カテゴリー「舞台一般」の記事

2018.09.20

二つの三人芝居(1)「出口なし」を観る

偶然、続けざまに三人芝居を観ました

「ご三家」「三人娘」など三、はよく人をグルーピングするのに
使われる数字ですが、これらを見て、社会は三人いると成立する気が
しました

まずはシスカンによる新国立小劇場、サルトル作「出口なし」
何故か次期新国立演劇芸術監督の小川さんが就任直前に貸し会場
公演の演出
仕事の決まった順番に原因があるのでしょうが、正直ちょっと奇妙。

出演はシスカンと言えば、の大竹さん、段田さんの強力タッグに、
若手の多部さん。
多部さんは「サロメ」「尺尺」で見ていますが、映像のイメージの
方で、舞台の化け物(笑)二人に取って喰われるのではと思っていま
したが、かなり頑張っていました。

80分の間に、男一人→男女一組→男女に若い女一人→女二人と
男一人、→男と若い女、と女一人という具合にどんどん組み合わせが
変わり、微妙な駆け引きがスリリングでした。

それでもやはりエステル演じる大竹さんの磁場は強力過ぎですね
良くも悪くも。

結構笑えるところは意外に多かったですが、シュールで乾いた笑いに
なりきれなかったのは残念。
段田さんはやや出し惜しみしてる感じがし、多部さんは逆にそこまで
肩に力いれない方が、な感じ。
会話劇の筈がやや空回りの主張劇になっていたのが惜しかったかも

しかしこれなら80分以上は無理(笑)
そう言えば公演直前に亡くなられたと発表された大竹さんのお母様の
お名前、今回の役名と同じだった気が。
巡り合わせと言うのでしょうか。

年明けに神奈川で白井さん演出版が発表されていますが、配役を
見るとこちらは全く違うアプローチになりそうです。

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2018.09.17

「ジャージーボーイズ」(TEAM BLUE)を観る

「ジャージーボーイズ」(TEAM BLUE)を観る

「ジャージーボーイズ」(TEAM BLUE)を観る

「White」に続いて「Blue」です
前回、ヴァリのセリフに「シェイクスピアだかのセリフじゃないが
『身分を与えられるもの、自ら手にいれるもの、また投げ捨てる
もの』」と言うのがあって、つい延々と出典を考え続けてましたが、
やっと「十二夜」で、マルヴォーリオの勘違い黄色い靴下?留めの
一連で、執事ドノが得意気に語るセリフでした
松岡訳だと「〜に生まれる」「〜を獲得する」「〜に押し上げられる」
なので、ちょっとニュアンス違いますが。

「BLUE」もなかなか良席だったんですが、今回はもう、ぴあ、どう
しましたか、いや、だったら他にもと驚くばかりの見やすい席で、
たっぷり楽しませて頂きました

中川くんはちょっと前半高音が出にくい?と思いましたが、後半に
なるにつれ艶、声量ともに上がり見事なばかり。

中川くん以外のキャストは変わりましたが、個人的にはあまり違いは
感じませんでした
(どちらも上手い)

ワンフレーズできちんと一回転する盆とのタイミングとか、キャストが
ちゃんとそれなりに年を重ねる感じとか、勿論ミュージカルと言う
カテゴリーですが、きちんと心理とかが伝わってきて、素晴らしい
舞台でした。

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2018.09.12

「ジャージーボーイズ」(TEAM WHITE)を観る

「ジャージーボーイズ」(TEAM WHITE)を観る

「ジャージーボーイズ」(TEAM WHITE)を観る

シアタークリエ
ある世代の人間にとって、名曲「 Can't Take My Eyes Off You」は
この芝居の主人公、フランキー・ヴァリのオリジナルでではなく、
ボーイズタウン・ギャングによるディスコカバーバージョン
「君の瞳に恋してる」は、 で知って、さらにおおまか歌詞まで
覚えているのではないでしょうか。

2014年、社会派映画専門かと思っていたイーストウッド監督で、
オリジナル版のグループを扱った音楽映画ができたと聞いて、
ちょっと興味を持って見に行き、インパクトを受けたのが私の
「ジャージーボーイズ」との出会いでした。

それが蜷川さんの薫陶を受けた藤田さんによってミュージカル
舞台化されると聞いて、是非ともと初演時思ったのですが、日程が
あわず断念したら、各種演劇賞を軒並み受賞し、 本当に残念と
思っていたのですが、2年で再演とあって、頑張ってチケットを
取っていきました

舞台両袖に積み上げられたモニターは、開演までは客席を映して
いて、ちょっと西すがもで蜷川さんがやった清水さんの戯曲の
セットを思い出しましたし、また3層構造の舞台の最上部分には
上辺部にに丸いライトを横に並べた、楽屋の化粧台を思わせる
横長の鏡状のものがあって、全くまさにそれは、蜷川さんの晩年
演出の大作「シンベリン」の開幕前に出演者たちが集まる「化粧前」を
連想させて、これってリスペクトかもと思ったり
しましたし、
上演中も客席通路使い、客巻き込みスタイルもつい蜷川さんのに
似てるなとか思ったりもしました。

チームは2つですが、中川くんはヴァリ役で出ずっぱりっていうのは
すごいです。
あの声は余人をもって代えがたい、ってことでしょう
その中川くん、実は生を見るのは数えたら3回目でした
1回目は帝劇で筧さん「サイゴン」を見ての帰りにふとチケットが
残っていたので買って見て、結果的に初・新感線になり、そして
いまだに新感線ベスト3に入る「SHIROH」
中川くんの声はホントウにすごかったのを今でも覚えています。
2回目は蜷川さんの「エレンディラ」
最初西すがもでやると言っていたのが「演出プランにあわない」と
延期になって、どれだけ大がかりにするつもりかなと思った芝居は、
結局、ホームグラウンドさい芸におちついたのですが、内容自体は
特に音楽劇でもなかったのでいまだに見たうちに入るのかいまだに
微妙。
で、3回目がこれ。あいだあき過ぎですね(笑)

内容については、ミュージカルあまり見ない人間があれこれいうのは
憚られますので多数の専門ファンのみなさまのレビューにお任せ
しますが、とにかく最初から最後まで徹底的に楽しめかつ、アメリ
カンドリームの、苦めの裏面も隠さず見せるところが、映画同様、
大人だなあと思いました。
近くに最初から最後までず〜〜と手の振りを一緒にやっている、
完全に入りこんでしまっている熱狂的ファンがいらしてそのちらちら
する動きが目の端に入るのを視野から排除するのが結構大変でした。
カテコはともかく、全曲振り付のファンってどうなのかなあ・・

カテコで本当に久しぶりに「君の瞳に恋してる」英語で歌いました
80年代の古い記憶がこんなところで役にたつとは(笑)
近々「TEAM BLUE」も観劇予定です

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2018.09.07

「Knights tale〜騎士物語」を観る

「Knights tale〜騎士物語」を観る

「Knights tale〜騎士物語」を観る

「Knights tale〜騎士物語」を観る

ちょっとアップが遅れて月を跨ぎました。

帝国劇場、話題の新作ミュージカル。
ここ数年、何を申込んでも悉く落選になる東宝ナビザなので、まさか
この顔ぶれのなど当たらないだろう、くらいの気持で申込んだら、
2階ながら当選、しかも座ってみたらかなりワイドに舞台を使う今回の
ような舞台にはぴったりの視野の広い席でさらにびっくりしました。

帝劇は先月チケット引き取りに行ったら工事をしていたのですが
ロビーの照明がシックに(螺旋階段上にシャンデリアがあった筈が
なくなってました)、また洗面所が改善されていました。

舞台セットはシンプルな蜘蛛の巣状とか書かれていましたが、
アテネとテーベ(テーバイ)が舞台と言われたら、連想するのは
ギリシャの野外劇場しかないんですが、違うんでしょうか(笑)

フレッチャーとシェイクスピアの合作、さらに遡って「カンタベ
リー物語」を基にしているそうですが、まあ見事なまでのご都合
主義さ加減は実にシェイクスピア、で(誉めてます)、更に原作とも
違って二人ともハッピーエンドとと言う多幸感あふれる展開。
実は見ている間じゅう、頭の中には、何故か蜷川さんオールメール
シェイクスピアの中でも群を抜く傑作「から騒ぎ」とこのハラハラと
確実にハッピーエンドになるイメージがだぶりましたし、変装して
憧れの人の家来になるエピは「十二夜」、旅一座が活躍するシーク
エンスは「ハムレット」、女同士の幼なじみは「お気に召すまま」、
そして勿論、役名は「夏の夜の夢」と、シェイクスピアの名作を
思わせる要素がてんこ盛りで、そうきたか、とちょっとニヤニヤ
いました(確実にアヤシイ客)。
堂本くんは勿論舞台を観るのは初めてで、セリフで「(井上くんと
比べて)小さい方」と言われるのも確かに、な柄(しかしなんて
セリフ…)でしたが、ダンスのキレと、とにかく存在自体がすご
かったです。
これをオーラっていうのでしょう

周りに帝劇ミュージカル常連が何人もいる中、確かに「ショック」
シリーズで帝劇の使い勝手は周知とは言え、王道ミュージカルに
単身参戦はなかなかな挑戦だったと思いますし、当然井上くんとの
掛け合いも多く、二人のデュエット(何か変な表現)も井上くんと
では大変だろうとか思っていましたが、全く「余計なお世話」でした
意外に声質は似ていて、高音は井上くん、低音が堂本くんで、確かに
前半やや圧されてる?と思いましたが、特に二人が別々になって
からは、ずっと目が離せない魅了がありました。

井上くんの方は余り冒険してなくて、いつもの「プリンス井上」
でした(笑)
「十二夜」からの音月さんは素敵でしたが「古くからの友達同士」と
言うには、上白石さんとの身長差がありすぎたのが、いや上白石
さんも凄くうまかったのですが、やはりそこは色々ビジュアルも
意味を持つだけに残念でした。

残念、と言えば一番は、幕開け暫くがもたついた事でしょうか

それぞれの血縁関係、力関係、キャラクターと二人が拉致される
までのいきさつ説明が全然飲み込めず。
系図スクリーン映写してでも、案内役に語らせるでもよかったの
ですが、きちんと解らせる工夫がなかったのは惜しいの一言でした
ラストが急に取ってつけたように社会派じみたのも私には蛇足でした。

ともあれ面白く、楽しく、幸せな気分に浸れた3時間。
モタモタを解消して是非再演を。

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2018.01.27

小川さん、今年も連打

秋から新国立の芸術監督になる小川さん、今年は多産ですね

まず新国立で「1984」、続いて でミュージカル「FUN HOME」、
さらに夏には松坂桃李くん、谷田歩さんと言う「マクガワントリ
ロジー」

これは明らかに私に行けと言ってますね(笑)
Septだそうですし、これはいきますよ

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2018.01.21

「近松心中物語」を観る

「近松心中物語」を観る

新国立劇場・中劇場

蜷川さんが亡くなる前に出た「2017年1月〜2月『近松心中物語』」と言う
速報チラシが手元にあります
小栗くん「ハムレット」が中止になったように蜷川さんが去られて
これを観る機会はなくなったと思っていましたのでまさかそれが
予定より一年後にシスカン主催で、新国立で、そしていのうえさん
演出で上演される事になるとは、思いませんでした
いのうえさんインタビュー類によれば演出は蜷川さんからの
「ご指名」でもあったそうですから、前にも書きましたが、見事な
「追悼公演」の形だと思います
ちなみに前回「新・近松〜」タイトルで蜷川さん版を日生で見たのは
2004年、もう14年も前です
その時は阿部寛さん/寺島しのぶさん、田辺誠一さん/須藤理彩さんの
組み合わせ、更にその前は勿論帝劇で、平さん/大地さん 菅生忠彦
さん/市原悦子さん

時代ですよね

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2018.01.02

2017年年間「Best」&「残念」(演劇編)

これの去年版書いたのが1年前とは思えません(笑)
一年あっという間ですね

去年は中嶋しゅうさんの急な訃報に絶句した夏でした
そして蜷川さんの企画もシェイクスピア以外なくなった今、
本当に舞台に行く回数は激減です

なお例年通り歌舞伎は別枠です。

まずベストスリー
☆☆☆☆☆
「髑髏城の七人~花バージョン」
(3-5月/IHIステージアラウンド東京/新感線)
去年は「髑髏イヤー」でした
結局、徐々にテンション落ちて、「風」までしか見てませんが
やはり花が一番。成河くん天魔王がすごかったです。
これと「子午線」義経、で去年のベストアクターはもちろん成河くん。
いまや「トットちゃん」の主演も務める清野菜名さんのアクションも
見事で多分この作品で彼女の名前を意識したのでした。
これからのさらなる活躍が期待される女優さんですね

☆☆☆☆☆「子午線の祀り」(7月/SEPT)
萬斎さんと成河くんを同時に拝めるという、個人的には非常に
ありがたく、コスパも高かったすごい企画でした(笑)
萬斎さんが成河くんご指名だったというのもファンとしてはうれしい
ことでした。この出演が縁で成河くんは関門海峡関連イベントに
ゲストでご出演でしたね
萬斎さんはこれで若手中堅の演出家に送られる「毎日芸術賞~
千田是也賞」を受賞されました(詳細別項)
再演熱望。

☆☆☆☆「アテネのタイモン」(12月/さい芸)
まずはとにかく蜷川さんの志がつながったことに大きな意義あり。
鋼太郎さんのAUN演出は100%好きなほうではないので、どう
なるかと思いましたが、だいたいが「蜷川流さいたまシェイクスピア
シリーズ」テイストでした
多分、次作以降、どんどん鋼太郎さんテイストが強くなっていく
(なっていくべき)だと思っています
でもまあ、なんとか私が与野本町に行ける体力のあるうちに
完結お願いしたいです(笑)
1年とばしとかできるだけなしで!!


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2017.12.14

「欲望という名の電車」を観る

シアターコクーン
蜷川さん(と勘三郎さん)が亡くなられてからもコクーンに来る
頻度が驚くほど低くなりました
いったいいつ以来か。

さて、15年前に同じ大竹さんブランチによる蜷川さん演出版は見て
いませんが、多分今回のはかなり違っていたのでは?と思う、私には
かなり斬新な「欲望」でした

と言うのも、多分杉村春子さんのブランチがあまりにも有名で、
以降も大抵はいわゆるリアリズムに根差す新劇スタイルで演じら
れている気がするのですが、今回はブランチの聞こえたもの(幻聴)の
音がし、見えたもの(幻覚)が舞台上のステラ宅セットの外側に
現われて、かなり超自然的な世界観が表現されていました。
特にメキシコの死者祭のような扮装、あるいは國芳先生の浮世絵に
出てくる亡者のような顔に花?を持った死神はなかなかなインパクト
でした。
全体としては予想通りの『大竹しのぶ劇場』で、したが(笑)、北村
さん演じるスタンリーとの対決よりも、鈴木杏さん演じるステラとの
対比が強調されて見えたのは、やはり杏さんの実力かな。

西尾さんの大家も、がさつな中にも親切な人柄が滲むキャラクターで
魅了的でした
後半に行けばいくほど陰鬱なストーリーである事に変わりはないし
ラストに救いはないけれど今まで見たよりは多面的に、登場人物の
キャラクターが見られた気がしました。

外国人演出家作品はちょっと警戒して見るのですが、先般の佐々木
蔵之介さん版「リチャ三」に続いて、これは面白かったです

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2017.11.11

さいたまシェイクスピアシリーズのこれから先。

某所で某松岡先生と某河合先生がツルンと未発表情報をお話しに
なってしまい、スタッフが慌てること慌てること(笑)

と言う事で、標記の件についてはちょっとだけお聞きしましたが
聞いてない事になっております(^O^)

まああと4作しかない以上、順列組み合わせは24パターンしか
ない訳なんですが。

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2017.11.09

彩の国シェイクスピア講座 『タイトル:『アテネのタイモン』のほつれ 」

 講師 河合祥一郎先生

時間前についたつもりが、河合先生がすでに何かの朗読をされていて
あれ?時間間違えたか?とびっくりしましたが、そうでは
なかったようでほっとしました

こういう事前連続講座はたぶんSSSでは初めて。
まあこれまでの作品に比べて(「尺尺」と同等くらいか)格段に
知名度も低いし、戯曲買ったところで予備知識なしで見るのは
なかなか不安だったので、本当にありがたいです
しかも無料だし(ここ重要)

本来は河合先生おひとりのはずが、客席に松岡先生が
おいでになり(最初数分河合先生気づかずに「次回松岡先生の
回は質問する時間もないほど盛り上がると思うので」とか
松岡先生のお話をされ、さらに、「まだ今回の松岡
先生の訳を入手していないので、従来の(小田嶋?)訳で
進めます」とPPTで話をされていたのですが、途中から
壇上に上がられた松岡先生から
「このあいだ『ほぼ日』の打ち合わせの時に翻訳お渡し
したのに・・」と言われ、河合先生「最初からやり直し
たい!」とおっしゃってましたね

話はかなり多岐にわたったのですが、ざっくりテーマごとに
まとめました

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