カテゴリー「歌舞伎」の記事

2018.04.15

「四月大歌舞伎」(昼の部)を観る

夜が仁左衛門さん二役の「繪本合法衢」に対して、昼は菊五郎さん
二役の「先代萩」
「伽羅」と言わないのは小助視点を付け加えたバージョンだから
だそうすが、確かに「刃傷」の菊五郎さんはすごみたっぷりでしたし、
大抵名前だけ、たま〜に政岡側に与する娘、小槙が「御殿」最後に
菓子に毒を仕込んだ種明かしにをする侍医・道益のサブストーリーが
出てきたのは面白かったですが、個人的には政岡vs.八汐/栄御前
バトルあたりが好きなので、やや物足りなかったかも。

それにしても「先代」でも「床下」までは超人の仁木が「対決」で
通常の基準で裁かれ、「刃傷」で普通に仕留められてしまうのが、
どうもなぁですが、今回は更に「竹の間」抜き「御殿」「床下」に
小助の裁き(「対決」のパロディ)を挟んで「刃傷」と言う構成で
なんかあっという間でした(笑)

時蔵さんが政岡初役は意外でしたが、まずは無難。
弥十郎さんの八汐はブルッとくる怖さが少なめ(観た中では仁左衛門
さんの八汐は絶品でした)が、道益の團蔵さんの面倒くさいオヤジ
ぶりに、二役掛け持ちの孝太郎さん、相変わらずお声聞き惚れる
萬次郎さんの栄御前と、細かく配役がツボでした。


しかし昼夜とも通しってやはり見応えありますね
個人的には楽しい月でした

| | コメント (0)

2018.02.07

「二月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「二月大歌舞伎」(昼の部)を観る

高麗屋さん三代襲名2ヶ月目。
襲名狂言「一條大蔵譚」
新幸四郎さんの長成ですが、これは高麗屋さんと言うより、
播磨屋さん家の芸で、これを襲名狂言に選んだのは
新幸四郎さんなかなかの冒険です

去年の国立歌舞伎鑑賞教室で菊之助さんがなさったのも、
播磨屋さん直伝でしたが、まあどちらもまだまだ若い。

根が真面目なので作り阿呆の部分にまだまだ振り切りも
弾けが足りません(笑)
いかにも作ってる感ありありで、単に中の人が作っている
だけなのが残念
(素の幸四郎さん→素の長成→作った長成の真ん中がない)

逆に正体を顕した時はすっきり美丈夫で、時蔵さんの常盤さんとの
バランスも良い訳ですが、まとも過ぎても、ですよね〜

孝太郎さんのお京は安定感ありましたが、松緑さん鬼次郎は動き、
形は美しいですが、感情の起伏が薄
まあ何れにしても秀太郎さんの鳴瀬と歌六さんの勘解由の前では
どうやっても太刀打ち不能でした(笑)

しかし播磨屋さんの芸も継承するという意思表明の覚悟は頼もしい
限りです。

「暫」
辛口です
あげ幕中からの声からして、既にカラ迫力なのはどうしたんでしょう
全然声が響いて来ませんし、軽いです
しかもあり得ない事に、貌が売りの筈が茶の装束に完全に負けて
ました。
ストーリーなどあってなきが如くのこれに於いて最も期待するのは
格と姿と声なのに…

「日本昔ばなし」とかホールで「源氏」とかを我流でなさってないで、
素晴らしい先輩方が元気な今のうちに古典きっちりやっておかなくて
本当に大丈夫かしらと余計な心配をしています
頑張ってと思うばかりです。

それにしてもこれだけ大量の役者が出ていると、居並ぶだけなら
目立たないと思いきや、存在感それ自体の差が却ってはっきり判る
ものですね

「井伊大老」
吉右衛門さまと播磨屋ファミリーの独壇場。
しかし、こう言う少人数セリフ劇まで、歌舞伎は大劇場でやらな
ければならないんでしょうか。

芝居には多分それを演じるに相応しい劇場サイズがあるはずで、
蜷川さん「仏壇マクベス」や「ヘンリー六世」はあのセットや熱量に
見合う大きな劇場が、去年観たイキウメの芝居には繊細な心理を
見せるための小さい劇場がそれぞれ相応しい訳ですが、「井伊大老」
なんて、ひょっとしてトラムとか、シアターイースト(ウエスト)で
やったら、歌舞伎ファン以外の演劇好きにもアピールするかも知れ
ませんし(歌舞伎座の雰囲気が歌舞伎を特別難しいものに〜チケット
取りとか含めて)、歌舞伎ファンにしても、当日売りの幕見ではなく、
この演目だけ見たい、と言うニーズもあるはずで、たまにはビシッと
腰を据えて、歌舞伎の演劇としての底力を見せる仕掛けもあったって
良い気はします。

だいたい、「暫」のあとにこれで昼の部打ち上げる、とか、なかなか
理解に苦しむ番組だてではありました。

| | コメント (0)

2018.01.17

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露」(昼の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露」(昼の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露」(昼の部の一部)を観る

昼の部は「車引」「寺子屋」を拝見

「車引」は新・幸四郎の松王、勘九郎の梅王、七之助の桜丸。

「話すことあり、聞くことあり」で梅王、桜丸からまあサラサラと
進む訳ですが、笠を取る手すら色気が、と言う訳にはまだいかない
ですし、「早く笠取って!」と焦らされると言うところまでには
もう少しでしょうか。
(そう言えば勘九郎さんの梅王と言えば、かつて浅草だったか、
見得を切ったら鬘が飛んだのをみたのを思い出しました)

松王の新・幸四郎さん。
「鼻高幸四郎」の異名を持ち、そのために横顔の見得まである
五代目の当たり役ですが、当代は比較的優男の系統の顔立ち
ですのでちょっと印象がまだ違うかな〜。
あとは名前が格を作っていくのでしょう。

こんな100年単位昔の先代と比べられると言うのも理不尽なハナシ
ですが、それが大名跡と言うものなんですよね。

「寺子屋」の松王は新・白鸚さん。
これまで見た中では「泣き」抑えめでぐっと内省的な松王でした。
なのでいつもはもっと勿体のつく首実験も意外にあっさり。

個人的には梅玉さんの源蔵が印象的。
相変わらず最強のユーティリティプレイヤーぶり炸裂です。
雀右衛門さんの戸浪、魁春さんの千代の「女性陣」いずれも見事
でしたし、藤十郎さん、もうちょこっとだけなのに、園生の前が
出ると、舞台の気が変わる存在感でした。

忘れてはいけないのが、怪我からこれが復帰作の猿之助さんの涎繰り。
こんな年かさの涎繰りを見るのは初めてです(笑)
まあ楽しそうで、さすがに父親を背負うのは無理でしたが「襲名の
ためにリハビリした」と言う、初日をテレビで見たのと同じアレンジが
出て客席が盛り上がりました。

襲名らしい豪華な配役でした。

| | コメント (0)

2018.01.14

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露興業」(夜の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露興業」(夜の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露興業」(夜の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露興業」(夜の部の一部)を観る

「壽初春大歌舞伎〜高麗屋三代襲名披露興業」(夜の部の一部)を観る

夜の部、勿論目玉は新幸四郎の弁慶、新染五郎の義経に、吉右衛門
さまの富樫の組み合わせで、高麗屋さん大定番、専売特許的演目
「勧進帳」ですが、残念ながら家族が途中で体調を崩してしまい
「双蝶々曲輪日記」(角力場)と「口上」のみ拝見となりました

まあ高麗屋さんなので、これからも「勧進帳」はずいぶんなさる
でしょうから、またの楽しみと言う事で。

で「角力場」
なぜか芝翫さんの濡髪より、愛之助さんの与五郎に目が行きました
と言うか、濡髪ってこんなに地味でしたか…
出に大きさがあり、ど〜んと構える大人(たいじん)の風情が
与五郎との対比として必要な気がしましたが。

また個人的好みの問題でしかありませんが、最近たいていやりますが
別に与五郎と長吉を一人二役やらなくても。
今回は愛之助さんでしたが、与五郎だけで十分魅力的です。
(役者さんによっては逆もありますね、関東の役者さんとか、
つっころばない(苦笑))

やや苦手な演目だけにマイナス部分ばかり目が行ったかもしれません

口上
恒例で藤十郎さん挨拶から総勢17人の一言コメント(笑)
水色ベースに波?をあしらった背景の襖絵は無駄に盛ってないのが
非常に好み。
最近気合いが入りすぎて安っぽい結婚式場か、下手な背景幕みたい
なのがたまにあるので、このクールさにアート系な高麗屋
センスを感じました
最早何を言っても許される左團次さまの安定キャバレーネタに対して
次の順番だった吉右衛門さまのが兄弟の襲名なのにびっくりするほど
あっさりなのが(仕方ないとはいえ)余計目立ちましたね…

しかし本当にこのところ襲名ばっかりやってる気がしますね。
噂では2020年(まで)に大名跡またやるみたいですしね。
襲名の時期的なものもあるとは思いますがややマツタケさまの商法が
見え隠れ…

昼の部は改めて。

| | コメント (0)

2018.01.11

「新春浅草歌舞伎」(第一部)を観る

「新春浅草歌舞伎」(第一部)を観る
「新春浅草歌舞伎」(第一部)を観る
「浅草歌舞伎」が勘九郎/猿之助世代から交代してはやくも数年、
今年の一部は「鳥居前」と「御浜御殿綱豊卿」とかなり本気の番組。

開幕前の挨拶は新悟くん。
以前の挨拶は途中からカジュアルに話し出したり、花道に出たり
色々工夫がありましたが、新悟くんは単に苦手なのか(笑)短時間に
纏める方向になったのか、びっくりするほどあっさりでした。
「鳥居前」は思っていた以上に面白く拝見しました。
まあ義経も静も実際にはまだ若かった訳だし、弁慶も血気盛ん
(それを叩く義経もまだまだやる気)、(狐)忠信に至っては年齢
あってなきが如き「精」ですし「子狐」ですから、若い役者さんの
躍動する感じが幼気でもあり、悲劇の前段である分余計に痛々しい
のが、「時分の花」と言えるのかもしれません

一方「御浜御殿」はベテラン役者でもなかなか上手い人でないと
難易度高いセリフ劇
松也くん綱豊、巳之助くん助右衛門ともいささかエキセントリック、
オーバーアクションに過ぎる嫌いがあり、これで良しとも言い
づらくはありますが、シェイクスピアと同じで結構なパッション
なしでは太刀打ちできない芝居
ちゃんと相手のセリフに感情が動いてのセリフに見えたのは新鮮でした
(歌舞伎以外の芝居なら当たり前だけど)でした。
かなり大満腹。
面白かったです

| | コメント (0)

2018.01.02

猿之助さん無事復帰。

初日を迎えた歌舞伎座で、猿之助さんが無事舞台復帰を
果たされたようです
予定より役数は減りましたが、やはり役者は舞台に立ってこそ。
芸達者な涎くりを拝見するのが楽しみです

| | コメント (0)

2017.10.03

芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る

芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る

芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る

芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る

芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る

歌舞伎は初日は見ない、新作なら尚更、と言うのが一応マイルール
なのですが、今月は舞台予定が多く、ほとんどやむを得ず初日に拝見
しました

が、予想以上に素晴らしい完成度で、不安は杞憂でした。

劇場外の絵看板も、黄金の神々が描かれたエキゾチックなものでし
たが、やっぱりちょっと微妙ですね(笑)
逆に個人的にしみじみしたのは「NINAGAWA十二夜」のキャストがほぼ
全員主要キャストで出演されていたこと
(菊五郎さん、菊之助さん、左団次さん、権十郎さん、彦三郎さん
 鴈治郎さん、松也さん、團蔵さん)
あれから10年以上経ったのもしみじみです

続きを読む "芸術祭十月歌舞伎昼の部「極付印度伝〜マハバーラタ戦記」を観る"

| | コメント (0)

2017.07.16

「七月大歌舞伎」(昼の部)を観る

「七月大歌舞伎」(昼の部)

「七月大歌舞伎」(昼の部)

外題を付けるなら「市川海老蔵奮闘公演」
全く昼夜出っ放し。

個人的には「矢ノ根」「連獅子」興味がわかず、「加賀鳶」のみ拝見

六代目が気合い入れてされていたとか、默阿弥先生の明治期の生世話の
傑作と言われても、正直、この「勢揃」「長屋」「捕り物」だけ
説明なしでやられても、個人的にはあまり面白みは感じません。

惻物的笑い以上に深まるものがないのと、梅吉と道玄の一人二役の
コントラストくらいしか判らないですし。

確かに海老蔵さん頑張ってましたし、中車さんも松蔵をしっかり
つとめておいででしたし、右之助改め斎入さんのお兼は溌剌とした
悪婆ぶり(笑)でしたから、みどころは掴んでいたのだとは思いますが。

こう言うのこそ、たまにはもう少し話の筋が判る通し的上演を見て
みたいものです

| | コメント (0)

2017.06.24

「六月大歌舞伎」(夜の部)を観る

昼と同じ日に夜チケットを取っていたため、引き続き体調不良(苦笑)
昼からガッツリ系3本立ては、色々な意味でかなり厳しく、残念残念。

「鎌倉三大記〜絹川村閑居」
これも「弁慶上使」同様、前段が判らないまま始まり、その後の
展開も判らないまま終わるので、いつもモヤモヤ。
そもそも浄瑠璃がなかなか聞き取れないのが難点。

幸四郎さん、雀右衛門さん、松也さんに吉弥さん、門之助さん、
秀太郎さんとキャストは素晴らしく、衛星劇場かNHKがオンエア
してくれたらちゃんと見ます(そっち)

「御所五郎蔵」
体調悪くてもここで完全覚醒しました(笑)
仁左さんの五郎蔵、恰好良すぎ。
まるで国貞の浮世絵のようで、勿論のように舞台写真購入しました。

正直、これを見られただけでチケット代ペイしてます。
下記の通り、ここでも米吉くん大健闘。
色気とか、存在感とはちょっと違う、器量と言うか。
いわゆる「時分の花」と言う感じでしょうか。

勿論、左団次さん、雀右衛門さんら、しっかりした先輩方あってこそ
ですが、益々の活躍が楽しみです。

と言うわけで、さすがに「一本刀〜」はパスして帰宅。
今月は猿之助さんを見逃しました

| | コメント (0)

2017.06.22

「六月大歌舞伎」(昼の部「弁慶上使」)を観る

「六月大歌舞伎」(昼の部「弁慶上使」)を観る
昼は体調も良くなく「弁慶上使」のみ。

しかしこの芝居、古典の醍醐味た、吉右衛門さんの名演だ、みんな
アタマでは判るんですが、何度見ても苦手な一つです。

更に今回は体調良くない分、集中力を求められる台詞劇は辛かった…

米吉くんの2役が素晴らしかったのがせめてもの救い?で、夜の
「五郎蔵」の逢州ともども今月の成果でした。。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧