カテゴリー「歌舞伎」の記事

2012.05.22

「五月花形歌舞伎」(夜の部)『椿説弓張月』を観る

新橋演舞場。
夜の部は、染五郎さん全面大奮闘の曲亭馬琴原作、三島由紀夫脚本による
「椿説弓張月」

今年の大河「平清盛」の、丁度今から山場となる保元の乱で敗者となる、源為朝が
史実通りに切腹せず、大嶋(大島)から脱出し、讃岐、肥後と有為転変の末に、
琉球に逃れ、そこで王家の危機を救った縁で(そのあたり端折り過ぎてさっぱり
不明)息子は琉球王になり、自身も島民の尊敬を集めるも、忠誠を誓った崇徳
上皇への敬慕止みがたく、その念が通じて海中より現れた白馬に乗って、上皇の
御陵のある讃岐めざして飛び去って行くと言う、馬琴先生お得意の奇想天外な
貴種流離譚。

これを2回の休憩挟みながら計4時間40分。
原作に忠実な余り、毎回ほぼ長い蜷川さんのシェイスピアもびっくりの大長編
でしたが、これが3階A席なら5000円で楽しめるなんて、考えたら格安です。
(ただし長い分、感想書くのも時間はかかるし、長文になりました)

上の巻は、大嶋に流刑の為朝が敵に攻められ、島で得た妻と子は自害に追い込まれ
家臣共々散り散りに命からがら大嶋を脱出するまででしたが、娘役の子役の子が
滅法かわいかったのと、オープニングが「忠臣蔵」大序に似ていた以外芝居は
余り印象ありません。
(そう言えば娘・島君を抱いて入水する奥さんの姿は「千本桜」の典侍の局に
良く似ていたかも)

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2012.05.19

「清盛」見ておいて良かったと思った「椿説弓張月」

演舞場夜の部は、染五郎さん全面格闘の「椿説弓張月」
2回の休憩挟みながら計4時間40分と、長い覚悟の蜷川シェイクスピアをあっさり
凌駕する大長編。
しかもかなりちゃんとできた船が回り舞台に2隻、揺れるわ、真っ二つに割れるわ
と大仕掛け。
巨大な緑の魚もあり、馬やら猪やらも登場しての大スペクタクル。
これを3階A席なら5000円で楽しめる。
松竹さん、太っ腹!

まあ何しろ原作はアメリカのドラマよろしく、好評につき、江戸の大エンタメ
作家、曲亭(滝沢)馬琴先生が書きに書いたり全29巻の読物。
天才、三島由紀夫が歌舞伎向けに仕立てたとは言え、あちこちで話は端折られ、
飛びに飛ぶため解りにくいってば解りにくい。
近くに何人も船を漕ぐお客さんが続出する中、この手の奇想天外もの大好き人間、
久しぶりに(苦笑)歌舞伎で全く眠らず。

しかも話が為朝主人公で、冒頭登場する亡霊が、崇徳帝(上皇)、藤原頼長、
そして為義の3人。
これまでの「平清盛」をちゃんと見ていれば、この三人が何で揃って登場して
いるかも判るし、「信西に一太刀浴びせてやる」も判る。
勿論舞台を見ながら為朝は橋本さとしさん、崇徳は井浦さん、頼長は山本くん
為義は小日向さんに脳内変換。

帰りがけ、周りからは「もうちょっと軽い方が良かった」とか話し声が聞こえ
ましたが、個人的には「サド侯爵夫人」に続いて三島作品に触れられたし、非常に
面白かったです。
「清盛」見ている層にはかなり受けると思うのですが。

本編感想はまた改めて。

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2012.05.15

8月の演舞場は昼夜それぞれ通し狂言

8月の演舞場演目が発表になりました。
恒例の三部制「納涼」ではなく、昼夜それぞれ通し狂言の趣向。

※ 昼の部
「桜姫東文章」
発端江の島稚児ヶ淵の場から大詰浅草雷門の場まで
          
※ 夜の部
「慙紅葉汗顔見勢 三代猿之助四十八撰の内 伊達の十役 
市川海老蔵十役早替り宙乗り相勤め申し候」
発端稲村ヶ崎の場から口上まで

福助さんの「桜姫」は以前コクーンで見たことがあります。
今回清玄は愛之助さん、釣鐘権助は海老蔵さん。

伊達の十役は「事件」以前、正月公演で海老蔵さんのを拝見しました
今回も仁木弾正、絹川与右衛門、赤松満祐、足利頼兼、土手の道哲、
高尾太夫腰元累、乳人政岡、荒獅子男之助、細川勝元の十役を
海老蔵さんが早替で、愛之助さんが渡辺民部之助で共演。

どっちも演目的には微妙ですけど、やっぱり見に行こうかな。

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2012.05.12

「平成中村座五月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「平成中村座五月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「平成中村座五月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「平成中村座五月大歌舞伎」(昼の部)を観る

中村座今シーズンはこの昼の部でラスト。
梅席でしたが、予測以上に舞台がよく見えラッキーでした。

まずは「十種香」
最近滅多にやりませんが、実は大好きな勘九郎くんの女形(濡衣)が見られ、
しかも七之助くんの八重垣姫との兄弟女形競演が見所。
まあ「十種香」だけじゃ、正直、話は全然解りません。
数年後に七之助くんの「奥庭」が見られるのを期待しつつ。

勝頼は扇雀さん。
勘九郎襲名公演の「御所五郎蔵」の皐月もですが、最近の方が前髪の若侍や花魁が
若々しく美しい気がするのは、山城屋さんのお血筋でしょうか。
ここで勝頼がイマイチだと本当にオナハシにならないのですが、扇雀さんのは
良かったです。
七之助くんの八重垣は、何しろ名だたる諸先輩が積み上げて来た役で、まだまだ
これからな部分もあるのでしょうが、中村座と言うハコならでは、間近に三姫を
見られると言うのはなかなかない体験でした。
勘九郎くんの濡衣は神妙でしたが、やはりパパ似のハスキー声が美人系難しく
なってきましたか。
八重垣に対して美人先輩OL風を見せるところが、腰元と言うよりちょっと世話
がかって惜しい。
赤姫系は弟に任せて、そろそろ源蔵妻・戸浪とか「吃又」のおとくとかしっかり
見てみたいし、多分パパやってないかなと思いますが「先代萩」の八汐とかも。

とりあえず「十種香」だけですから「物語はこれから」で終わりますが、この
配役のまま続きを是非期待。

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2012.05.05

「渋谷亀博」へ行く。【6日補足修正】【7日さらに修正】

「渋谷亀博」へ行く。

「渋谷亀博」へ行く。

「渋谷亀博」へ行く。

本当は三井記念に「北斎展」を見に行くつもりだったのですが(更に本当は
「THE BEE」を見るつもりだった…)、天気の悪い日が続いていたのがやっと
カラッと晴れたので、大量の溜まっていた洗濯を片っ端から片付けていたら、
結構良い時間になってしまい、都心行きは断念。
ならばと、ベースタウン・渋谷の新しいランドマーク、渋谷ヒカリエ内で開催中の
市川亀治郎さんの博覧会、通称「亀博」を見に行きがてら、ショッピングエリアを
探検してきました。

ヒカリエ(正確にはその中のショッピングゾーン「シンクス」がみなさんのお目
当て)自体は混雑による入場制限をしていたのですが、「亀博」はそれとは別の
導線で誘導していたのが後から判明。
無条件に地下3階から並べと言われて散々並んでいたのが、いよいよ入って
「亀博会場はどちら」と聞いたら、途端に横にあるガラガラの(並ばなくても
入れた)エレベーターを指差されてびっくり。
だったら「亀博入場者入口はこちら」と別にちゃんと案内すべきで、地下3階の
係員にはそう言う指示は伝達されてない様で、全く無駄な時間を使いました。

さて「亀博」は基本、亀治郎さんのお勉強成果、私物&台本、歌舞伎以外のお仕事、
コレクションの浮世絵などが展示されている他に、中央のスペースには、
「四の切」の舞台が再現され、ここだけは撮影可能でした。
(蟇の模型もあるらしかったですが、行き着けず)
欄干渡りをするところだけ少し幅が広くなっていると聞いてはいましたが、あの
着ぐるみ的衣装をつけての15センチ幅欄干渡りなんて実物みたらとても無理(笑)
また、仕掛けのある正面の階(きざはし)、特に欄間抜けする裏側も上がれた
ので見てみましたが、当然ながら結構な高さで、欄間裏のスロープを抜けて出た
ところのバーを握るなんて、一つ間違えば床に叩きつけられそうで怖くて無理!
歌舞伎役者さんてどれだけ凄いのでしょう。

個人的にツボだったのは、「狭き門より入れ」のキャスト+前川さんの直筆
寄せ書きによる、二曲一双の屏風。
出口横で余り注目している人はいませんでしたが、貴重な上に、何故か高台寺に
(補足:正確には塔頭名かなにかが付いてました←【訂正】料亭の名前だそうです)
収蔵されていると言うのが今から文化財みたいで面白かったです。

ロビーには偶然亀治郎さんご本人がいらして(無論私服)、写真集を購入すると
サインして頂けたようです。
帰りは降りて行きながら(「亀博」会場はシンクスの上)入場制限のかかるのも
当然な大混雑のショッピング&グルメゾーンへ突入。
(以下事項)

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「平成中村座五月大歌舞伎」(夜の部)を観る

いよいよ半年あまり続いた中村座も最後の一ヶ月。

染五郎くんは初中村座でしょうか。
昼だけ出て、夜は演舞場で三島の「椿説弓張月」。
また、先日演舞場に行ったら最後の一ヶ月なのに七之助くんが演舞場に出ている
わと思ったら、こちらも昼はちゃんと「十種香」にご出演で、二人で浅草→新橋
掛け持ちの大車輪でした。
そう言えば先日WOWOWで、生は見なかった玉三郎さん監修による七之助くんの
「お染の七役」を見ましたが、見た目自体が見間違うほど玉三郎さんに似ていて
びっくりしました。
チャンスに恵まれているのもありますが、七之助くんここ1〜2年でぐっと姿が
女形になってきました。

また、新橋に出ている松也くん、同じ中村座に出ている新悟くん、翫雀さんの
息子さんの壱太郎くん、時蔵さんの息子さんの梅枝くんと10〜20代は最近女形の
成長が目立つのに比べると、立役は巳之助くんも隼人くんも橋之助Jr.sももう
一つ決定打に欠ける感じがします。

閑話休題。

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2012.05.04

「五月花形歌舞伎」(昼の部)を観る

「五月花形歌舞伎」(昼の部)を観る

「五月花形歌舞伎」(昼の部)を観る

新橋演舞場。
30代役者メインに先月に引き続き福助さんがサポートの「花形」公演

昼はまず新作歌舞伎「西郷と豚姫」
歌舞伎の外題に「豚」もないものですが(笑)、タイトル通り幕末の京都で、幕府
からも藩からも疎まれる西郷とその西郷を慕う巨漢の仲居・お玉の物語。
追われる西郷は、その西郷を慕ったところで報われないと思い詰めるお玉に
「いっそ二人で死ぬか」と話がまとまりかけたところに、大久保の尽力で、西郷
名誉回復、早速江戸へ談判へと100両渡されると、西郷あっさり前言撤回(笑)
お玉に99両渡して江戸へ勇躍ご出発。見送るお玉。

え?これで終わり?
それで良いのか、お玉ちゃん。
あんたのカレシはいわば思った仕事ができないから死のうとしただけで、別に
玉ちゃんに同情した訳ではなかったんじゃなかったんじゃん、と。
西郷の心中→名誉回復であっさり心中中止の展開が早すぎて、感傷にふける間も
なくびっくりでした。

ま、びっくりと言えば配役が一番のびっくりで、西郷を獅童くんがやってました。
恒例のあの扮装、あの顔、あの体格に作っているのでちょっと見誰だかさっぱり
判らないほど。
薩摩ことば(風)をもこもこと喋るので、上手いんだか下手なんだか良く解りま
せんし、誰がやってもそれらしくはなりそうですが、ともあれ化けっぷりはなか
なかのものでした。
考えてみたら、こう言う役を今の若手でやれそうな役者さんはいそうでおらず、
古典の大役やるには同年代にやや(かなり)後れをとっている獅童くんには、
ニッチと言っては失礼かも知れませんが狙い目なのかも。
お玉は翫雀さん。
襲名前の勘三郎さんがなさったのも納得の愛嬌のあるキャラクターでした。
また先月の顔世に続いてここでも松也くんの芸者岸野が抜群の出来。
年齢に似合わぬ(誉めてます)蝋たけた色気が素晴らしかったです。
しかもまだ3日目だったとは言え、冒頭に出てくるお喋りな仲居の役者が全然
セリフを覚えてなくて、3階まで聞こえるプロンプを待つため、間が抜けまくって
失笑は出るわ、芝居が壊れそうだったのを松也くんが救ってくれたようなもの
でした。
三味線を弾く姐さん役で芝のぶさんも出演さされていましたね〜。

次は「紅葉狩」でしたが、舞踊よりはと一旦外へランチ。

最後が愛之助さん東京初の「女殺油地獄」
お吉は福助さん。
いや、本当に仁左衛門さん似。
しかもまだ二人とも若いので、殺し場が容赦ない。
勿論決まりごとがあり、段取りがあるのは判っていますが、それでも見ている
こちらが心配(笑)する必要がないのは気が楽です。
また、義父・徳兵衛役の歌六さん、母・おさわ役の秀太郎さん、豊嶋屋七左衛門
役の翫雀さんと周囲もガッチリ。
まあ与兵衛が屈折より陽気なわがままにだけ見えたのは役者の資質か。

ここでもは芸妓・小春役の松也くんが綺麗だったのど、小栗八弥の児太郎くんが
凛々しく印象に残りました。
芝居としてはこの「豊嶋屋の段」が見所ですが、個人的にはどうも殺人やりっ
ぱなしは今ひとつ。
文楽で前に見た、次の犯人判明の件もあって初めて完結かなぁとは思います。

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2012.05.03

猿之助襲名告知ポスター。

猿之助襲名告知ポスター。

それにしても去年から、又五郎、勘九郎、そして今回の猿之助と、この「襲名
仕様」のポスター良く見かけます。
歌舞伎座休場中に観客を減らさないために、敢えてこの時期に話題になり、
集客が期待できる襲名を集中させている、としか思えませんが。

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新しい歌舞伎座の途中経過

新しい歌舞伎座の途中経過

気がつけば来年ですからこれくらいできていて当たり前ですが、それにしても
高層ビルになるんですねぇ。

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2012.04.29

「ブルーマン×亀治郎」の設定が良く判らない(苦笑)

何故か何度も録画予約に失敗して、漸くブルーマンと亀治郎さんのコラボレー
ションパフォーマンスの映像をWOWOWで見ました。
ブルーマンのパーカッションと付け打ちさんの付けにのせてのパフォーマンスは
素晴らしかったですが、亀治郎さんが公開生隈取りした後に、芝居っ気たっぷりの
マネージャーが登場し、隈取りに洋服の服装のままタクシーで「次の仕事」に
向かって行き、カメラが切り替わるといきなり白頭に装束を付けた亀治郎さんに
よる舞踊「獅子」が始まりまった、あの「途中退出」演出と「獅子」の間には
どんな繋がりがあるのかちょっと判らず。

ブルーマンは初めて見ましたが、面白かったし、無論亀治郎さんのボーダーレスの
才能は凄いと思いますけれどもちょっとあの意味が不明で割りきれず。
なんだったんだろう?

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