスの公式戦を
見に行って以来久しぶり。
凡そ私には縁遠い感じすらするAdoさんのライブに
私が行く事になったのは、既に書いたように「チ」を
大阪で見ることになったのがきっかけ。
この時期に大阪に行くなら、折角だし、京都に紅葉
見物か、開催中の美術展でも行こうか、と関西のイベント
スケジュールをネットで検索していたら、大阪ドームで
丁度重なるタイミングでライブがある、しかも偶然
プレイガイドサイトがチケット先行抽選受付中。
今を代表する「歌い手」さんのライブがプレイガイドの
抽選ごときで容易く当たる筈ないど、と殆ど期待せずに
申し込んだのですが、スタンドの上の方の席だった
からか、何故か当選し
「チ」観劇に「Adoさまライブ」、と言うなんとも不思議な
大阪遠征に。
更に、在阪の日に阪神タイガースのリーグ優勝パレードが
行われる、と発表になって更にびっくり。
勿論、パレードは人ごみに耐える自信がなかったので
最初から諦めましたが、これも折角と、地元で見ても
同じ内容ながら、タイガース優勝記録映画「阪神タイ
ガース~栄光の虎道」を梅田で見、さらについでに、
阪神本店のタイガースショップでグッズを購入して
「雰囲気だけでも盛り上がろう~」、となり、結局
予定モリモリ、おみやげパンパンの旅行になりました(笑)

で、Adoさまライブです
抽選に当たって最初にしたのは耳栓・イヤープラグの
購入。
近年、管楽器や太鼓などの強い音が近くですると耳鳴りが
するようになって(タイガースの生観戦を長らくできて
ないのはそのため)、Adoさんのライブなど、無防備で
聞いたら耳が1曲持たなさそう。
それでも行くとなれば、それなりに装備は必要と
思い付いた訳ですが、まずはアイドル推し歴の長い
友人に、イヤープラグがライブ持ち込み荷物違反に
ならないか確認。
すると、最近はライブの公式グッズにイヤープラグが
あったり、持参は全然問題ない、との事で、まずは
安心して家電量販店へ。
確かにライブ用の耳栓が多種類揃っていました。
私は耳の穴のサイズがちょっと微妙なので、(歌舞伎の
イヤホンガイドのイヤホンも、大小どちらを選んでも
しっくりこない)交換可能な4種類サイズのイヤー
ピース、落ちて行方不明にならないように両端に
プラグを付けられるネックストラップ、アルミの専用
ケース、そして纏められるポーチ付きが標準装備の
ものを購入しました。

次は公式サイトで注意事項の確認
たぶん他のアーティストとの決定的違いは「双眼鏡
関係持込禁止」でしょうか
逆にこれが凄いのは、普通なら「音のバランスが良い」は
勿論ながら「生の推しを近くで見られる」或いは「演出で
途中で近くを通る」など、ライブの価値に「聴く」だけで
なく「見る」(見える)と言う要素が加わって「良かった」
「ついてなかった」と言う事になるところが、シルエット
だけ、なら視覚は最新の映像技術で、基本、均等に
浴することができ、あとは「聴く」に集中できる、
邪念(笑)から解放される事で、これは「発明」だと
思いました
(後で書きますが、ペンライト問題もこれで解決)
またライブに参加する「礼儀」として、公式サイトや
既に東京に参加されたファンの方の書き込みをチェック。
確認できたのはオフィシャルカラー(青)にドレスコード、
推奨アイテム(青い薔薇)、専用ペンライトなど。
服装は一応青に統一、青の薔薇は見つけられず紫の
薔薇の造花で即席コサージュを手作りしていきました

ペンライトについては、昔は公式とかなかったですし、
寧ろ、前の方が振ると、後ろの人の邪魔、と禁止
だったりしてましたが、最近は寧ろ推奨、少なくとも
Adoさんなら、そのために顔が見えない問題がそもそも
ありません。
こちらのツアーでは当該ライブ専用ペンライトがあり
それ以外のペンライトは持込禁止となかなか厳しめでした
(前出のアイドル推し友によれば、いつのペンライトを
持ち込んでもokなところもあるそうですが)
ちなみにペンライトを指定した理由は開演するなり
判明しました
スタンド席から見下ろせば、そこには「参加者」が持つ
ペンライトを一元的にコントロールする事で客席を
スクリーンにした見事なイルミネーションアートが
出現。
アリーナのお客さん自身は見ることはできませんが、
スタンドの客、そしてたぶんそれを特等席で見られる
のはステージ上のご本人。
かつてはできなかった、テクノロジーの進化?の賜物で
ライブの新しい楽しみかただなと思いました。
ただ、まあまあなお値段だったので、私は購入はしません
でしたが(汗)

オープニングアクトのステージから拝見しましたが、
そう言えば昔、オフィスオーガスタの事務所所属
アーティスト合同ライブ「福耳」で、オープニング
アクトをしていたのは、今や味のある演技で俳優と
しても活躍する、竹原ピストルさんが組んでいた
ユニット、野孤禅(ヤコゼン)
凡そ地上波では流せそうにない、尖った歌詞の曲の
弾き語りをしていた事を不意に思いだしました(笑)

そしていよいよご本人登場されての歌唱になりましたが、
驚いたのは、その歌いぶり。
パンチのある歌い方は、テレビなどでも知っていましたが
とにかく一曲目からずっと、曲の合間のセット転換と、
一度のバンドメンバーの紹介とインスト演奏の時間
以外は、あのパワフルな歌声でMCなしで休みなく
歌い続け。
やっとMCになったのは、本編のラスト1曲前、でした。
知っている曲もあり、またある程度「予習」もして
いき、それでも覚えていない曲は勿論ありましたが、
そのパワフルさ、独特の世界観は、全部を知らなくても
十分楽しめました。

そうそう、例のイヤープラグを一曲目からてましたが、
ちゃんと音楽は(ちょっと籠る感じはしましたが)
聞こえ、おかげで最後まで 耳は持ちました
ただ、最後くらい生で聴いて、と思ってイヤープラグを
外してみたら、やはりすごい音量で(汗)、やはり
イヤープラグ持参して正解でした。

来年の日産スタジアムライブの告知もあり、また
新曲発表もあり、ほぼ飛び入り参加、でしたが、
たまにはまるで知らないジャンルのエンタメも、
いつもとは違う脳みそが働くようで、とても楽しかった
です

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2025.12.07

1月(新)国立劇場歌舞伎で「鏡山」、3月は歌舞伎座で「再岩藤」と粋なリレー公演

個人的に大好きな「鏡山~」が正月に「(新)国立劇場」で
かかるのだけでも楽しみなのですが、三月歌舞伎座の
演目が先日発表されたら、なんと「鏡山」の後日譚に
あたる「加賀見山再岩藤」がかかるとか。
「骨寄せの岩藤」で有名な演目ですが、最近しばらく
かかってなかったのですし、隔月で続編とか、ずいぶん
楽しみです

★「鏡山旧錦絵」
(新)国立劇場
1月

★「加賀見山再岩藤」
歌舞伎座
3月

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2025.12.05

終演後に気持ちが穏やかになる舞台「シッダールタ」

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ノーベル文学賞受賞、自身の代表作、と言われても
「デミアン」共々読んでないどころか、ヘッセで読んだの
は読書感想文用の「車輪の下」くらい。
「シッダールタ」ってお釈迦様の名前でした?、くらいで、
仏教関係も詳しい訳でもなし。
何より、見るまでずっと
「シッ【タ】ール【ダ】」
だと信じてました(汗)
ただ、白井さんがそもそもありきたりの芝居を演出を
なさる筈もないので(「建築家とアッシリア王」とか、
真面目?にやる演出家さんなんて滅多にいない)(笑)
それはそう言う物と 受け止めないと、そして何より、
舞台ではいつも不思議なパワーを感じる、草彅くんを
見たくて伺いました。

舞台は銀の丸いボウルを、縦に真ん中から半分に切って
置いたような、周辺が高く、不思議な形状。
底の部分が舞台の床の高さで、しかも茶色の砂が
敷かれている。
役者さんたちはこのまるでスケートボードのパークの
ようなセットを、奥の縁から滑り降りてくるだけでなく、
少なくも3階席から見る限りはまあまあな高さがある
のに、手がかりなど殆どないところを駆け上がっても
いっていて、蜷川さんの「ジュリアス・シーザー」や
「コリオレイナス」ばりに、なっかなかな負荷がかかって
いるように見えました

物語は、恵まれた地位にあるシッダールタが自身に
疑問を抱き、地位を擲って商人になり、金を稼ぎ、
裕福になり美女を侍らせるが、やはり満たされず、
結局全てを棄てて悟りを拓き、穏やかな精神性を
獲得する、と言う、つまりは釈迦の言い伝えをなぞる
ような物語。
しかし、現代の「自分」や、デミアンも登場するし、
瀧内公美さん演じるカマラーは高級娼婦らしいのですが、
シッダールタの全てを肯定する、もうそれこそ菩薩の
ようで、ちょっと都合よすぎでは、とか、まあ色々
見ている側は「煩悩」炸裂しましたが(笑)、1つ
確実に言えることは、見終わった時に、何だか些細な
事が気にならなくなり、気持ちが軽くなった、と
言うこと。

特に、シッダールタが「弟子入り」する、渡し守との
会話は素晴らしく腑に落ちたし、ノゾエさんのお芝居が、
寄り添うようでとても良かったです。

セットはどうやら一階席からは全体像が見えないようで、
休憩時間にわざわざ上がって来られた方もいました。

楽前にもう一度見る予定なので、詳細はまた。


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2025.12.04

甲府に「ベストセラー誕生!南総里見八犬伝の世界展」を見に行く

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山梨県立文学館で「八犬伝展」をやっている、と言う情報。
去年映画「八犬伝」が公開された時にも思いましたが、
平日18時台は辻村ジュザブローさんのちりめん人形と
坂本九さんの軽快な語り口の、NHK「新・八犬伝」を
見る、を楽しみにしていたので、「八犬伝」と言われると
何に依らずどうも見逃せません
山梨と言えば、ミレーの「種まく人」を購入した当初、
一大ブームを起こした県立美術館は知っていますが
文学館とは?と調べたら、美術館と同じ敷地内に
ありました。
思い付きで行ける距離です
行きました(笑)

甲府に、いや山梨に行く自体が何十年ぶり。あずさ・
かいじも久しぶり。
そもそもJR東日本の特急に久しぶりに乗りました
(予約にまつわる愚痴は後半で)

甲府駅から路線バスでしばらく走り、少し市街地に
出たかなぁと言うところで美術館(文学館)前に到着。
ミレーで話題になった頃に行った当時は、周囲に
それほど大きな建物もないところにどど~ん、とあったと
記憶してましたが、行ってみれば、周りも随分賑やかに
整備され、私の記憶が間違っていたのか、美術館
効果で賑やかになったのか、とにかく美術館の建物の
外観以外、殆ど初めて行くも同然でした。

文学館と美術館のある敷地は巨大な公園で、入口の
銀杏並木も美しく、また建物の前の西洋的幾何学的な
刈り込みをした樹木と池が素晴らしく、風がなかった
ので、写真を撮ると水面に風景が映って何とも不思議な
風景でした。

さて本題
「南総里見八犬伝の世界」展です
最近撮影が限定的でも許可される展覧会も増えて
ますが、こちらは入口のポスタービジュアル以外NGな
ため、展覧会の写真は少ないのですが、「犬」の字が
可愛い!(笑)

まずは大好物の浮世絵
「八犬伝」の浮世絵、と言えば、芳年の「芳流閣」の上下
二枚続き絵がとにかく有名ですが、今回はそれだけ
ではなく、國芳先生の「里見八犬伝一覧」(勿論、大判
三枚もの)、殆ど「水滸伝」の「里見治部大輔義実」、
描き込みが驚異的な「品革の原の合戦図」に豊貞の
八犬士全員の一枚ものや、「八犬伝の錦絵を見る海老蔵と
團十郎」(と言う錦絵(笑))、豊国のお姫様方勢揃いの
華やかな「八小姐天縁を得ぬる図」、勿論、芳年の
「芳流閣両雄動」もあり、素敵すぎ(笑)

他にも「八犬伝」に、地元・山梨が登場するのは、
馬琴の兄に甲府勤番の経験があったから、とか、
目の悪くなった馬琴の代わりに口述を書き留めた、
嫁のお路さんの書いた原稿とか、「八犬伝」関連の
文書資料、漫画や映画資料、そして、「新・八犬伝」の
浜路の人形が展示されていて、テンション一人で
爆あがりしてました。

資料集は勿論購入、大満足の内容でしたが、前後期で
ほとんど展示が入れ替わっていたので、浮世絵の揃い
ものとか、半分しか見られなかったが、本当に
惜し
まれます

帰りに特急の時間待ちの間に、何と言っても信玄さんと
言えば「石垣」なので(笑)、甲府城の石垣を見物に。
それにしても、前回は自家用車で行ったからなのか、
こんな駅前すぐに城跡があったとは全く知らず、
びっくりしましたし、また、駅前の信玄公像も巨大
過ぎてカメラの画角に入りきりません(笑)

都内からそれほど遠くない場所ほど、いつでも行ける、と
思ってなかなか行かないので、行くと寧ろ京都とか
より変貌ぶりにびっくりしますね。

さて今回、えきねっとを利用したので、チケットレス
だっただけでなく、特急料金が割安になったのも
私としては画期的(笑)でしたが、それにしても、
えきねっとサイトが、えきねっとサイトが(苦笑)

えきねっとサイトで取得したIDで、甲府駅近くで
帰りのチケットを取ろうとしたら、該当するIDがない、
との表示。
いや取得したばかりなのに一体なにが?繰り返して
みても同じこと。
折角、特急券割引と直前までの変更の利便性を狙って
登録したのに、仕方ない窓口に行って正規料金で
買うか?とイライラしながら、画面やネットの知恵袋
などをあちこちまで眺めていたら不意に
「えきねっとにはえきねっとIDではログインできない」
と言う呪文のような文字を発見(笑)
なん?
なんでもJR東日本は、最近えきねっとIDの付与を
中止していて、付与済みのIDは「JRE ID」に切り替え中、
新規登録は全て「JRE ID」を付与なのだとか。
私が取得IDも当然「JREI D」だったのですが、ログイン
画面で上部に堂々表示されているのが
「えきねっとIDでログイン」(笑)
トラップか!
下にスクロールすると
「JREIDでログインする」が
出て来て、漸く解決。

駅の券売機システムもですが、世の中ネットで随分
便利になってる筈なのに、結局それに振り回される。
IDの付与変更とか、完全にJR東日本の都合なのだから
「画面上のお困りごと」対応は、「画面上で」なんとか
して欲しいです。


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