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2026.03.29

「キングダム」最新作に谷田さん&橋本さんご出演!

映画「キングダム」シリーズは原作未読のまま全作劇場で
コンプリート中。
この夏に最新作公開と言うのは聞いていましたが、
先日、秦側の強力武将役新キャストが発表になりました

「キングダム」は勿論、メインは山崎さん、吉沢さん
など若手ですが、脇をみれば、これはもうイケオジ祭(笑)
前作で退場された王騎の大沢さんを筆頭に、佐藤
浩市さん、玉木宏さん、豊川さん、愛之助さんに
山本耕史さん、吉川さんに草刈さんなど、今回更に、
坂口憲二さん、橋本さとしさん、そして、谷田歩さんが
ご出演とか!

谷田さんの演じる役柄は漫画のキャラクターが目まで
隠れる仮面(兜?)を被っているらしく、公開された
写真も肝心の目力が判らないのが残念ですが、不敗の
武将役だそうですから、かなり楽しみ。

こうなると、あと登場していなくて、武将役が似合い
そうなイケオジは(笑)、鋼太郎さんと阿部さん、
唐沢さんあたりでしょうか
特に阿部さんは絶対登場しそうな気がしてるのですが
(みんな、蜷川シェイクスピア組でもある)

原作は引き続き読まないと思いますが(笑)、楽しみに
して待ちます!

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2026.03.27

「歌舞伎NEXT~朧の森に棲む鬼」が、2ライセットでBlu-ray発売!

両ライを生で見て、シネマ歌舞伎でも見ましたが、
違いがありすぎて
「これが円盤で発売されたら、両方買って、二台の
プレイヤーで同時に再生スタートさせて、2バー
ジョンの違いをとことん見比べたい」
と書いたのですが、遂に両ライセットでの円盤発売が
発表に!
祝!
しかしBlu-rayオンリーとなると、我が家はBlu-ray
プレイヤーが一台しかないので、結局、片方ずつしか
見られない(笑)

あとは買っておいて、衛星劇場でどちらかがオンエア
されるのを待って、もう一方同時スタートか(笑)

しかし円盤なら好きな時に好きな場面に盛大に拍手
でき
「ツナ様最高っ~」と叫べて盛り上がれます

舞台2~3個我慢してでも買います

発売は6月

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2026.03.25

3プロダクション目でも、やはりモヤッとした舞台「るつぼ」(汗)

Rutsubo

アーサー・ミラーの「るつぼ」は、Bunkamuraでの
堤真一さん版(J.マンピーさん演出)、新国立劇場での
池内博之さん版(宮田慶子さん演出)を拝見した記憶が
あって今回が3回目。
別に大好きで繰り返し見ているのではなくて(苦笑)、
寧ろ2度見て2度、延々見てきた挙げ句に「なんで
そうなる?」な結末に納得できず、性懲りもなく、の
3回目

この「宿題」的作品を、ムワワドさんの「約束の血」
四部作や、「ボビーフィッシャーはパサデナに住んで
いる」「エンジェルスインアメリカ」「夜は昼の母」など
数々の現代翻訳劇の演出を拝見して、100%ではない
けれども、解像度の高さを感じる上村聡史さんが
演出されるとの事で、遂に理解できる日がくるか!と
期待して伺いました

思春期の少女たちが「魔女のせい」だと引き起こす
「状態」は、年代には起きがちな集団パニックやヒス
テリー状態でしかないものを、それを「魔女だ」「魔女
狩りだ」と騒ぐ大人たちの思い込み?を隠れ蓑に、
自分の好意を受け止めてくれない既婚男性に巧妙に
復讐する悪意だけのモンスターのような少女アビ
ゲイル、立場や関係性の説明が殆どない(戯曲既読
前提か?)登場人物(殆ど男性)が、似たような身なり
かたちでワラワラと次々に出てきては、主人公たちに
明らかに不利になるような言動を滅滅と積み重ねる、
なかなか不愉快な物語が綿々

しかし、多様性を許容しない排他的な狭いコミュ
ニティー、NOどころか、自分の意見でなく単に事の
本質を指摘することもできない雰囲気を醸成する付和
雷同的な「世間」の怖さ、何か一つを共通の敵として
責任を負わせる事で、狭いコミュニティーの安定を
保とうとする意図的な(或いは自己保身のための無
意識的な)為政者の策略、とか、いまも全く変わらず
存在し続ける普遍的な「集団と個」の問題を、実際に
アメリカで起きた「魔女狩り」に託して抉るように
描いている点には魅力があります
(執筆時期的には、戦後アメリカの世相も色濃く反映
されているらしい)

と、ここまではわかっているので、とにかく問題は
後半からの結末。

萬斎さんの「子午線の祀り」や「山月記」のような、
奥が高く、手前が低い馬蹄形の歩道部分と、それに
囲まれた円状の床面で構成された舞台(正面奥からは
地下にも下れる) は、狭く、回るだけでは外に逃れら
れないコミュニティーを象徴していて、一度落ちたら
出るのはおろか。這い上がるすら無理、な見ている
だけで息苦しさ炸裂を、視覚的に表現しているように
感じました

一幕途中と一幕終わりで帰ろうかと思ったくらい
でしたが、やはりここまできたからには、見届けるかと
我慢しましたが、やはりモヤモヤは晴らせないままと
なりました  

そしてジョンが絞首刑を受け入れる心理的プロセス、
見終わった直後は「やっと判った」気に一瞬なって
今たのですが、改めてこうして書くとやはりあれ?
なんでだっけになっています

そもそも、妻を愛している、と言いながら、アビ
ゲイルと浮気しているジョンは、主人公だと言いながら、
まあまあなクズ野郎で、共感しづらい。
保身から一度は「魔女だと告白」(自体がおかしいのだか)
したジョンが、信念がゆるがない妻や老婦人、また
「魔女など見ていない」と真実を告白した、少女グループの
一人の勇気を蔑ろにできない、と、「魔女ではない」を
撤回しないで死を受け入れる・・
ここなんですよね
わからなくなるところ。

魔女でした、は事実とちがうので、ジョンには本意
じゃない、魔女じゃないです、は事実だけど、前言撤回。
あれ、何でこれがダメなんでしたっけ?
同じく魔女と指弾された奥さんは妊娠中で、処断は
一年延期されるけど、とは言え、一年後はどうなる?
延命の保証はあるのか
ジョンの妻子として、結局肩身の狭い思いを時間差で
するだけになるのでは?

そんな中、自分の良心に正直な選択をしたのは、
最初は魔女ありき、だったのが、最後には「こんな
裁判はおかしい」と離脱するヘイル牧師で、確かに
舞台的には「良心に目覚めた善人キャラ」ですが、
彼は魔女裁判に知識があると町の外から招かれた
人物で、こう決断すると共に、町から出ていく事が
できるけれども、ジョンやエリザベスは出ていけない
(多分)ところが違う
ん~この物語の登場人物たちの選択に正解はあるのか?

それにしても、いくら長くても、役者が下手すぎない
限りは帰ろうとは思わないシェイクスピアに比べて、
何でこんなに全面陰気なんだっけ?とか、色々思いました

しかし、一度見た私ですら鬱々するのに、これを多いと
マチソワ、して、更にツアーもする役者さんたちの
メンタルがすごすぎるし、みなさん見事でした。
(特に判事役の役者さん、後で調べたら文学座の方でした。
やはり!)

ともあれ、「るつぼ」を理解、ハラオチできる日は
来るのか?(汗)多分無理

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2026.03.22

「流白浪燦星~碧翠の麗城」を観る

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新橋演舞場

愛之助さん主演の「ルパン歌舞伎」第二弾
今回は、米吉さんをヒロインに、歌舞伎定番のお家
騒動と、ルパン定番の大金一攫千金ミッションと
てんこ盛りストーリー。
第一弾で原作の美味しいところを惜しみ無く出して
しまうと、続編は微妙になりがちなところ、「歌舞伎」
からギリギリ踏み外さないように配慮しつつ、古典
歌舞伎にはないアクティブなヒロインを活躍させる
ストーリーを丁寧に落とし込んで作られた印象。
米吉くん演じる瀬織姫は、「金閣寺」や「桜姫」のシチュ
エーション、「廿四孝」の八重垣姫の台詞などのエッセ
ンスが感じられました
まあ、余りに寄りすぎたり、既存作品のオマージュ
だらけだと、だったら新作をしなくても、となるので
難しいところですが。

演出ビジュアル的に面白かったのは、舞台全面を海に
しての三艘の船を使った「海だんまり」
劇場の機能を存分に使い、さらに船を動かす(操船)
スタッフさんがシゴデキで、これは意外に3階席が
ベストビューかも。

ここから約1年かけて全国4劇場を回るツアーになる
そうなので、多分後半は随分変わってブラッシュ
アップされる(タイミングとか突っ込まれるアドリブ
とか)と思います。

ただ、初演・五右ェ門の松也くんも、同世代の最強
助っ人(笑)右近くんも不在で、愛之助くんがルパンと
五右ェ門2役となったため、どうも勢揃い感が薄くて
盛り上がりに欠けた(お約束の言い訳も二度は要ら
ないし)のが最大の残念。
また新作あるあるなのか、日程前半だったせいか、
テンポちょっと微妙だったのと、レギュラーメンバーは
変わってないから説明不要、とでも思ったのか、
或いはこの回だけ段取りを飛ばしたのか、次元と
不二子は紹介なし。
見ればわかると言われたらそうですが、平服?の
次元はともかく、笑也さん演じる不二子は、登場
シーンが既にして潜入しての変装。
それこそ歌舞伎によくある「瓜二つ良く似た二人」
なのか、不二子の変装なのかは、早めにちゃんと
説明してくれないとちょっと不親切

何より、個人的に微妙だったかな~と思うのは上演
タイミング。
ここ10何年か、歌舞伎は新規顧客(特に若い世代)
獲得を目論んで、平成令和世代に馴染みの漫画や
アニメ原作の新作に力を入れて(乱発して)いました。
さすがに最近は一時のような若者に迎合しすぎな
無理矢理なアニメ作品はやらなくなりましたが、
「刀剣」「ジブリ」「三谷作品」、そしてこちらあたりが
続いているイメージ。
ところが、そう言う新作からの集客努力?とは全く
関係なく他力本願で突然やってきたのが、映画「国宝」
ヒットからの歌舞伎への注目度の爆発的上昇。
以前から役者さんがバラエティやトークゲストに
出る事はあっても、歌舞伎自体が扱われる事が少な
かったのですが、最近は歌舞伎座や歌舞伎が、地上波
バラエティで取り上げられる機会も増えていましたし、
実際、歌舞伎座はお客さんが増えた実感。
(去年は特に松竹のアニバーサリーイヤーで演目が名作、
配役が近年希に豪華だったのもタイミング的に良かった)

ただ、「国宝」から歌舞伎に入ってきた方たちが、
多分一番に見たいであろう作品は、おそらくは現代
新作ではなく、映画で吉沢くんや横浜くんが演じて
いた「道成寺」や「藤娘」「曽根崎心中」「鷺娘」など、
『映画に繋がる、いかにも歌舞伎、とイメージしやすい
作品』と言う皮肉で、この座組なら勿論ルパンも悪くは
ないけれど、同じ盗賊ものなら「五人男」でも良かった
かも、とか、ちょっとモヤモヤしてました

勿論、いまの古典も、初演時は新作だった訳ですが、
沢山の新作が時代と観客に淘汰されて残っているには
それなりの作品の魅力や力が備わっている証拠。
他力本願とは言え、折角の新規ファン獲得の千載一遇の
このチャンス、幸運の女神の前髪をつかんだからには、
興味本意でもとりあえずは一度足を運んだ観客の心を
掴んで、一過性のブームに終わらせないための戦略
構築ができるかどうか、今年はそこが手腕が試される、
まさに正念場かと

例えば今月の歌舞伎座、黙阿弥の二作「再岩藤」に
「三人吉三」の半通しをやっていて、新旧役者がバランス
良く素敵な舞台で、土日は埋まってますが、平日は
やはり空席があるのも事実。
演目もですが、やはり土日は勿論、平日も夜の部
16時30分開演ではなかなか仕事帰りの人は行けない
時間帯。
(そんな意味では一時の3部制は夜が18時過ぎからで
良かった)
他の演劇プロダクションのように土日祝と平日の
上演時間をずらすとか、ぞろぞろ昭和のロジックから
脱する時期かも

いや、「ルパン」自体はコンテンツとして全然OK
だし、面白かったですが、いろいろ歯がゆい、と言う
愚痴でした

写真は、チラシとも違う、劇場入り口ポスター、
キャラクターの描かれた特製幕、そして、カテコでの
「是非是非撮影、拡散推奨タイム」の舞台写真です

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2026.03.19

こまつ座「国語事件殺人辞典」を観る

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TAKASHIMAYAサザンシアター

最近はチケット代がシレっと5桁を超えてくるので、
新作や日本初演、など評価が定まらないものに手を
出すのが躊躇われ、結局、歌舞伎に文楽、シェイクス
ピアにチェーホフ、あるいはナカミを知っている作品の
再演に落ち着いてしまいがちです。
そんな中、久しぶりに未見ながらワクワクしてチケットを
取ったのが、この「こまつ座」公演「国語事件殺人辞典」

井上ひさしさんの戯曲と言えば、歌や言葉遊びで軽い
喜劇かなと思わせておいて、ふっと深い沼や闇を
のぞき込むような結末がじわじわ効いてくる一方で、
時に長台詞だったり、複雑だったりで、役者さんの
技量が試されると言うイメージが私にはあります。
そこに今回、筧さんが初参戦。

つかさんや鴻上さんの舞台の、恐ろしいほどの量の
台詞を素晴らしい滑舌とスピードとで、難なく聞かせ
見せていた時期の筧さんを知っている世代としては、
蜷川シェイクスピアシリーズに唯一出演された、
「じゃじゃ馬馴らし」以来の、喋り倒す筧さん堪能を
期待し、期待通りの、それ以上の台詞バトル(対戯曲と
して)でした

他にも青山さん、飯田さんと蜷川組でもお馴染みだった
歴然のツワモノに、加藤健一事務所作品の常連、
加藤忍さん、ネクストシアターメンバーだった浦野
くんなど、安心しかない座組

物語は、「美しい日本語」の辞書編纂を目指す市井の
国語学者が、放浪の先々で出合う人たちに言葉に
ついてどんどん反論されたり、怪しげな「国語塾」に
迷いこんだりして、確信もお金も失って行く。
遂に金策尽きた百太郎先生の前に、金を貸すかわりに
全ての「いいえ」を質草に入れろ、とまことしやかに
勧誘する「質屋のおやじ」が登場。
その質屋のおやじを演じる青山さんが上手すぎて、
あれでは十中八九、みんなうかうか質入してしまい
そうでしたが、井上さんの「(特に大きな存在に対して)
NOと言えなくなってないか」と言う、今でも古びない
問いかけを感じました。
また、公園のベンチで遂に息絶えた万太郎先生に
寄り添う山田くんが、周囲の人たちに「これは決して
野垂れ死にではない、何故なら野垂れ死には道端に
倒れているが、先生はベンチの上に横たわっている、
何より、野垂れ死には1人で死ぬことを言うが、先生には
こうして私が付き添っているのだから野垂れ死にでは
ない」(意訳)みたいな事を必死に説明する場面に
師匠が亡くなってさえ、言葉に対しての強い思いは
感じながらも、本来一番にすることは、そう言うこと
ではなくて、しかるべきところに連絡などすることの
はずで(そう言う手続きに必要な費用や処世術を
2人が身につけていたら、こんな事態にはならなかった
かとは思いますが)、なんともな業と言うか、悲哀を
感じてしまいました。

それにしても予想以上に役者に過酷な戯曲でした
特に2幕。
筧さん演じる万太郎先生は語順がめちゃめちゃになる
「言語不当配列症」(笑)を発症し、弟子の山田くんは
文節の切れ目がずれる「弁慶読み」なる症候群を発症
する設定で、あれでは理屈や生理で台詞を記憶でき
ないはず。
しかもそれを板書して、正しい語順に番号を振り
ながら台詞も言う、とかあり得ない(笑)
筧さんもですが、弟子役の諏訪さんも同じくらい、
とんでもない台詞量を、かつ全て聞き取れる滑舌は
凄かったです
更に、上記の通り、大ベテランの青山さんの役々。
よろよろした定食屋のおやじに、国語学者の権威、
そして止めが件の怪しげな質屋のおやじ。
全く「矍鑠」とは青山さんのためにある言葉と実感じ
ました

因みにこの作品は、井上さんと旧知の仲だった小沢
昭一さんの独り劇団「しゃぼん玉座」旗揚げのための
書き下ろしだったそうで、となると、万太郎役は
宛書きも宛書きな訳で、面倒で大量の台詞も小沢さんに
対する井上さんの期待?挑戦状?だったかと。

こまつ座での上演は初との事でしたが、作品の面白さが
今回伝わったとしても、なかなかこの万太郎先生役に
手を挙げる役者さんはいなさそうで、演出の大河内
さんも含めて、これまでのこまつ座公演とは一味違った
プロダクション、是非レパートリー化して「万太郎先生と
言えば筧さん」と言われるようになったら、と思いました 

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2026.03.14

時蔵さんの「お嬢吉三」に惚れる(笑)

Ojokichiza

個人的にこれまで黙阿弥先生の「三人吉三」独自の
世界観については、「大川端」の見とり上演だけでは
絶対に判らないし、仁左衛門さんお坊、玉三郎さん
お嬢での「吉祥院」以上に表現されるものは暫くない、と
思っていましたが、今回の時蔵さんお嬢は、全く別の
アプローチで、このパターンもありなのか、とちょっと
びっくりしました

歌六さんの伝吉の別格の良さ、長く踊りとトリッキーな
飛び道具的キャラクター担当、みたいな立ち位置に
見えていた巳之助さんの、一足飛びの大進化とか、
爽やかイケメンの座を染五郎くんに譲って(笑)、
様々な役柄にチャレンジする隼人くんとか、全体に
ついてはまた改めて書きますが、とにかく、時蔵
お嬢が異色。
何より基本的に完全に「男の子」、でした。
大川端のおとせとの体格差(左近くんとそこまで違うか?
と思うんですが)のリアリティ、刀のさばき方、そして声。

正月に初台でメンタル弱めのええとこ育ち女子・
尾上と同一人物とは思えない、一ヶ月でバルクアップ
しました?くらい違う(違う)

純度100%女子である尾上とは勿論違うし、驚きな
立ち回りを見せた「朧」のツナ様でさえ、どんな勇ま
しくても「男勝り」な女子そのもの、でしたが、今回は、
形姿(なりかたち) こそ「八百屋お七」の振袖に振下げ
帯ですが、ナカミは、お坊、和尚との「男子の友情の
為なら死ねるぜ」な、男気な男子そのもの。
特に仁左・玉コンビだと、完全に「男女」に見える
「吉祥院」も、時蔵隼人コンビでは、朝から晩まで
一緒にいて、なんの違和感もない部活仲間みたいな
感じがしました

短いスパンで、ツナ様、尾上、そしてお嬢を見て
いますが、見事にキャラクターの「見える女子度」の
グラデーションが見事に違ってました。

大詰の「本郷火の見櫓の場」の立ち回りも、巳之助くん
加えて三人、揃っての長身だけに、ダイナミック。
「コクーン歌舞伎」のような大量の紙吹雪が舞ったり
するような派手な演出はなく、三人、捕り手を従えての
見得 で決まりでの幕でしたが、この三人なら、逃げ
延びられそうな生命力もある幕切れでした (笑)

ちょうどEテレの「浮世絵EDOライフ」が「けいつぁ
春から縁起がいいわえ」を取り上げていたのですが、
ストーリーを「よかれとする事がことごとく裏目に出る」と
まとめていたのには驚きましたが(笑)、

そしてこのタイミングで、夏の演舞場のスーパー
歌舞伎「もののけ姫」への時蔵さんご出演が発表に
相変わらすジブリ作品には思い入れゼロですが、
時蔵さまご出演となれば(エボシ御前と言う役らしい)、
これは行かねばなりますまい!

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2026.03.09

映画「木挽町の仇討ち」を見る

原作はモノローグ文体に慣れず途中で離脱、先行した
歌舞伎版も見逃し、映画に合わせて?先月末に「歌舞伎
オンデマンド」で再配信があり、これは逃せまい、と
映画を見た後に漸く見たので、映画時点は、ほぼ知識
(ネタバレ)なしで拝見しました。

映画は、証言集だった原作を、柄本佑さん演じる
「素人探偵」総一郎が、観客に一番近い目線の、謎解き
ナビゲーターとなって、関係者の証言を引き出して
「あだ討ち」の真実に近づくと言う構成にしていて、
冒頭に何も説明なしで繰り広げられる「仇討ち」が、
後半に見ると全く違った風景が見えてくる、と言う
「カメラをとめるな!」と似た趣向
「舞台裏」を見せる意味では「ノイゼスオフ」や「ショー
マスト ゴーオン」っぽかったです

総一郎が話を聞いていく中で、一番関係者から遠い、と
思われた人物の一言を転換点にして、話は森田座に
関わる人たちによる「あだ討ち物語」の仕掛けが明かさ
れる構成は、見ながら何となくそうかな、と思い
ながらも、更に深い思いなどが描かれる事で、ラスト
まで2時間、緩急自在で、集中が途切れる事なく
見られたのは良かったです。

また、総一郎が江戸で謎解きをするのが、「あだ討ち」の
1年半後と言う設定なので、冒頭とラスト以外菊之助は
回想でしか登場せず、「TEAM森田座」のおじさん
アベンジャーズをメインに据えた、「演劇屋の矜持と
アイデアと心意気」を見せる作品でした
「アベンジャーズ」皆さん良かったのですが、特に、
なんで「下男」役なのかと思っていた北村さんの、
「いかにも、な悪党」を必死にやるギャップ?とか、
これまで比較的硬派・武闘派タイプの役柄が多かった
加藤和也さんの、繊細で柔らかい、女形で衣装係の
ほたる役が印象的でした。
また、菊之助の母役の沢口さんが「科捜研」味なく(笑)、
しっかりしたお武家の後家さまぶりも新鮮でした。

舞台(映像)版は、出来事を完全に時系列に並べての
メイキング「あだ討ち」な分、謎解きの面白みは若干
映画版より薄かったですが、菊之助(染五郎くん。
若干ややこしい)の成長と、小道具方の「小太郎の首」
話など、歌舞伎演目を知っている客が多い前提での
エピソードや台詞が、そこここにさしはさまれていて、
楽しめました
(勿論!菊之助母上役の芝のぶさんの艶やかさも!)

舞台を生で見られなかったのは惜しかったですが、
映画の直後に映像を見られた事で、比較でき、それは
それでおもしろく感じました。
特にポイントになる二つの殺人、作兵衛による菊之助の
父の不意討ち、と、菊之助の作兵衛仇討ちの扱い方が、
映画と舞台それぞれらしいやり方で、舞台の作兵衛
(中車さん)と菊之助父(高麗蔵さん)のまさに「お芝居」
ぶりが絶妙でした
(映画は「あくまで見せない」でいく「カメ止め」式)

「国宝」と同じく歌舞伎の世界を舞台にしながらも、
「国宝」が人間の「業」をこれでもか、と凝縮していた
一方、こちらは、「えんげき」の力を信じる人たちに
よる、人間の再生が描かれていて、爽やかな気持ちで
映画館を出られました

脚本・監督は、「スローな武士にしてくれ」「令和元年
版怪談牡丹燈籠」「忠臣蔵狂詩曲No.5中村仲蔵出世階段」
などで、時代劇や歌舞伎の世界を扱った実績のある
源孝司さん
ただ、今作については個人的には、同じ源さん作品
でも、人間の「思い」が詰まったロードムービー
「グレー
スの履歴」に似たテンポ感、疾走感を感じました

その後の菊之助と「森田座アベンジャーズ」の続編とか
ちょっと見てみたいですね

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