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2026.04.29

夏は「水滸伝展」!

WOWOWでオンエアされた北方謙三版の「水滸伝」
ドラマ
6話で終わるはずもなく、勿論、次シーズンの製作は
既に発表されていますが、この夏、大阪市美で、
「水滸伝展」開催とのこと

衣装展示に亀梨さんの音声ガイドと、ドラマとの
コラボは明白ですが、個人的なみどころは、勿論
國芳先生の大出世作である、「通俗水滸伝」全74図公開、
と「八犬伝」など、日本における受容作品の展示

夏の大阪の一際暑いのは覚悟の上、夜行バスの日帰り
ででも駆けつけます(笑)

ちなみに9月には東京ステーションギャラリーでも
「水滸伝展」があるようで、こちらも見逃せません

「水滸伝」展
大阪市立美術館
7月11日~9月6日

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2026.04.27

映画「ハムネット」を見る

Hamnet

シェイクスピアの代表作「ハムレット」を、上梓(上演)の
直前に亡くなったとされる自身のの息子・ハムネットの
死と関連させ、ロンドンに単身赴任中のシェイクス
ピアの留守宅を守る妻・アグネスをメインに据えて
描いた小説の映画化だそうで、当然?のように字幕
監修は河合先生。

全編(体感)の3分の2はシェイクスピアとアグネスと
こどもたちの、困難続きの子育ての日常
「マスオ」さん的存在のシェイクスピアがアグネス実家の
家業?らしい革手袋の納品をきっかけに?(ご本人に
職人の才能はなかった的描写だけど)ロンドンの劇場に
入り込むきっかけは描かれたものの、田舎でうだつの
上がらないラテン語教師だった男がいつの間に、
ロンドンの名のある劇場の座つき作家になったのかは、
全く描かれない(私が何か見逃した?)。
クライマックスには「ハムレット」が上演される展開
なるだろうことは、タイトルだし、予告編やオスカー
主演女優賞の紹介映像から予想してはいても、アグネスの
なかなか個性的(と言うか、規格外?)な子育ての
ストーリーが、どこでデンマークの次期国王候補の
哲学的ですらある悲劇に昇華するのかさっぱり先が
読めないままじりじりと展開

その日常がある日突然、シェイクスピアがロンドン
出稼ぎの間に、ハムネット少年は呆気なく亡くなり、
アグネスは半狂乱で、死に目に間に合わなかった
シェイクスピアに八つ当たり
どうなるのかと思ったら、シェイクスピアは儚く
手元から離れていった息子の名前を持つ(冒頭に「ハム
レット」と「ハムネット」は当時互換的だったと字幕あり)
デンマーク王子と父王の物語に仕立て、アグネスが
珍しく(それ以前に描写がない)招待されてグローブ
座に見に行く。
勿論、アグネスは何も知らされずに見ているため、
当初は亡き息子の名前が舞台上で使われる度にイラ
イラして当たり散らす
(今ならすかさず係員飛んできて、客席外へ強制誘導
必至)

しかし、芝居は、ハムレットの父王をシェイクスピア
自身が演じるのが肝で、父王が「さらば」とハムレットに
言う、芝居なら単なる惜別のセリフですが、映画では
ハムネットが亡くなった時に、ロンドンにいたために
シェイクスピアは息子に別れを告げてない、とアグネスに
責められているので、全く違う風景が見えてきます
最初興奮していたアグネスも、死と向き合うハムレット
そして父親とのセリフに徐々に引き込まれ、ラストに
倒れるハムレットの手を握ろうとすらしながら(いや
これも係員案件か)舞台袖で見守るシェイクスピアとの
アイコンタクトで全てを理解した事が示唆されました

他の「ハムレット」の有名なセリフ「あとは沈黙」も事前に
使われましたし、第一独白「死ぬことは簡単、だが~」は
ハムネットの姿と被らせる、第四独白の「生きるべきか
死ぬべきか」はシェイクスピアの断崖絶壁での悩みから
ハムレットのセリフからだったりと、散りばめられた
セリフが(多分聞き逃したのも)たくさんあり、なるほど
と思いながら見ましたし、原稿で「ロミジュリ」、
こども三人で「マクベス」の冒頭の魔女の場面なども
ありました

また、この映画では、穴(闇)がキービジュアル。
シェイクスピアが乞われてアグネスに語る、「オル
フェウスとエウリディケ」の物語も穴が舞台、アグネスの
森での出産でも洞穴が意味深長に登場
「ハムレット」舞台では舞台の書割が森で、正面に
アーチ状の亡霊が出入り口があり、ラストにハムネットも
そこに入っていく繋がりでした

ハムレット役の扮装は、髪色と言い、髪型と言い、
ハムネットに似せたシェイクスピアの思惑だと思って
いましたが、あとでパンフレットを見たら、勿論
それもあるのですが、ハムレットを演じた役者の役の
青年(ややこしい(笑))は、ハムネットを演じていた少年の
実のお兄さんだそうで、似せてもいようけれど、
自然に似ていた訳でした

文字では制約もあり、叶うなら吹替でもう一度見て
みたいと思いました

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2026.04.24

(覚えとして)舞台「メアリースチュアート」と映画「エリザベス」登場人物対象

PARCO劇場で「メアリースチュアート」を見てきました

細かい感想は改めてするとして、まずは備忘録的雑記

物凄い緊張感のある舞台でしたが、エリザベスの
周囲の登場人物のキャラクターを見ながら、あれ、
ひょっとして、皆さん映画「エリザベス(続編が後に
できるので、仮に(1)とする)」にも登場しているキャラ
クターなのでは?、と思いつき、終演早々wikipediaで
検索したら、案の定。
谷田さんが演じた強硬派のバーリー(男爵)は映画では
保守派の古老・ウィリアム・セシルとして、名優・
リチャード・アッテンボローが演じていた人物、
そして橋本さんが演じたレスター伯は、映画では
冒頭からエリザベスとラブラブの(笑)、イケメン彼氏、
ロバート・ダドリーとして、ジョセフ・ファインズが
演じていた役でした
それだけで専ら納得したのですが、勢いで(笑)帰宅
してすぐ、残酷だらけだけれど大好きで、しかも、
before「007」の、若いダニエル・クレイグが、エリザ
ベスに差し向けられる刺客を演じている(で、あのマント
翻しての殺気満々の立ち居振舞いが、後の世界一
有名なスパイに繋がる)映画の録画をチェック

記憶通り、ダドリー(レスター)は舞台以上にエリザ
ベスと密接で、セシル(バーリー)は舞台以上に歯向かえ
ない人生の先輩的役柄でした。
なお、映画(1)では、ラストはまだエリザベスが即位
してまもなく、ダドリーとの結婚を諦め、セシルには
「バーリー爵位を与えるので引退なさい」と引導を渡し、
エリザベス独り「国家と結婚する!」と格好よく終わって
いて、今回の舞台で描かれるメアリーとの確執(処罰
問題)は、続編である「~ゴールデンエイジ」で扱われます。
その映画「~エイジ」では、ダドリーでもバーリー
でもなく、「エリザベス(1)」から続投の、ジェフリー・
ラッシュ演じるウォルシンガムが参謀的に活躍しますが、
史実では、ダドリーは生涯エリザベスと「良い仲」
だったそうですし、セシルに至っては、映画(1)ほど
年輩ではなく、エリザベスのちょっと上くらいの
年齢差で、エリザベスを生涯支えた右腕だったらしい
ので、その意味では舞台での二人の役割は映画よりは
史実に近そうです

前置きが長くなりましたが(笑)と言うわけで、舞台
「メアリー・スチュアート」です。
物凄く緊張感の張りつめた、個人的には大好物の
舞台でした
宮沢さんのメアリーも凄かったですが、普段、比較的
発散する強めのキャラクターが多い若村さんのエリザベス
とにかく内に内に全てを突き詰めて、とても王位に
就いている国のトップとは思えないほど孤独で、
悩みに悩んで悩み尽くしてからの決断が素晴らしかった
です

二人の対面場面は長い3時間のなかで一度きり、
あとは、それぞれが自分の立場で側近と会話し続ける
構成で、どちらにも説得力があるので、その場その場で、
見ている方に肩入れしてしまう感じ。
タイトルは「メアリー~」でしたが、見てみれば、
ちょっと前に公開された、同じく二人を描いた映画(
シアーシャ・ローナンのメアリー、マーゴット・
ロビーのエリザベス、どちらも素晴らしかった)のように
「二人の女王」で良かったのでは、と思う拮抗ぶりでした

前田さんの重厚な高い壁のセット、十川さんのクラシックと
モダンの融合された衣装も素晴らしく、うっかり
追いチケしてしまったので(笑)、細かい感想はまた
改めて 

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2026.04.18

歌舞伎座「四月大歌舞伎」を見る

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昼夜ともに、黙阿弥先生の名作を、どちらも通した
3月に続き、今月も気合の入った演目

昼は「伽羅先代萩」のアレンジ版「裏表先代萩」。
鶴千代君暗殺の毒薬調合代金をくすねた小悪人・
小助、「先代萩」と言えば、の乳母・政岡、そして諸悪の
根元・仁木弾正を(八)菊五郎さんによる一人三役
個人的にはオーソドックスな「先代萩」を「竹の間」の、
八汐を言い負かす鶴千代君が見たいのですが(しかも、
「竹の間」あっての「御殿」だと思っているので)、そこは
残念でしたが、今回良かったのは、以下の3つ。

一つが、ショートバージョンとは言え、「飯炊」が
あったこと、次が、松島で芝のぶさんがお出になった
こと、何より「問詰所」で裁かれるのが、弾正でなく
小助だったこと。

「飯炊き」は、ちゃんとやると「道成寺」の乱拍子レベルに
眠気がくる長さのためか(毒)、最近はカットされがち
(歌右衛門さんの時はだいたいフルでなさっていたらしい)
でしたが、久しぶりに見ました。
やらないと継承されませんしね
ただ、あそこまで待たせた二人が「にぎにぎ」を食べる
シーンがないのはやはり気の毒(汗)
千松は、このところ主要な子役を次々の秀乃介くん
2月の「遠見の敦盛」も素敵でしたが、今月も足の運び、
目線、声とどれも素晴らしく、暫くはお兄ちゃんの
種太郎くんと子役無双状態が続くかも

第二は、弥十郎さん八汐に対しての、時蔵さんの
沖の井&芝のぶさん松島の最強部下コンビ。
2月の「梅ごよみ」でも並びでしたが、もう眼福しか
ありませんし、何より「すわっ」と二人揃って懐剣の
錦袋の紐を緩めての臨戦態勢から、懐剣を錦袋に
収めて紐を括り終えるまでのタイミングがピタリと
同じなシンクロ具合と、裾さばきの美しさとが最高
でした。
因みに、芝のぶさんのお召しの打掛の柄は、「鏡山」で
尾上の打掛、幕切で初の帯の柄に酷似だけど、お芝居の
御約束か、八代目さんのお好みか

第三は、「伽羅~」だと問詰所で、それまで妖術使い
だった弾正が、突然普通の裁判に、被告として神妙に
出廷して、ははぁ、みたいになるのが(明治になって
からの演出らしい)、どうした、ドロドロで鼠にでも
なって証拠の品々を持ち去るか、本人消え去るか
できようものを、となんか勝手にイライラするのが
なくて(笑)、実際、強盗窃盗に殺人の実行犯である
小助と、小助に罪をなすりつけられている、冤罪の
お竹双方出廷して、ちゃんと小助の悪事が露見して
裁かれる、いかにも真っ当に展開は、弾正被告を
見ているよりは納得

さて、この芝居は、「伊達の十役」と銘打つタイプの
早替わりトリッキーを見せる芝居とは違って、 主演
俳優がきっちり三役を演じ分ける、が眼目だとは思う
のですが、八代目さんが本当に演じて似合う役を、
全登場人物から三つ選ぶとすれば、たぶん頼兼、
政岡、勝元。
政岡は勿論違和感なかったですが、正統派爽やか
イメージの八代目さんには、小助だと卑屈な小物感が
薄く、弾正にはまだ凄みにやや欠け、でしょうか。
まあ、弾正については、私が「伽羅~」で凄みのある
弾正を見すぎて、ハードル上がってしまってるのかも
ですが。

一方で、小助の黒幕だった弾正は収まらず、外記左
衛門を斬りつけ、最後に討たれる展開は「伽羅~」
通りですが、まあ、個人的にはこれも「覚えておれ」で
宙のりででも消える方が、前半との辻褄が合う気は
するんですけどね(笑)
最後の最後に権十郎さん大活躍!なのに、勝元さんが
いいとこ全部持ってくのは結構ずるい(笑)

「床下」は、このところ、若干地味目の役が多い萬太郎
さん、渾身のお役
まあ、いきなり出てきてイマイチ意味判らないのは
致し方ないですが(笑)、対する一巻を加えたネズミ
くんに芝居気があり、なかなかカワイイ(笑)し、
随分手足の長い、今時なネズミさんでした

夜は待望、時蔵さんの八重垣姫初役の「本朝廿四孝~
十種香」
濡衣に七之助さん、勝頼に萬壽さん、謙信に芝翫さん、
と言う豪華配役
女武道に、女装の盗賊、主人の仇を討つ忠義な小間
使いと、バリキャリ、運動神経抜群、殺気満々からの(笑)
14歳の情熱だけの深窓の赤姫!
説得力はその指先までの繊細な仕種に集約されていて、
とにかく、座っている姿から、ありえない大変そうな
姿勢キープで、女形さんの隠れたすごさをひしひし
動きが少ないだけに、あ動いた、あ振り向いた、
あ泣いた、と、一挙手一投足に目がゆき、気高さが
身動きしているようでした。
七之助さんは少し前なら間違いなく八重垣姫ですが、
黒衣装の濡衣もお似合い
先代芝翫さんがなさっていたお役が継承された感じ
でしょうか
萬壽さんは、しかしいつまでも若々しい
個人的には、続く「奥庭・狐火」をやらないと、「だから
何なんだ」って感じだな~とは思うのですが(笑)歌舞伎で
「狐火」は重力が邪魔でなかなか難しいなか、いまの
時蔵さんの身体だったら、「狐火」できそうな気は
します(笑)

さて、六月の演目が発表されましたが、ほぼ「萬屋祭」、
でした
時蔵くんが「金閣寺」の雪姫だそうで、また見るしかない
また、夜に大好物の「盟三五大切」
松也くんが漸く「トート閣下の手先」からお帰りなさい、
で勘九郎さんと、源五兵衛と三五郎の役がわり。
どちらも見たいですね

因みに一番下の写真は久々の「めでたい焼き」
気がつけば一個400円
尾頭付きとは言え、高級和菓子です

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2026.04.09

府中市美術館「春の江戸絵画まつり~長沢蘆雪展」(前期)を見る

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平日でチケット売場、グッズ売場とも入場制限する
混雑。
いくら府中の森の桜の満開のタイミングと重なって
いたは言え、これはなかなかない事で、更にはまだ
前期、始まって半月足らずで、チラシ品切れもとんでも
ないスピード
結局、去年もらった「来年(つまり今年)やるよ~」
チラシしかない状態とは、予想していませんでした
京王線のドアのシール広告からして、カワイイ全開
だし、なにしろ「かわいい江戸美術の総本山」(笑)
府中市美による「ガチのモフモフ展」ですから期待も
気合も当然と言えば当然です(笑)

蘆雪さんのモフモフワンコの師匠(笑)応挙先生との
違いとか、蘆雪さんのなかでの「モフモフワンコ」の
まあまあちゃんと?描いている初期から、まあまあ
ちゃんと、ゆるゆる、ほぼテキトー(意訳)の展開
3パターンの図解パネルが真面目に作られていたり、
グッズ売場はぐるり、 ゆるワンコと、たぶん明後日
くらいにはバターになってそうな(笑)虎とか、盛大に
カワイイ全面推しのキャラクターグッズショップ化
わしづかみされる仕掛けしかありません

しかも展示は、各地の美術館や、「バター虎」で有名な
無量寺に加えて、多くの個人蔵品が殆どで、つまり
なかなかこれだけ揃うのは珍しいこと。

勿論ワンコだけでなく、猛獣から鳥類、両生類、
神様に至るまでみんな「カワイイ」魔法がかけてしまう
のが蘆雪先生の凄いところで、やる気のなさそうな
鍾馗さんに、口元がゆるゆるの蝦蟇、攻撃心より
好奇心旺盛な、絶対お喋りなかわいめカラスはじめ、
海老も茄子もなめくじも、タコに雀に神様たちも、
のんびりとゆるゆるの世界にようこそ、ようこそに
埋もれてきました(笑)

しかし、やはり蘆雪先生の本領は(笑)、ゆるゆるの
子犬集団図
必ずいる、背中を見せて足を片方に放り出すだらし
なげな白い子、友達の上に覆い被さる腕白な子、
がちゃがちゃしてるのに蘆雪先生の絵筆に気がついて
カメラ?絵筆?目線になる要領のよい子、と 、ゆる
ゆるな中に個性たっぷり
見る側が勝手にシチュエーションやセリフを創造して、
あれこれ思い入れできる余白があるのも人気かもで、
今回個人的な一推しは、京都・嵐山の美術館でも
拝見した、ワンコグループが、折角咲いている菊の
花の上で押しあいへしあいして、確実に菊が迷惑を
被っている一枚と、二匹のワンコが背中?を寄せ
合う上空に、枯枝が一枝サラッと描かれる掛軸。
特に後者は、保育園でなかなか来ないママのお迎えを
待つ兄弟か、はたまた明日を語る親友か、公園で
ブランコシチュエーションの高校生カップルか、
顔が見えない分、余計に想像力が駆り立てられる
一枚でした

しかし、ワンココーナーは、並ぶ人と見終わって
コーナーから出る人の動線が混ざり、列の並びを
作りにくい展示レイアウトが大混雑に拍車をかけて
いて、後期に切り替わる時にレイアウト再考希望です

チケットはリピーターは半額になるサービスですし、
後期には無量寺から例の虎さんもやってくるし、で、
更に混雑は免れられそうもなく、次回は曜日時間を
よく考えてからにしないと、です

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2026.04.05

3月末の千鳥ヶ淵の桜

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万作家がご出演されてもいるので、長く花見は「夜桜能」と、
一緒に千鳥ヶ淵のライトアップ、が恒例行事でしたが、
開花のタイミングがどんどん繰りあがり、夜桜能の
タイミングとずれる、太い幹や伸びすぎた枝、篝火の
炎で舞台が見えにくい席が結構ある、などあり、この
ところ足が遠のいていました。

先月末の平日昼に運良く都内にいたので、本当は
乾通りの一般公開に行く予定だったのですが、気が
つけば、うっかり入場時間に僅かに間に合わなかった
ため、だったら、と切り替えて(笑)、日の入り前の
千鳥ヶ淵に伺ってみました

開花はしていましたが、まだ桜のライトアップ前。
でもこのあたりはずっと夜桜限定で、昼に歩いた
ことがなかったので(笑)、ライトアップの外で今まで
暗くて見た事のなかった周りの風景や、足元が見えて、
随分違う風景でした

千鳥ヶ淵を内堀通りまで出てから、市ヶ谷駅に出ようと
坂を上がっていくと、「夜桜能」の時は観客限定の
能舞台のエリアも自由に入れたので、行ってみましたが、
これも、日が高く、椅子や囲いがないと、随分雰囲気が
違いました。
例の「標準木」は、撮影している人が結構いましたが、
私はどちらかと言うと、能舞台自体を間近でしっかり
見た事がなかったので、そちらが新鮮でした。
標準木が周りの桜より咲き進んでいたように見えたのは
気のせい?(笑)

昼間の千鳥ヶ淵もとても良かったですが、今年は叶わ
なかっただけに、来年はぜひ乾通りの一般公開に伺って
みたいです
欲が出ただけだ(笑)

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ミュージカル「ジキルとハイド」を観る

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東京国際フォーラムホールC

実は原作タイトルと二重人格?の物語、そして多分
結末は破滅だろう、と言う薄っすらした予感以外、
過去上演で誰が出演されたかも、曲がどんなだかも
まるで予備知識なしで見てしまいました。
そもそもが柿澤さんのほか、栗原さん、佐藤誓さん、
堅山くんに章大さんと、馴染みのある俳優さんが
こぞってご出演、と言う、ほぼそれだけでチケットを
買ったためで、本当に不勉強でした(笑)
しかも、それがよりによって、難曲揃いで有名な?
ワイルドホーンさん作品とくれば(勿論見るまで調べて
なかった)、出てくる曲の出てくる曲の、皆さんの
歌唱力が凄すぎ、特に、ジキルとハイドが一人の内部で
せめぎあう「対決」は、柿澤さんが歌いながら、倒れて
起きる、セットを行き来する、と、どれか1つずつでも
大変そうなのを、一緒にやるとかちょっと呆気に
取られながら見(聴き)ました

あの被害者リスト?をみれば、だいたい誰が犯人のか
くらいみんな目星は付くだろうに、とか、ジキルと
同一人物と判らないまでも、犯人の足跡を追えば良い
のに、とか、薬品購入履歴は追えないのか、とか、
室内に入れないまでも家周辺を張り込めば、ジキル氏
以外(どれだけ別人なのか?)で誰が出てくるかくらい
追えるだろう、とか、ストーリーの脇の甘さには
ツッコミどころはいくらもありますが、それを差し
引いても有り余る楽曲と、俳優さんたちの歌唱力でした

堅山くんはネクストシアター出身ですが、「ハリポタ」を
はじめ、最近はミュージカルでも活躍、千葉さん演出の
「blue/orange」から見ている章大さんも「リア」の
エドマンドなどもなさるようになって、活躍の場が
広がったなあ、とか、しみじみしました(笑)

最初は、ジキルの許嫁のエマがヒロインなのかと
思っていましたし、勿論エマの献身もありましたが、
多分、真のヒロインはルーシーでした。
演じていた真彩さんについては、初めて拝見しましたが、
なかなか大変な役柄をものともせず、の熱演でした。

「るつぼ」の時も思いましたが、この芝居をこちらは
いくらメインキャストがWキャストとは言え、稽古
からツアーまでの長丁場、心身ともに消耗しないの
かしら、と勝手に心配していました(汗)し、勿論
素晴らしかったですが、二度三度見るには、チケットが
取れたとしても、見る側もまあまあなメンタルが必要な
気がしました

見てから調べたら、ワイルドホーンさん作品は「ルドルフ・
ラストキス」「モンテ・クリスト伯」「デスノート」と見る
ミュージカルに偏りがある私にしては、結構作品数
見ていて、特に「モンテクリスト」は再演を10年以上
熱望してますが、一向に実現してません
石丸さんダンテスが素晴らしかったのですが、キャストが
変わったとしても、これは絶対観たいのですが。
やらないかなぁ

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2026.04.03

歌舞伎座「三月大歌舞伎」を見る

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面白くてリピートしていたら逆にアップが遅れました

3月は昼夜ともに黙阿弥先生の通し狂言
炸裂する黙阿弥節(笑)七五調が、ただの歌詞、あるいは
呪文になるかならないかは、偏に役者の身体に滲みて
いるか、でしかないかも、ですが、これまでインパクト
あるアイディア作品を繰り出してきた一世代上、
幸四郎さん&勘九郎さん&菊五郎(八)の座組で、様々な
新しい試みに巻き込まれてきた(笑)時蔵&隼人&新悟&
巳之助&亀蔵(&歌昇&)世代が、歌舞伎座で古典でも
センターを担っていくと言う鮮やかな宣言のような
熱気の舞台でした

昼の「加賀見山再岩藤」は、1月の(新)国立「鏡山旧錦絵」の
後日談パロディ的続編で、発表時から勝手に盛り
上がりまくってました
「鏡山」では(八)菊五郎さんが演じて、時蔵さんが
演じていた主・尾上の仇を討ち、二代目尾上を名乗る
ことをラストで許されたお初の五年後を、その時蔵
さんが演じる、と言うメビウスの輪みたいな配役。
新たな敵の首謀者・大膳ですが、やはりポイントは、
タイトルロールの「岩藤」(の霊)と忠臣・又助2役の
巳之助さん
(松緑さんとのWキャストですが、巳之助さんしか
見てない)
巳之助さん渾身の二役、そして女役は初めて拝見
しましたが、加役としては美しくて、かつ迫力満点
とりわけ、八丁畷の「骨寄せ」でおどろおどろを見せて
から、一転、生前のきらびやかな衣装の岩藤がのどかな
桜爛漫を豪華な衣装で行く「宙のり」(ふわふわ)は、
ちょうどいま公演中の「メアリーポピンズ」の有名な
ビジュアルそっくり。
全く、黙阿弥さんの頭の中はどうなっているのか、
ひょっとして最先端か(笑)
また、時蔵さんの尾上とのツーショットも美しいし、
これは近々、時蔵さんの政岡、巳之助さんの八汐での
「先代萩」が期待できる気がします
そう言えば時蔵さん、これで3ヵ月連続で、何かで
打たれてて、何か可笑しい

夜の部「三人吉三」も巳之助くん和尚で拝見しましたが、
いや巳之助くんいつの間に、こんなに貫禄と迫力の
芝居が備わったんだっけ?、と何度も感じた、一足
跳びの大進化、でした
とりわけ、吉祥院の墓地での和尚の苦渋の決断の
場面は見事でした。
同時進行の、本堂でのお嬢の「欄間から登場」
は、
贔屓は、最初からずっーとオペラグラスをロックオンで(笑)
しかも屋根裏から畳に着地するのに、まさに漫画の
擬音なら「すとん」、な軽やかな身のこなし。
若くないとできない。
大詰の「本郷火の見櫓の場」の立ち回りも、巳之助くん
加えて三人、揃っての長身だけに、ダイナミック。
巳之助くん、隼人くんの迫力は勿論ですが、一昨年の
「朧」(正月にシネマ歌舞伎で見たためについ最近と
勘違いしがち)、去年正月(新)国立の「彦山権現〜」に
続く、今回のお嬢を見ると、実は時蔵さん、立ち回り
好き、と見ました(笑)

歌六さんの伝吉、染五郎くんと左近くんの控えめ
ながら的確なお芝居、吉之丞さんのふんわりな堂守、
橘三郎さんの久兵衛と隙のない配役で、解像度の
高いお芝居でした

勝手に「先代萩」かなり期待してます(笑)

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2026.04.02

「欲望と言う名の電車」を観る

Yokubo

東京芸術劇場 シアターイースト

スケジュールの都合でこの日は一日、東京芸術劇場に
いて、昼はこちら、夜は上の中劇場に移動して↓に
書いた「るつぼ」を見ました。
テネシー・ウィリアムズからのアーサー・ミラーと、
20世紀アメリカを代表する劇作家作品のダブルヘッダーは
不愉快さに揺すぶられる芝居にどっぷり浸かり、
なかなかハードでしたが(笑)、「たまに」なら悪く
ないです(汗) 
あくまで「たまには」。笑)

「欲望~」は篠井さん版で2回目(前回はスタンリーが
有起哉さんだった)、あとは内野さんスタンリー版と、
大竹ブランチ&堤スタンリー(&寺島ステラ)版を見て
いますが、「るつぼ」と違って?話が判るだけで断然
安心(笑)

ブランチは主人公ですが、自身については殆ど語らず、
彼女の存在に苛立つ(あと、あわよくば財産も狙ってる)
スタンリーが、ぐうたらな割にちゃんと調べてくる
情報が、物語の推進力。
舞台は、コワルスキー家のダイニングと寝室2部屋を
客席が三方から取り囲む仕様で、舞台面の高さが
客席からそれほどないし、舞台の端と客席の間の
通路が結構ギリギリサイズなので、観客はコワルス
キー家の中で起きる密室劇を、隣家から覗きみるよう
でした
(客席に挟まれた舞台は小川さん版「ピローマン」っぽい)

舞台横でライブで音楽(劇伴的)を演奏すミュージ
シャンの方が、シームレスに、スタンリーの友達や
施設スタッフになって役も演じるのとかはなかなか
スマートでしたし、舞台と客席の間の狭い通路が、
そのままコワルスキーの家(2階に世話好きの大家が
住んでいる)に繋がる路地になって、キャストが行き来
するので、息づかいや、まとう空気も感じられました
また、プランチが長居?するバスルームは、上手の
ロビーにある設定にしていたのも上手い処理の仕方
だと思いました

ブランチの篠井さんは最初に拝見した頃から印象が
変わらないのが凄くて(以前、エレベーターに偶然
乗り合わせた時も、にこやかで素敵な方でした)、
しかしプランチの行動の一連は、哀れではあるけれ
どもやはり理解は難しい。
田中哲司さんの スタンリーは登場シーンは友達とダラ
ダラな、意外に気の良い田舎のあんちゃん然でしたが、
油断してたら、自分たちとは明らかに異質に見えた
ブランチに対して一気に闘争本能?に火がついて、
手がつけられないまでのギアの上がり方が凄かった
です。
ただ、押し掛けてきた割に、自分には鉄壁のガードを
固める一方、遠慮のなくコワルスキー家のルーティーンを
マイペースに掻き乱すブランチを見たら、スタンリーで
なくても、あそこまででないにしても、苛立つのも
無理はない気も。
スタンリー、と言うと、デリカシーのない粗暴な
イメージですが、今回、そこまで不愉快にも感じ
なかったのは、可愛い奥さんのお姉ちゃんだし、
金蔓になるならと最初だけは我慢してみたものの、
貴婦人然の一皮剥いだ下には、スキャンダルと当時の
モラルからは逸脱した素顔が見えてきて、となれば
軽蔑もしようし、失望もしたように見えた、意外に?
スタンリーの感覚は真っ当に見えました。
偏に田中哲司さんと言う役者さんの持ち味かも。
今回のステラは文学座の松岡さん。
ムワワド作品やイキウメでは「姉御肌」感の強いイメージが
ありましたが、今回は雰囲気が随分違って、寺島
しのぶさんにとても似ていてびっくりしました。
ステラは演出でイメージが随分違ってみえるキャラ
クターで、100%ブランチ気の毒、から、疑心暗鬼、
スタンリーに捨てられたくないための自己保身など
グラデーションがあり、役者さんにもよるかもですが、
それでブランチの孤独度が違って見えます。
今回のステラはスタンリーに嫌われたくない、でも
姉も見捨てられない、ブランチ同様「居場所」を失い
たくない辛さとか、大家に頼る感じとか、二人の狭間で
困り果てる感じがヒリリと伝わりました
最初は存在感の薄いミッチがブランチの独占欲を
反映して気がつけば後半のキーマンになっていく感じは、
演出も役者さんの居方も鮮やかで、まあ、毒牙?に
絡め取られずに済んだ、と言うところですが、絶妙の
立ち位置でした

「リア王」が、人間の老いを残酷に描いていながら、
ここ10年くらい上演頻度が高いのは、やはり超高齢化
社会の現代に重なる部分があるからかと思いますが、
この「欲望~」も今とは異なる価値観道徳観が横たわる
物語ではありますが、「帰る家」「帰る場所」を失った
単身者の孤独とか、核家族が増えているなか、長く
関わりが薄かった身内と突然否応なしに関わることに
なった時どうなるか、(ここでは姉妹ですが、配偶者に
先立たれた舅や姑との同居とか)と言った、近くて遠い
「家族」 についての普遍的なテーマを感じながら見ました

人間ってやっぱり大変

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